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【体験記】 家を買う

唐突だが、家を買うことにした。

これを考えた経緯と、何があったかをメモがてら記録していこうと思う。
住宅の購入に興味はあるけど具体的に動けていない人向けに、参考になることを願って書き残す。個人のケースなので偏りはあるが、はじめて家を買う素人のアワアワとした視線で読んでいただけるよう、なるべく平易なものにしたつもりだ。

なお、色々思い出しながら書いていたら画像もない上にまぁまぁな長文になってしまったのでそこはご容赦いただきたい。
(こんなに長い目次、はじめて見た)


家を買うことにした理由

美大受験のための予備校時代、毎週火曜日に丸ノ内線御茶ノ水駅のホームで新築マンションの情報誌を貰って読みながら帰るのが趣味だったりしたので、その意味では興味と好奇心はずっとあった。
一方で現在の賃貸住まいでも一人あたりの住居費は新卒社会人くらいの水準で抑えることができていたので別にこのままでも良かったのだが、主に以下のような動機で検討を始めることにした。

  • リモートワークで部屋数が問題になってきた

    • 現在の住まいは寝室+リビングの1LDKなのだが、パートナーも在宅にしているときにはお互い会議の際にかなり難儀する。二人暮らしであれば広さはそこまで問題ではないのだが、空間を物理的に仕切ることが求められてきた。

    • 会社は今後もリモート中心という勤務形態を崩すつもりはないと宣言しているので、住環境にお金をかけることは合理的と思えた。

  • ローンを現役で返せるタイムリミットが来た

    • この記事を書いている今31歳なのだが、例えば35年ローンを組むとすると完済は66歳となり、すでに65歳定年を超えることになる。

    • 最近は70-80歳くらいまでうっかり組めてしまうらしいのだが、年金制度がどうなるかもわからないのにこのプランはかなり危険だと感じた。そんな歳までローンに追われたくはない。

  • 国際情勢や物件供給数の推移が改善しそうな気がしない

    • この記事の下書きを書いている今、世の中がSVBの破綻で揺れている。宇露情勢も泥沼化し、中台あたりも緊張感のあるニュースが流れる。となると、しばらく金利もある程度低水準で推移するのでは、という気がしてくる。

    • 材料の高騰・不足も報じられる。物価も高くなる一方で、某感染症もまだまだ尾を引きそうな状況。マンション自体の価格も高騰していると言われるが、かと言って数年後に値が落ち着いている未来も特に見えない。

    • 不動産屋の言うことなので鵜呑みにはできないが、今後新しく建つマンションはだんだん不要な設備は削っていかないといけないだろうと話していた。ミストサウナだのディスポーザーだのが付いているのは今だけ……かもしれない。

  • 勤続年数と収入が安定してきた

    • 現在の会社に転職してそろそろ4年半になる。転職直後=勤続年数が浅いとローンの審査が通らないことがあるらしいのだが、このあたりの信用情報は積めてきたと感じる。

    • 社内でのポジションもだいたい確立し、収入も安定してきたので見通しを読みやすくなってきた。

  • 住宅ローン控除などの優遇制度が減ってくる

    • 嘘になると怖いので細かく列挙はしないが、2023年入居か2024年入居かという違いだけでも実は控除される額などの公的支援が変わってくる。変わるというか、減る。

    • 世の中の某感染症対応などもあり、こうした予算は減る一方である。今後優遇措置が増えるということは正直考えづらい。

  • 人生における意思決定を早めに終わらせてしまいたい

    • FPの資格を取ってから特に、自分の人生をある程度予測可能な状態にしたいという欲が強くなった。

    • 今後家族構成が変わったりさらに転職したりする可能性を考慮すると、あとからこうした大きな意思決定をするのはかなり難しそうだった。今買わないならライフイベント的に40歳くらいまで買うという選択肢は持ちづらくなるが、その時健康を崩しているとローンも借りづらいし、保険も高くつく。


何を買うか

端的に「家を買う」と言っても、実際は大きく4パターンに分けられる。
戸建てかマンションか、新築か中古か、だ(戸建て新築の場合は注文か建売かという分類もある)。

Q. 戸建てかマンションか

ここはだいぶ好みもあると思うのだが、今回はマンションを選んだ。
管理会社などがつくのでいざというときに売りやすいと考えられるし、そもそも戸建てというタイプの家に住んだことがないので慣れの側面もある。
大きく空間を改造したり…といったほどのDIYをしたいわけでもないし、庭やでかい駐車場がないと…というようなこともない。そういった住まい方はもっと人生の後ろでよいと判断し、今回はマンションタイプを考えることにした。
なお、規模感で言うとタワーマンションではなく低層小規模のマンションタイプを想定した。高層階すぎると万が一の際に大変だし、規模が大きすぎると将来的な修繕にも苦労しそうだと考えたのが理由だ。管理組合も小規模な方がまとめやすい。

Q. 新築か中古か

ここは結論から言うと新築を選んだ。
10年くらいで手放すことを考えると、例えば築10年の築浅で買えたとしても築20年。この年数でさらに売りに出すのはよほど全体の管理状態が良くないと難しそうに思える。修繕積立金も基本的には年を経るごとに増えていくので、中古物件は部屋自体の価格はすでに値が落ち着いた状態とも言えるが、総コストで考えると新築とあまり変わらないケースも多い。売主のデベロッパーから直接買うわけでもないので仲介手数料なども発生する
また、賃貸住まいと違い大都会東京といえどご近所付き合いは避けて通れない。だが中古物件ですでに出来上がったコミュニティに行くのも難しそうだ。であれば新築の「全員はじめまして」から始まるほうがまだ気楽と考えた。


取った行動の一覧

家を買うというイベントに際し、やっていたことは概ね以下のようなものだ。以降はこの流れに沿って、起きたことや感じたことをメモしていく。

  1. 情報誌や請求資料などを読んでイメージを膨らませる

  2. キャッシュフロー表をざっくり書いてみる

  3. 相談ができる場所に行く

  4. 住みたいエリアと譲れない条件を考える

  5. モデルルームを複数件見学する

  6. 気になる物件でローンの事前審査を出す

  7. 申し込み→手付金の入金→売買契約

  8. 借入先銀行の選定(今ここ)

1.情報誌や請求資料などを読んでイメージを膨らませる

マンション情報誌の特徴

最初に気軽にできることとしては情報誌を読むことだ。駅のフリーペーパーならタダで手に入るわりに情報量はかなりある。細かな内容は号にもよるが、概ね以下のようなことが書いてあるので読んでみよう。

  • その号の特集記事

    • 人気エリアの特徴だとか、世帯収入別の買い方だとか、賃貸vs購入だとか、最新設備の解説だとか、そうしたものが表紙で謳われる。まずはここで気になるところから手にとって見ても良い。

  • 募集を開始した物件の広告

    • 外観や間取り、立地、設備などが載っている。場合によっては価格感の目安もわかるので、ぼんやり住みたいエリアがあればそこの物件を眺めていると大体どのくらいの仕様でどんな価格感なのかがわかってくる。各々のマンションポエムも含めて、単純に読んでいて面白い。

  • 購入の仕方の豆知識的なもの

    • ローンの組み方や仕組みの解説が多いが、こういった記事はどの号にも定期的に載っている。たまーに特集側でリッチに解説されることもあるので、気になる場合は読んでみてもいいかもしれない。

個別の資料請求

気になる物件があれば資料請求してみてもよい。情報誌には載ってなかった間取りのタイプがあったり、共用部などに対する細かい仕様が載っていたりする。資料請求すると激しい営業が……と警戒しがちだが、たまに宣伝メールが来るくらいで電話がなったことはないし、DMもほとんど届かない
ちなみに、すでに建設が始まっていればそこでチラシを配っているケースもあるので貰ってみてもいいかもしれない。近隣であれば自宅のポストに届くケースもある。まずはこのあたりから、ぼんやり情報収集を始めてみるのが一番気軽にできる。

2.キャッシュフロー表をざっくり書いてみる

これはちょっと特殊なプロセスだと思うのだが、私の場合はファイナンシャル・プランナーの勉強をしていたこともあって事前に キャッシュフロー表=人生の大体どのあたりにどんなお金がかかってくるかを一覧化したもの を書いていた。

CF表を書くメリット

例えば今の収入がいくらで、月の生活費がいくらなのか。貯金や運用で持っている資産がどの程度なのか、あたりがざっくりわかれば、老後も含めて大体かかるお金はわかってくる。住みたい物件の価格感が何となくわかってきたら、用意できる頭金の額やローンの返済をシミュレートできる。
これを少しずつ詳細化していくとだいたいどのくらいの価格帯なら無理なく買えそうなのかも読めるので、このあたりで先に予算を考えておくのは結構おすすめだ。たとえば夫婦で住む場合、数字で考えるとパートナーとも人生計画を会話しやすくなるので、たとえ買わないという選択肢をとっても無駄にならない。

どうやって書けばいいのか

私の場合は日本FP協会のサイトとにらめっこしながらGoogleスプレッドシートで表を書いているが、たとえばFPとの相談会みたいなもので代わりに作ってもらったっていいし、実はこのあとの工程でもちゃんと相談する機会はあったりする。が、自分で作ると納得感もあるので、まずはざっくりでいいから書いてみると現実的なラインがつかみやすい。
知り合い限定になるが、収支と貯蓄度合いを教えてもらえるなら代わりに簡単なものを書くこともできるのでご要望があれば。
ちなみに、これはそもそもかかっている生活費を把握することが大前提なので、家計簿を付けていない人は今すぐつけることをおすすめする(家の購入とは関係なく付けたほうがよい)

3.相談ができる場所へ行く

私達の場合はSUUMOカウンターさんに行った。
別にSUUMOさんでなくてもいいのだが、無料相談できるところに行くのは結果から言うとおすすめできる。理由はざっくり以下の通り。

  • 買い方のメジャーケースを教えてくれる

    • そもそも家を買うってどういう手順なのか、どこのタイミングでどんなお金が必要になるのか、などがまったくわかっていなかった。そういうことを素人にもわかりやすく解説してくれるので、見通しを立てやすくなった。

  • 物件の細かな情報を出してくれることもある

    • 情報誌などにはあまり細かい額は載っていないのだが、カウンター側は情報を持っていることがある。なので、予算とエリアをざっくり伝えると物件を検索してくれて、いくつか候補をもらうことができる。気になるものがあれば詳細な価格を見て…という感じだ。

  • 貰ったアドバイスが意外と役に立つ

    • 会話の中でコーディネーターからいくつかアドバイスが貰えたのだが、実際そうだったな…と思ったのは以下のような点だ。詳細は見学パートで補足する。

      1. 3-4件をまとめて一気に見学・比較する

      2. (いろんな意味で)身軽な時期にやっておくと良い

      3. 100点満点の物件はない、と思っておく

ちなみに、予約もまとめて代行してくれるし断るときには代わりに物件側にキャンセル連絡などを入れてくれる。連絡不精にはありがたい。
無理に営業されることもないので、行って損することはないな…という印象だ。ローン返済の試算みたいなこともざっくりやってくれるので、ここで予算を考えても良い。

4.住みたいエリアや譲れない条件を考える

これが一番大事だったかもしれない。住宅に求めることというのはいくつかある。間取り、広さ、陽当り、設備、構造、立地、通勤経路、ブランドなどなど。
ぼんやりと(これは譲れないな…)と思っていても、改めて第三者から「なぜそれが譲れないんですか?」とピュアに聞かれると答えに困ることがあったりして発見だった。そういう意味でも誰かに相談できるのは良い。
自分一人で住むにしても家族と住むにしても、最も優先したいことを考えると、逆に何なら妥協できるのかがわかってくる。
この基準を持っておくと「100点満点の物件はない」という前提条件の中で決めやすくなるので、ここを整理しよう。
ちなみに私達の場合は以下のような形になった。

譲れないとなったこと

  • (パートナーの)通勤時間

    • 未だ出社が多く残るパートナーの業務を考えると、通勤のしやすさは収入を維持する点でも本人希望で譲れないとなった。また、主要駅への通勤時間が短いところは資産価値的にも維持しやすいだろうと思ったことも加えておく。

    • ちなみに「通勤のしやすさ」くらいの粒度だと「乗り換え回数」や「利用可能な路線数」なども指標として入ってきてしまうが、このあたりはある程度妥協できる、と整理した。

  • 陽当りが良いこと(≒方角が南向きであること)

    • 現住居は東向きかつ道路から離れた位置ということもあって陽当りはほとんど望めない。

    • 陽当りは光熱費にも関わってくるし、緑を取り入れた生活をしたいとなってくると後から動かしがたい要素のため、譲れないとした。

  • 立地と用途制限

    • 通勤時間と若干被るが、ここも譲れない条件に入れた。

    • 例えば武蔵小杉のタワーマンションが豪雨で冠水し惨状になっていたのもまだ記憶に新しい。ハザードマップや地盤の強固さは要確認だと考えた。

    • その他、土地には用途制限というものもある。例えば高度制限が緩かったりすると将来目の前に大きな建物が建って陽当りが悪くなったり、商業エリアだと建つ店舗によっては周辺の治安が悪化するなどして、将来的に資産価値が大きく落ちるケースもある。工場のような危険性のある施設も含めて、そういった点が制限されていることは重視した。

    • 今回は特に検討しなかったが、例えばお子さんがいる家庭であれば保育所や学区の兼ね合いも立地という面で考慮することになる。

  • 権利形態が所有権であること

    • 若干込み入った話になるが、土地の権利形態には地主から土地を借りてその上に建てる「借地権」のようなタイプと、土地そのものを入居者同士で分割して所有する「所有権」になるタイプがある。前者だと物件価格自体は安く抑えられるが将来的な資産にはなりづらいので、基本的に所有権を必須とした。

妥協しても良いと考えたこと

  • 部屋数の多さ

    • 1LDKであれば買う理由がないが、多すぎても持て余す。目的を考えれば2LDK以上を無理する必要はないと考えた。例えば家族構成が増えたとしても、個室を要するにはまだ時間がある。10-15年後に住み替える、という形で考えれば今は多くなくていい。

    • 追加の収納や作業場所というだけであれば外部でレンタルするなど後から変えることもできる。その意味ではわざわざ価格を上げて3LDK以上を考える理由はない、と結論づけた。

    • もっというと極端に広くなくても良い。ローン控除を考えて内法面積で50平米は欲しいと思っていたが、逆に言うと70-80必要な生活でもない。

  • 共用設備の充実度

    • 物件によってはジムやランドリー、多数の個室ブースがついていたりするのだが、あまり使うイメージが沸かなかった。というか外部の設備で良い。自転車くらいは置きたいが車を買う予定もない。なので駐車場が全戸分ある……というのも必要ない。

    • 使いもしない設備で管理費が高騰しても意味がないので、この辺は最低限で良い、とした。

  • 眺望や階数

    • 毎日都心の夜景を見たい…というような欲求があれば別だが、幸いそういうものは特に持ち合わせていなかった。別に高層階に住みたい、という要求も特になかった。現住居も1階で、一人暮らし時代にお互い住んでいた部屋も1階だったので特に気にならなかった(ゴミ出しや帰宅も楽だし足音で階下に迷惑かけずに済むし、くらい)。

    • ちなみに、位置が高い物件は売るとなると「高層階!」とか「最上階!」とアピールできる利点はある。

こうした基準はあらかじめざっくりと話し合っておく。ただ、実際に見学に行くと解像度が上がったりしてまた変わってくる。そういう意味でも後段の見学はおすすめだ。

5.モデルルームを複数件見学する

いよいよ家探し本番、モデルルーム見学になる。
ここも段階を追って説明していく。

予約について

予約は個人でも取ることができるが、単純にめんどくさいのでSUUMOカウンター等を経由して代行してもらえると楽ではある。予約にあたって準備することは特になく、カウンターの人に興味がある物件をいくつか伝えるだけで良い。
数と期間だが「複数まとめて一気に」がよい。私達の場合は土日で各2件ずつの予約をした(結果的に見たのは3件だが)。これはいくつか理由があるが、新築は時期によるものの動きが早いので迷っている間に埋まってしまうケースがあること、短期間で回ることで記憶が新しく比較がしやすいことなどが理由になる。
ちなみに、1日3件は個人的にはちょっと無理があると感じた。時間もタイトだし、慣れないイベントなので体力的にも精神的にも結構疲れる。子供連れだとかなりきついと思われるので、午前午後1件ずつくらいが良さそうだ。
そういった意味でも、身軽な時期にやっておくのはおすすめできる。

見学の流れ

まず前提として、最近の新築は基本的に竣工前からすでに売り始めている。この場合は当然だがリアルな物件を見学することはできないので、大きくは
「近隣のギャラリースペース」か「営業所での模型説明」という形に分かれる。前者は大手デベロッパーなどが実寸で部屋を何タイプか作っており、実際にその中を歩きながら生活をイメージできる。後者は小規模な事業者がコストを抑える目的で模型で周辺環境を再現しており、それを通じて説明してくれる。最近だとVR見学みたいなパターンもあるかもしれない(今回は出会わなかったが)。

5-1. 担当挨拶とヒアリング
いずれの場合にも、まずは行くと担当者と挨拶。プロフィールシートのようなものを書いた後、それを元に検討度合いや予算感、重視していることなどをヒアリングされる。同時に担当者から物件のおすすめポイントなどについて説明を受けることができる。権利形態やプランごとの方角、価格表などはこのあたりでもらえるので、気になることがあれば聞いておく。

5-2. モデルルームの見学
一通りの説明が終わるとモデルルーム自体の見学となる(以降の説明は実寸のものを中心にする)。
マンションには間取りやグレードでかなりのタイプがあるのだが、これを全部モデルルームで再現することはできない。なので大体はハイグレードな設備の部屋と標準的な設備の部屋の2タイプくらいを作ってある。どれがオプションでどれが標準仕様なのかも合わせて説明を受けながら周り、頭の中でイメージを組み立てるような流れになる。

5-3. ローン事前審査の申込み
物件が気になるようであれば、担当者から銀行に対し仮審査のような形でローンが借りられそうかどうか申し込んでもらうことができる。ちなみにこれをお願いする場合は最新の源泉徴収票などの収入を証明できるものと身分証が必要になるので、その気があるなら持っていくこと。
もちろん強制されることはないので、まだその気がなければそう伝えれば良い。結果は後日電話やメールなどで教えてもらうことができる。

5-4. 現地周辺チェック
別日でもいいので、周辺環境もできればチェックしておく。静かさはどうか?駅からの道はどんなところか?周辺には何があるのか?雰囲気は?実際の陽当りは?夜は暗くないか?近くの飲食店の客層は?などなど。
馴染みのないエリアであれば、適度に時間をかけて散歩してみるのがいいかもしれない。

以上の流れをいくつかの物件で繰り返していく。まとめて比較していくと自分の譲れないポイントや妥協点がだんだんクリアになっていくし、担当者の説明やセールスポイントにも違いがあることがわかってくる。そういった意味では、いろんなデベロッパーのいろんな規模やスタイルの物件を見に行くのがおすすめだ。
私達の場合は「本命の低層マンション」「コスパを謳うデベロッパーのマンション」「大手の規模大きめマンション」あたりを見学した。エリアも分けて説明を聞いていたので、どういう売り方をしているのかは興味深かった。

比較してわかったこと

  • 作りに違いがある

    • 天井や床の作りは意外と印象に差が出る。スペックという意味では「二重床・二重天井」だとリフォームがしやすいので退去時に良い…らしい。フローリングの仕様も微妙に異なるほか、天井の高さなども違いがある。メゾネットタイプでなくとも数十cmほど違ったりして、空間の印象がまるで変わる。

    • 壁のタイプにも違いがあり、コンクリートでできている『湿式壁』や、高層タイプや価格を抑えた物件では『乾式壁(Wikipedia)』と呼ばれる石膏ボードのタイプもある。音の伝わり方が違うようだが、基本的にはコンクリ造りのほうが遮音性はいい…らしい。

  • 設備に違いがある

    • 共用部・専有部ともに意外と仕様には差がある。違いが出やすいところは私見だと以下辺りだろうか。

      • キッチンのグレード(食器棚の有無やディスポーザーの有無など)

      • 浴室設備のグレード(ミストサウナなど。乾燥機能はだいたいどこもある)

      • ベランダで洗濯物を干せるかどうか(幹線道路沿いなどでは規約上外干しができないケースがある)

      • 駐輪場の位置(屋内か屋外か。居室やエントランスからアクセスしやすいか)

      • エレベーターの数(戸数に対して多すぎると維持管理費が高くなる。50戸に1台くらいが目安なんだとか)

  • 自由度が違う

    • 物件によるのだが、竣工中の物件はある程度仕様を選ぶことができたりする。例えばリビングを少し狭くして寝室を広げたり、建具の色を選んだり、みたいなことだ。早めに申し込めているとこのチャンスがある。下から建てていく都合で、申し込みタイミングによっては「高層階ならまだオプション選ぶチャンス間に合いますよ!」みたいな宣伝の仕方をされる。

    • 物件によってはこの自由度の高さを売りにしているケースもある。コンセントの配線位置をはじめ「想像される100倍くらいは自由ですよ!」とのことで、契約すると専属のコーディネーターと一緒にいろんな仕様を決められるようだ。マンションながら半注文住宅のような形にできるのは人によっては魅力かもしれない。

  • 物件担当者の対応が違う

    • こう言うとアレなのだが、世間的に微妙な評判が目立つ某社が一番担当者の対応が良かったのは意外だった。

    • 話し方や説明が丁寧で、他物件を不要にけなすこともなく、きちんと数字で会話ができ、後日のフォローも一番しっかりしていた。本人も印象がマイナススタートであることは前提としていたようで、個人的にはとても応援したい担当者さんだった。

    • 逆のタイプもいる。説明不足で、他物件のネガキャンが多く、数字で会話ができない(応対中一度も電卓を取り出さない)、というようなパターン。担当を変えてくれと訴えようか迷うほどだった。

こういう発見も面白いので、いくつかまとめて回ることをおすすめする。

6.気になる物件でローンの事前審査を出す

「事前審査」って何なのか?

出すタイミング自体は前項で記述しているが少し捕捉する。簡単に言うと、信用情報や収入、働いている場所などを見て「この人がこの物件買うならこのくらいの条件でお金貸すことはできそうだよ」という見積もりを銀行からもらう、みたいなものである。事前審査が通ったからといって借りなければいけないわけでもないし、逆に言うと必ず借りられるというわけでもない。あくまで目安みたいなものである。
収入を証明するものと身分証を渡すと、担当者が銀行に連携して事前審査に出してくれる。担当者によるらしいが、ちゃんとしていれば複数の銀行に出してくれるようだ。数日すると銀行からの回答を担当者が教えてくれる。土曜日に出してもらうと早ければ火曜くらいに返ってくるようなイメージ。必要な書類は物件ごとに異なるので、その気があれば事前に確認して準備していくと良い。

何に使うのか?

基本的にはその物件を購入する意思表示……の前の、資金確定という段階で必要になる。まだ借入先を選ぶ必要はないが、借りることができる社会的信用があることは契約の前提になるからだ。
また、銀行によって金利や手数料は結構変わるので複数からOKが出たならそこが軽く比較できるだけでも面白い。
ちなみに別の使い道として、どこかの物件で事前審査通ってます、というのは他の物件を見学に行くときにもある種の「購入能力の証明」みたいになるので、出してもらうだけ出してもらうといいのではないだろうか。出してもらうデメリットも特にないような気がする(興味ない物件では出す必要はないけれど)。
結果が出ると、証跡として紙に印刷したものがもらえる。物件によると思うが、その銀行を選んだ際の概算の返済額なども資料としてもらえたりする。

二人で出すか、一人で出すか

単身での購入ならあまり考慮はいらないが、夫婦などの場合はペアローンという選択肢がある。ペアローンにも色々あるのでここでは割愛するが、一人では通らなくても二人なら通るケースもあるのでプランにあわせて相談してもいいかもしれない。
私達の場合は今後の動きをなるべく軽くしたかったので、私の単身収入で組める範囲で申し込んでいる。

7.申し込み→手付金の入金→売買契約

申し込みから重要事項説明

ローンの事前審査で資金確定できたら申込みを行う。先着順の物件であれば、ここで予約されるようなイメージだ(抽選になるところは経験がないので本稿では割愛する)。
申込みがされたら重要事項説明を聞くことになる。ここでは主に以下のようなことを確認する(噛み砕いて書くので細かい専門的なツッコミはご容赦願いたい)。

  • 物件の基本情報

  • 法律や条例の定めをクリアしていること

  • 契約のルールについて

  • 本物件の特約事項(管理組合のルールや設備の説明、周辺や関係者との約束事、警備の仕様など)

  • 登記事項証明や公図などの情報

  • ハザードマップの情報

  • 売買契約書の見本

  • 周辺の調査記録

  • 管理規約や使用細則の案

  • 維持管理の計画

  • などなど

なお、申込みの段階で重要事項説明書などの本は貰えるので、事前に目を通しておけると良い。分厚くて圧倒されるのだが、いざ読んでみるとそこまで難しいことは書いていない。確認すべきポイントなどについてはググるといろんな記事が出てくるのでそちらを参照いただきたい。
ここに書いていないことでも聞けば大体は教えてくれる。私達の場合は以下のようなことを聞いた。

  • 管理費の内訳(これは資料中に記載があった)

  • ネット回線の仕様(これは回線業者の説明資料を別途もらえた)

これらを聞いて、特に疑問がなければいよいよ契約に進んでいく。100点満点の物件は存在しないので、それを前提に決めていく。
並行して他の物件の検討が走っていれば、この段階で謝絶の連絡を入れる形になる。

手付金の入金

手付金というのは契約における証拠金のようなものになる。簡単に契約を切れるとお互いに困るので、そのために納めておくお金…と思っていいかもしれない。契約後にこちら=買主から破棄する場合は手付金を放棄することで契約を解消できる。逆に売主側から契約を解除する場合は2倍払う(返してもらう)ことで契約解除できるようになっていたりする。
手付金は物件価格の10%くらいが目安のようだが場合によっては少額手付という形で契約することもでき、このあたりは物件側と相談できる……ようである。
手付金は実際の引き渡しのタイミングに頭金として組み入れられるので無駄になるわけではないのだが、逆に言えばフルローン=頭金ゼロで借りるつもりでも手付金は用意する必要があるので、ある程度まとまった貯金は短期的にでも必要、ということでもある。5000万の物件なら500万、1億なら1000万と考えるとなかなかハードルは高いのだが……。
もちろんこの手付金は掛け捨てなどではなく、購入の頭金として充当される。

売買契約

手付金の入金が終わると売買契約を結ぶ。
契約書にサイン捺印を行うと、正式に契約締結…ということになる。

8. 借入先銀行の選定(今ここ)

ステップ6にて事前審査を出しているが、これは先にも述べたようにあくまで簡易的なものだ。これは複数行に出すため、実際にどの金融機関で借りるかについては引き渡しまでに決まっていれば良いため、しばらく時間をかけて考える。銀行の担当者と面談を組み、実際に条件面などを話しながら特色などを聞いていって決定する。

何を基準に考えるのか?

筆者の場合はネット銀行系に絞っていたので偏っているかもしれないが、2行に話を聞いた限りでは主に以下のようなところに差が出るようである。

  • 金利と基準

    • わかりやすい違いとして、当然だが金利が微妙に異なる。

    • (細かいことは割愛するが)金利は基準金利と、そこからの引き下げを適用した実質金利という2つの値で構成されているため、実質金利が同等だったとしてもその内訳は微妙に異なっていたりする。現時点では比較対象が同金利に見えても、先々に差が出る可能性がある。

    • また、基準金利の上げ下げを何に連動させているか、というところも違いがある。例えば住信SBIネット銀行の変動金利は短期プライムレートに連動しているが、auじぶん銀行は特に外部指標を持たず独自のレートになっている。もちろんどちらが良い…というものではない。

  • 優遇条件

    • 金融機関によっては金利をさらに引き下げるキャンペーンなどがある。ここは各金融機関の特徴が出やすい部分だ。

    • わかりやすいのはauじぶん銀行などで、回線を利用していたり系列電力会社を利用していたりすると金利がさらに引き下げられる。

    • その他、子供が生まれたりすると一時的に祝い金的に引き下げられる…というようなところもあったりする。

  • 団体信用生命保険の内容

    • ここもわかりやすい違いだが、債務者に万が一があった際に支払いなどをカバーしてくれる団体信用生命保険の内容にも差がある。

    • どの程度の内容までは金利上乗せ無しでOKだとか、病気入院などによる補償も何日から適用されるのか…というところに違いが出る。ここは大変わかりづらいのだが、担当者に聞くと丁寧に説明してくれる。

    • もちろん内容によっては別途組んでいる医療保険などとカバー範囲が被る可能性が出るので、過剰保険にならないように注意が必要。

  • 変動 / 固定の変更手数料

    • 金利には世の中の情勢に合わせて変動するものと、契約当初のものを固定するタイプの2種類がある(厳密には期間指定の固定タイプなどもある)。

    • 金利自体はお互いにベンチマークしているのかそこまで大きな差はないが、この金利タイプを途中で変更する際の手数料には違いがある。例えばauじぶん銀行では変動→固定への変更手数料のみが無料だが、住信SBIネット銀行では逆も含めて特に手数料が必要ない。

  • その他の借り入れに関する条件

    • 例えば法律婚状態にない相手との共有名義にする際に制約があったりするケースがある。

結局どこにしたのか?

これを追記している時点では住信SBIネット銀行を選定した。
理由は主に以下のようになる。

  • 金利に外部指標がある

    • 当該行はネット銀行系では唯一、短期プライムレートという外部指標を参照して基準金利を決めている。つまり(ある程度ではあるが)上下を想像しやすいと考えた。独自のレート…と言われてしまうと、どうしてもブラックボックス感が拭えなかった(とはいえ実態は世相に対してほぼ同じような動きをするのだろうけれど)。

  • 変動 / 固定の切り替えに手数料がない

    • 上記の話に紐付けて、世の情勢が大きく変わってきた際に変動を固定にしたり戻したり…ということのハードルが下がる。実際にはそんな反復横跳びめいたことはしないのだろうが、心理的なハードルが下がること自体はありがたい。

  • 団体信用生命保険の内容

    • これは正直互角に近い状態だった。対抗馬のauじぶん銀行は23年7月から同じKDDIグループのライフネット生命のものになり、上方修正されている。

      • 例えばがんと診断された際にローン残債の100%を補償するプランは金利の上乗せ無しで適用できるようになったほか、がん50%補償についても4大疾病(心筋梗塞、脳卒中、肝臓、腎臓の4種)がカバー範囲になっているなど。

    • 住信SBIネット銀行については、団信の内容そのものは割合ベーシックだ。メリットや強みについては、例えば就業不能状態に自宅療養を含んでいる。他行では30日以上の入院が要件になっていることが多い。この就業不能状態が返済日さえ含んでいれば対象になるということで、適用要件のハードルが比較的低い。

    • ただ、この基準の詳細についてはauじぶん銀行の上方修正でカバーされている可能性もあるので、細かい点は担当者にぜひ聞いてほしい。

決定したらどうするのか?

細かい流れは業者によって異なるかもしれないが、わたしたちの場合は資金計画書の提出を行った。
これは契約を結んだ日から少し時間も空いているため、例えば頭金として払う自己資金の割合を変えるだとか、借入先の銀行をどうするだとか、そういうことをデベロッパー側に伝えるものになる。このあたりからやり取り相手は引き渡しなどを担当する契約管理の担当者に変わるようだ。
これを受けてデベロッパー側から提携金融機関等に連絡が行き、問題なければ本審査へ進む…といった感じだ。

本審査に必要な書類を用意する

必要な書類は金融機関ごとに差はあると思うのだが、私の場合は以下が必要になった。あとから準備しようとすると面倒なものもあると思うので、予定がある人は注意したい。

  • 健康保険証

  • 住民票(世帯全員分・マイナンバーなし)

  • 源泉徴収票(直近1年分)

  • 住民税決定通知書(直近1年分)

  • 売買契約書(条項(約款)部分を含めた全ページ)

  • 重要事項説明書(全ページ)

  • 健康診断結果通知

  • 間取りや配置が分かる資料

特に重要事項説明書はページ数も40ページほどあったりして面倒なので、工夫してコピーを取りたいところ。住民税決定通知書もタイミングによっては失くしてしまった…というケースもあるかもしれないので要注意。
また、私達の場合はこの購入に合わせて入籍したこともあり住民票などの準備で少しバタバタした。こうした予定がある方は計画的に動くことを勧める。


これ以降どうなるのか

オプション選択と事前見学

オプションが選べるならオプションを相談したり、駐車場や駐輪場を申し込んでいればその抽選がある。そして物件の工事があらかた終わると引き渡し1ヶ月前くらいに見学の機会がある。ここは自分たち以外も申請すれば呼ぶことができるので、例えば両親に来てもらったり、カーテンやエアコンの業者を呼んで採寸などをお願いする…といったこともできる。

引き渡しと諸費用の精算

引き渡しのタイミングで「頭金から手付金を引いた残金+ローンの諸費用」などを精算し、鍵を受け取ったら引き渡し完了となる。
ちなみに引っ越しは皆が一気にやろうとすると大混乱になるので、引っ越し幹事会社というものが間に立って日程調整などをするらしい。なのでここと計画を相談しながら、引き渡し後2-3ヶ月くらいでだいたい入居が完了する……という流れのようだ。

何を決め手にしたのか

私達の場合、最終的には「A:住み慣れたエリアの低層マンション」「B:再開発が計画される主要路線沿線の大規模マンション」が候補に残った。

  • 設備面

    • これはA/Bともに大差がなかった。どちらも共用部・専有部ともに最新の設備を満たしていた。共用部については若干Bのほうが充実している。

    • Bは高層階であれば仕様をまだ調整できるオプションが残っていたが、Aについてはほぼ決まっており、建具の色などの仕様は指定されていた。が、サンプルを見る限り別に悪くないなと思ったので特に問題視はしていない。

    • Bについては壁が乾式であり、遮音性は期待できなさそうであった。その点でAは低層ということもあってコンクリートの湿式壁で、二重天井二重床を採用している。リモートワークをするなら、部屋の遮音性はある程度重視したいところだ。

  • 立地面

    • これはAのほうが優れていた。慣れているというだけでなく、多少高台で水害にも強い第一種住居地域に指定されている他、高さ制限もあるので周りに大きなものが建って陽当りが悪くなる心配はほぼない。周りも閑静な住宅街で、奥まった位置にあるので相当静かだった。その代わり、駅からの徒歩分数は(許容範囲ながら)それなりにある。

    • Bは主要路線の駅に近く複数線が使用できることは魅力だったが、川が近くハザードマップの浸水域になっている。機械室や管理人室は2階にあるとのことだったが、それでも不安は残る。エリアとしても商業地域なので、発展はするだろうが大きく様変わりすることが考えられる。子育てに向いているエリアとも言えない。

  • 陽当り

    • ここはどちらも南向きで、かつその向きに面して道路があるのでここは期待できると考えられる。

  • 通勤時間

    • Aはエリアがほぼ変わらないので今の要件を満たしている。

    • Bについては乗り換えが発生するが、1回で対応できる範囲なので大きな問題にはならなさそうだった。私の場合は出張が多いため、新幹線や飛行機へのアクセスと考えるとむしろBのほうが優れていた…とは言える。

  • 価格帯

    • ここはほぼ変わらなかったが、多少狭いプランにするとBのほうが10%ほど安い価格帯になっていた。壁が乾式であることや住み慣れていない土地であることを加味しても、この差は最後まで揺れる要因になった。

  • その他

    • Aは引き渡し・入居時期が年内で予定されていた。Bを含め他の選択肢は年明けの予定だったことを考えると控除額などでは有利だ。

    • 担当者についてはBの方がレベルは高かった。大手でもあるので、その意味では将来的な管理面などは安心ではある。大規模修繕も期間を長く取り、負担が少ない仕様を謳っている。

……というような情報をざっくり整理し、しかし最終的にはAを選ぶことになった。投資目的であればBを選んだかもしれないが、10年ほど住むことを考えるとやはり土地としての思い入れや、基本的な造りの良さは無視できない。10%の価格をケチってハザードマップが赤いエリアに住む気も起きなかった。


全体的に注意しておいたほうが良さそうなこと

入居までの短期的な資金計画も立てておく

頭金はどの程度用意できるのか、手付金を納められるか、それらを用立てしても日々の生活はちゃんと維持できるか…などはあらかじめ考慮したほうが良い。実際に住むには引越し費用もかかるし現住所の退去費用もかかる。ローンの『諸費用』も『諸費用』とかいう可愛い言葉で片付けていいような額ではない。正直ちょっと尻込みした。ここで無理すると短期的に破産する可能性がある。
両親から支援を受けられるか、パートナーにも出してもらえるかなども含めて、早めに計画・相談しておくことが大切。

会社の福利厚生を調べておく

住宅の購入にあたって支援がある可能性があるので早めに調べておく。例えば私の会社では福利厚生の会社を通じてモデルルームを見学に行くと、紹介割引のような形で物件価格から少しだけだが値引きがある。
逆にこれは後から適用することができないので、先に紹介カードを発行してから臨まないといけない場合があるので注意しておくこと。

無理に買わなければいけないわけではない

ここまでこんなことを書いておいて何なのだが、別に買うことだけが選択肢ではない。こういう動きを始めると周りの人間は皆「買え!買え!」となって感覚が麻痺してくるのだが、そこにはバイアスが掛かっているということは覚えておこう。


最後に

以上、家を買うに至るまでの心境や思考回路をなるべく平易に書き残したつもりである。もし気になるという人がいれば参考にしていただけるとありがたい。
また、物件や購入の条件は人や状況によって異なると考えられるので、これを鵜呑みにすることなく情報収集はしてほしい、と免責も書き添えておく。

皆さんも良い物件に出会えますように。

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