見出し画像

科学と占術の共通点【箱庭の詩】

占いなんて信じない。

そういう人は一定数いるものです。

現代は占術より科学が優位の時代です。

現代社会は科学技術が飛躍的に進歩し、文化や技術を発展させてきたことは言うまでもありません。

ではなぜ、占いより科学の方が正しいと思ってしまうのでしょうか?

ちなみに、これは占いと科学、どちらを信じるかの話ではありません。

『なぜ占いではなく、科学の方が信じやすいのか?』の思索になります。

信じるか信じないかの議論はナンセンス(無意味)です。

人は信じたいものを信じたいように信じる生物なので、信じるかどうかは切り捨てて読んでいただければ幸いです。


占術と科学の共通点は『膨大なデータを扱う』ことにあります。

(直感的な占いもありますが、それはとりあえず考えません)

科学は度重なる実験と膨大なるデータを分析して、結果を見ます。

占術も統計学なので膨大なデータを扱い、度重なる実験を人の人生で実験(観察)することで結果を見ます。

四柱推命、数秘術、紫微斗数、算命学……等、多種多様にデータを元にした占術は存在します。

しかも占術は最も歴史の古い学問と言われているので、それまでのデータには事欠きません。

むしろ科学より占術の方がデータ量は多いくらいです。

それなのになぜ科学の方が信憑性があるのか。

なぜならこれは、信憑性の話ではないから。

『想像力』

これが理由だと考えます。

一般的に人は想像できないこと、人知を超えたこと、超常現象などは信じることができない以前に、受け入れることができません。

自分の想像を超える現象は信じられないのです。

(もちろん信じる人もいますが、信じるかどうかは置いてください)

というより、説明ができないと言い換えた方が良い得て妙かもしれません。

信じる理由を言語化できなかったり、真実だということを証明できず、手に余ってしまうのだと思います。

だから、信じない。

一方、科学はある程度人間の手でコントロールできます。

いつでもどこでも実験を開始することができます。(機材とかお金の問題は置いといて)

実験をする際に自然現象を操らないからです。

(ここでいう自然現象を操るというのは、温度を一定に保つ、成分を投与する等、環境や条件を整える事ではなく、月の重力を操ったり、潮の満ち引き、地球の自転を一定時間止めるとかはできないという意味です。)

だから、想像を超えるような結果は出ない場合が多いです。(全くないわけではありません)

ある程度、経過と結果を予測して実験する場合が多いです。

一方、占術は自然現象を主軸に置きます。

つまり、いつでも実験をすることができません。

一応、計算で未来のデータを予測することは可能ですが、科学と違って人間の力で実験環境を整えられません。

つまり人間にはコントロールできないということです。

(もうこれは占術というより魔術の類になってしまいますが)

占術も突き詰めれば、そして拡大して考えれば科学と全く同じ思想だと言えます。

実験やデータを駆使するという点においては、何も違わないのです。

では、なぜ占術ではなく科学を信じてしまうのか?

なぜなら占術はデータが膨大過ぎ、未来を予測しすぎてしまうからです。

そして人間の人生や社会の変遷まで予測してしまい、人知を超えたように感じてしまうのです。

人知を超えるというのは単純に『想像できない』と言い換えられます。

自分の人生や未来を予測なんてされたら、人間の感情の方面でも軋轢が生じます。

(そんなこと、起こる訳ない! と怒るとかありますね)

占術は人の感情も左右させやすいので、懐疑的になる傾向があるのかもしれません。

科学にはあまり感情が入る余地はありませんので。

だから、人は自分の脳内で収まる範囲……つまり想像できる範囲で信じられる科学を信じてしまうのではないでしょうか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?