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遂行機能障害への対応『簡素化・部分化』

プログラミング・遂行力があまり必要とされない工夫

認知症の方は、一つひとつの動作の手続き記憶が残っても、それらの動作を連続して構成・計画する能力が低下することが多いので、一連の行為を簡素化・部分化するなど、構成・計画の能力があまり要求されない形にすることが重要です。

言うまでもないことだとは思いますが、本人の残存機能をきちんと把握して、過剰な簡素化にならないようにすることが大切です。

この機会に、ご利用者の中で遂行機能障害のある方について話し合ってみましょう。

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遂行機能とは

遂行機能とは行動・活動の目標を決め、それを達成するために必要な各行動を効率的・適切に行う機能で、①目標・計画の策定、②情報と反応の選択、③計画の実行、④効率性の検討・選択などの機能が関与しています。

したがって、遂行機能が障害されると、目標・計画策定困難、情報と反応選択困難、計画実行困難、効率性の検討・選択困難などが生じます。

遂行機能障害では
①行動の開始困難や自発性の低下
②活動の転換の障害
③活動維持、中止困難
④衝動的行動・脱抑制症状
⑤誤りの修正障害などを観察

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