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英検準1級・3ヶ月で一発合格の記【全体編】 〜40代からの学び直し〜

40代半ばから英語の学び直しを始めて、昨年10月、初挑戦で英検準一級に一発合格することができました。受験勉強を始める前、いろいろな方のブログやnoteを読ませていただき、たくさん参考にさせていただいたので、わたしの記録もどなたかの参考になれば…と思い、勉強法や受験記を書かせていただきます。まずは【全体編】。【ライティング対策編】と【二次試験編】は別記事で書く予定です。

1.受験するまで

2018年夏頃から英語の勉強を始めて、TOEICを3~4か月に1回のペースで数回受験していました。2020年3月の受験を申し込んでいたのですが、緊急事態宣言でテストが中止に。宣言解除後に再開されましたが大幅に人数が制限されたため申し込みが困難になってしまい、少し出遅れて申し込んだら、受験可能な地域が北海道しか残っていなかった!ということもありました。わたしは全くの趣味の受験なので、進学や仕事で本当に必要な方に枠を譲らなければと思い、しばらくTOEICの受験はお休みしようと思っていましたが、何も目標がないと勉強が進まない性質なので、それまで全く視野に入れていなかった英検にチャレンジしてみることにしました。級のレベルもよくわかっていなかったので、それまでのTOEICのスコア(大体700点台後半、調子がいいと800点を超える)から準1級を目指すことにしました。

受験を決めたものの、英検にはTOEICにはないライティングとスピーキングがあるので、普段仕事で英語を使うわけでもないわたしが、英作文なんてできるのだろうか…という不安はありましたが、まぁ2~3回で合格できればいいかな、くらいの気持ちでとりあえずスタートしました。

2.3か月で1発合格するプラン

受験を決めたのが6月末頃だったので、10月11日の一次試験までさほど時間がありませんでした。対策や勉強法についていろんな方のブログやnoteを読み漁り、3か月の大まかなプランを決め、参考書は「旺文社一択!」と決めて、まとめて購入しました。

1か月目:語彙力強化に集中
2か月目:パートごとの対策、実践問題をこなす
3か月目:過去問と英作文の対策

この時点では一次試験合格も相当怪しいと思っていたので二次試験についてはとりあえず考えないことにしました。

3.1か月目ー語彙力強化に集中ー

1か月目はとにかく語彙力の強化に集中、単語のインプットしかしていませんでした。結果、これは成功だったと思います。語彙力がなければまずPart1の語彙問題は話にならないし、単語の意味がわからなければPart2、3の長文を読んでも理解できないし、Part4の英作文もできません。まずは「基礎体力」をつけるつもりで語彙力の強化に集中することを強くお勧めします。そして使った単語集は、こちらです。

ド定番ではありますが、これ1冊で十分だと思います。はじめに書籍を購入したものの、実際の学習はほとんど「物書堂」のアプリを使用したので書籍は必要なかったかもしれません。

「パス単」は出る順A(530語)B(520語)C(500語)と熟語(300語)で構成されているのですが、全てをマスターする自信がなかったので、『AとBのみマスター、Cと熟語は時間があれば軽くさらう』ことをとりあえずの目標にしました。(結果、これで十分だったと思います。本番の語彙のパートでは、25問中20問正解することができました。)

初めの1週間でまずはAとBの単語すべてに目を通し、新たに覚えるべき単語がどのくらいあるのか掴むことから始めました。アプリでどんどんめくって、知らない単語にはマーカーをつけていきます。英検で必要とされる単語はTOEICとはだいぶ異なる部分もありますが、例えば、ブランド名とかバンド名とかでその言葉自体は見覚えあるけれど、意味は知らなかった!というものもあり(わたしの場合「fossil」とか「prodigy」とか)全くの初見の単語は思ったよりも少なかったです。

ひととおりさらったら、2週目と3週目にマーカーをつけた単語を覚えていくわけですが、これはよく言われているとおり、短期間に繰り返す方が圧倒的に定着しやすいと思います。例えば、100個の単語を覚えるのに、1日10個ずつ順番にじっくり10日間かけて覚えていくよりも、毎日100個を軽くでもさらって10日間繰り返す方が、圧倒的に頭に残りやすいのです。

わたしの場合は、マーカーをつけた単語を、毎日繰り返し、4週目はそれでもどおしても覚えられない単語は紙に書いてフレーズごと(「synthetic fablic」「chronic back pain」など)覚えました。ここまでで約1ヶ月。その後も忘れないように、ときどきアプリを開いて、単語は目を通すようにしていました。

結局、出る順Cと熟語はほぼ未着手のままで、もう記憶容量もパンパンだったので、試験直前の数日に軽く目を通して、知っている単語・熟語の意味を再確認するだけで終わってしまいました。


4.2か月目ーパートごとの対策、実践問題をこなすー

2ヶ月目に使用した問題集はこちら。

25日間かけて順番にこなして行くだけで、本番の試験の構成や対策などが効率よく身につきます。最初に語彙を強化して置いたおかげで、長文のパートも時間はかかりつつも、かなりラクに読めるようにはなっていました。練習問題を解くことで、さらに語彙が定着したように思います。

25日間の中には当然、英作文のパートもあったのですが、この時点では全く書ける気がしなくて腰が引けてしまい、なんとなく後回しにしてしまっていました(のちに後悔…)。そしてちょうどこの頃が夏休みで、go to travelしたりして、勉強のペースが落ちたりもしましたが、英作文の部分を除いては全てこなし、語彙問題の部分は2回繰り返し、最後の予想問題まで解いて、しっかり全体像が掴めました。


5.3か月目-過去問と英作文対策ー

6回分が収録されているのですが、最後の1ヶ月はライティング対策にだいぶウェイトを置いていたので、過去問は1回を1週間かけて解くので精一杯でした。結果、じっくり解いたのが4回分と、試験前日に本番の時間どおりに全体を通して解いたのが1回分で、まるまる1回分は手付かずのまま残してしまいました。

過去問を解く時には、時間配分を意識して、1問ずつ制限時間を決めて解くようにしていました。最後の英作文に最低30分を残すとすると、Part3までを1時間で解くことになります。わたしが目標とした時間配分は以下のとおりです。

Part 1  語彙問題 10分
Part 2  長文空所補充問題 15分 
Part 3  長文内容一致問題 35分

語彙問題は単語を知らなければ悩んでもムダなので、わかる問題を確実にサクサク解いて10分。長文空所補充は2題出るので、1問あたり7〜8分。最後の内容一致は設問3つ×2題と設問4つが1題出るので、それぞれ10分、10分、15分で合計35分で解く計算です。

全6回分の過去問のうち4回分は1問ずつバラバラに解いていったのですが、できる限りタイマーをセットして時間内に解くように練習しました。全体としてTOEICに比べれば時間に余裕があるので、慣れるうちにだいたい時間内に解けるようになり、本番でもほぼ上記の配分のとおりできました。

長文も数をこなしているうちに自然と語彙が定着してきて、だんだんストレスなく読み進められるようになってきます。実は英検の長文は結構内容が面白いものが多くて、雑学というかタメにになるようなものが多いのです(ごくたまに、日本語訳を読んでも意味が理解できないものもありましたが)。

5回分終わるころには各Partの点数もだいたい安定してきて、運が良ければ、英作文さえきちんと書ければ、何とか一次はいけるかも…?という淡い期待が芽生えてきました。

6.  リスニング対策

もともとリスニングはわりと得意でTOEICでも常にリーディングより高いスコアが出るので、過去問以外特に「英検用」の教材は使いませんでした。ただし、3ヶ月通して、毎日必ず最低でも10分、できれば30分、英語を聴くように心がけ、主に通勤時間や移動中、机に向かう勉強に飽きてしまった時や寝る前に、海外ドラマやドキュメンタリー、TEDのスピーチ(時間の短いもの)、NHK-BSの海外ニュースやドキュメンタリーを副音声で見たりしていました。

海外ドラマでこの時期見ていたのは 「The Good Fight」です。法廷・弁護士ものは大きな声ではっきり喋るシーンが多いので聴き取りやすいのではないかと思います。NHKの「BS世界のドキュメンタリー」は正しい英語の聴き取りやすいナレーションがついていることが多いので、長文のリスニングの訓練にもなったと思います。

全く聴き取れない音声をいくら聴いてもつまらないので、少しでも興味のあるコンテンツを無理なく継続するというのが重要なのだと思います。本当は英語字幕or字幕なしで見てから、日本語字幕で見直して…がいいのかもしれませんが、試験勉強中は時間もないし、ドラマは普通に日本語字幕で、ただし話している内容には集中するようにして見ていました。あるいは、すでに見たことがあって、ストーリーがわかっているドラマや映画を、字幕なしにして100%音声に集中するという方法も良いと思います。

集中して英語を聴く習慣をつけていくうちに、2ヶ月くらい経った頃から、拾える単語やフレーズが増えて、理解度が上がってきたことが実感できました。とはいえ、全く知らないストーリーの映画を見てもおそらく3〜4割程度しか理解できなかっただろうと思いますが、だいたいの流れがわかっているドラマや、出来事の概要がわかっている海外ニュース(この頃はアメリカ大統領選のニュースが多かった)などはモノによりますが6割〜7割は聴き取れるようになっていたと思います。

7.  本番と結果

一次試験で問題を解く順番もいろいろだと思いますが、配点の高い英作文は長文を一つ捨てででも優先して解く!と決めたので、Part3の2つ目の長文(設問3つ)まで解き終わったら、英作文を書き、時間が余ったら最後の長文(設問4つ)を解くことに決めました。本番でもほぼ時間どおりにこなせていたのですが、英作文に思いの外時間がかかってしまって、結局長文一問はまるまる「塗り絵」してしまいました(そしてまるごと不正解)。ただ、結果からすると、ライティングのCSEスコアが1番良かったので「長文一つ捨ててでも!」という作戦は成功だったかな、と思います。

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以上がわたしが3ヶ月で行った対策・勉強法です。勉強法というのはダイエットにも似ていて、誰かがやった方法をそのままマネしたとしても必ずしも効果が上がるわけではないのが難しいところです。なので、自分に合った方法を見つけるまでが大変なのですが、これから英検に挑戦する方に少しでもお役に立てればと思います。









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