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独りで歩く、誰かと走る。(1/4)

もう直ぐ日付が変わる頃の店内は最盛を迎える。

仕事帰りの人々でガヤガヤとした賑わいを見せ、スイッチを途切れることを許さない雰囲気がある。閉店間際まであと少しであると、自らを鼓舞するため深呼吸を一つ入れる。

濃紺のゴム手袋をピチッとつけ、慣れた手つきで調理をこなす。調理をしながらテーブルから戻ってきた皿を洗い調理に戻る。

キッチンやホールの店員とも笑顔で接する。俺はこの店に入ってからは主にキッチン。見知った顔ばかりなのはとても気楽。ホールは店員の入れ替わりが激しいがキッチンは半年以上同じメンバー。店名の刺繍が入った黒いエプロンを腰に巻きこちらも黒のタオルを頭に巻く仲間たち。

最近は、というかここ十年ほど時間の進みが嫌に早く感じる。仕事中はそれに拍車がかかる。繁盛するということは有り難いのだと言い聞かせ働く。おそらく明日もそうしているのだろう。忙しかったら時間ってはやくなるものじゃなかったけ?

片付けた皿とグラスを両手いっぱいに抱えた吉宗さんがキッチンへ戻ってくる。

「三番卓空きです」

「あいよー」

手の中のものをキッチンカウンターに並べている彼女に声をかける。

「もう直ぐししゃも焼けるから持って行っちゃって」

「セカンドさんマジで焼くの早いっすよね。拓弥さんの倍のスピードですよ」

副店長なので吉宗さんを始めとする歳の差が十ほどあるメンバーからは”セカンドさん”と呼ばれている。明るい性格の水卜拓弥は従業員と話すのに夢中になりすぎて、料理が疎かになりがちである。それを出会った当初に見抜いたのでそれ以来、極力キッチンには立たせずホールや会計を任せている。性格と不慣れという二つの原因から彼は調理の段取りが劇的に悪い。

コミュ力お化け改め水卜はいま休憩時間を消費中である。もう間もなく戻ってくるだろう。

焼き上がった八尾のししゃもを二尾づつ長方形の皿に盛り、カウンターの向こうの背中に声をかける。

「はい焼けたよ、十三番卓ね」

「了解でぇす」

振り返り両手に四枚の皿を抱えながら返事をする。一つ結びした金髪を靡かせ賑やかな空間に影を残して溶けて去る。

「休憩いただきました」

先ほど戻ってきた皿たちをスポンジで洗い流しているところに水卜が帰ってくる。

言い終わるが早くキッチンプリンターが音を鳴らし、新たに注文が入ったことを伝える。

水卜がホールに戻りがてらそれから紙を引き千切り、書いてある内容をしっかりとした口調で告げる。

「”ハイボール”スリー、”生”ワン、”卵焼き”ワン、”七種”ワン、”ロスポー”ワン、”シーザー”ワン、”餃子”ツー、十番卓です」

キッチンスタッフ三名が返事をする。確実に時間は進んでいる。



チラリと腕時計を確認する、四時を過ぎている。やっぱり思っているよりも遅い。いつの間にこんなことになっていたのだろうか。

毎日が同じことの繰り返し。決まった時間に起きて、職場に向かい仕事をする。終われば帰って洗濯物を回し、今みたいにコインランドリーにきて乾燥機をかける。寝て起きれば振り出しに戻る。週に二回の休みも何をするわけでもなく、半日ぐらい寝て夕方に日用品を買いに行ったら一日が終わっている。

だがそれに一切の不満はない。何不自由なく暮らせているし、仕事にはやりがいや誇りも多少はある。

でも何かが足りない気がする。その実体はわからないし、もしわかってもこれからの人生が劇的に変わるなんて思ってもいない。もしかするとその何かなんてものはハナから無い気もするし、そう言い切ってしまうにはやぶさかである気もする。

うだうだ考え事をしながらタバコを吸う事が、何も生み出さないこの時間の潰し方。連日の皿洗いで弱った手を冷たい風がいたぶる。吐いた息はタバコの煙と低い気温で真っ白。ふんわりと漆黒の夜空に散らばっていく。

今年も佳境へと差し掛かりつつある。十二月はハチャメチャに忙しい。それを初めて経験する若者たちもいる。覚悟しておくように釘を刺す必要があるかもしれない。

右手は二本の指でタバコを挟み、口と体側の往復。左手はブルゾンのポケットの中で携帯灰皿を握り締め、灰を落とすその時を虎視眈々と伺っている。

街灯一つに照らされた十字路に一人、乾燥機の停止を待つ。自宅アパートから歩いて三分の好立地。

すっかりと短くなったタバコを携帯灰皿に捨て、ガラスがはめ殺しの引き戸を開けて無人のコインランドリーに戻る。パイプ椅子に座り、電子数字を確認する。

「残り2分」

なんとも言い難い。

昼かと見紛うほどに煌々とした蛍光灯のひかりの下。それらが一本たりとも切れていたり、切れかかっていたりしていない状態はここに通い出して五年ほどになるが、初めて見たかもしれない。もう一度数字を確認。2が1に変わる。両手をジーンズのポケットに突っ込みモサモサと僅かな暖を取ることに勤しむ。

目を閉じて考える。帰りにコンビニで酒でも買おうか、アテは何がいいだろうなぁ、なんの気分だろう、乾物かチーズかホットスナックでもいいなぁ。

ピーッ。

運転終了を知らせるブザーが響く。パイプ椅子から立ち上がり乾燥機の前へ向かう。まだまだ冷たい右手で扉を開けると文字通り乾燥した空気が漏れ出てくる。しっかり衣類が乾いていることを暖まるついでに両手で確認する。膀胱が緩みそうになるのを踏ん張って止める。

出入り口の扉が開く音がする。振り返ると若い女性の姿。この時間にたまにやってくるが挨拶をするほどでもない距離感の見知った人。目が合う。会釈をすると返してくれる。

彼女は俺から少し距離のある乾燥機に洗濯物たちを放り込む。女性の洗濯物をジロジロ見るのも悪趣味だと思い自分の作業に戻る。

乾燥済みの衣類をマチの大きなトートバッグに引っ張り出し無造作に詰める。乾燥機の扉を閉める。

踵を返し出口へ向かう。彼女の後ろを通る時また目が合う。透き通っていて血の通う眼球に見入ってしまう。

「すみません」

我に帰り慌てて謝罪をしてしまうが彼女はどうという事ない様子で、

「どうかされました?もしかしてなにかついてますか?」

「い、いえ、なんでもないです。おやすみなさい」

「おやすみなさい」

振り返り引き戸を開ける時、パチっと静電気が走った。ほんのちょっとだけ頭に血が昇ったが腹に力を込めてそれを制し外の世界へ出る。

相変わらず風は冷えているが俺を慰めるかのように、優しく吹き抜けていく。


ボロアパートの外階段を一階分登り、二枚目の木製扉を開錠し引き開ける。蝶番が甲高い音を立てる。狭い玄関スペースで身を捩りながら擦れたニューバランスを互いに引っ掛け合って脱ぐ。

左側に小さくまとまったキッチンを抜けて境界線上にぶら下がるビーズカーテンを頭で突破し居間に入る。右手にもつコンビニ袋は年中しまうことのないコタツの天板に、右手にもつ洗濯物の入ったトートは布団の上にそれぞれ置いて、照明の紐を二度引く。電気が通う音が耳許に届いて部屋が明るくなる間に随分と薄くなった座布団に座って足をコタツに突っ込む。ブルゾンを着たままコンビニ袋からつまみのアタリメと陳列棚の中で最もアルコール度数の低かったサワーを取り出しステイオンタブを開ける。

プシュッと炭酸の弾ける音とほぼ同時に液体を喉に流し込み一度に半分ほどを飲む。水分と一緒に侵入してきた空気をサワーのほのかな香りと共に肺から抜き出しながら、サワーの缶を木目調の天板に置く。

コンビニ袋からタバコの新箱を取り出す。フィルムを剥がして蓋を開け、銀紙を千切る。一本取り出し火をつける。やっぱり冬のタバコは味が引き締まっていてウマい。

朝刊を積んでいるのであろう原付がアパートの前を通り過ぎていく音が聞こえる。コタツと布団を置けばパンパンになってしまう狭っ苦しい六畳間を乾いたマフラー音が埋める。

煙を吐いて、灰を落とす。


アタリメの入っていた袋となんとなく潰したサワーの空き缶二つがコタツの天板上に力無く横たわる。陶器の灰皿は三分の二ほど埋まっている。

立ち上がり外套を脱いでコタツの右隣の辺の座布団におく。トートバッグからフェイスタオルと下着を取り出し、玄関正面の脱衣所に向かう。身に纏っている物を脱ぎ縦型洗濯機に放る。顔が熱い。

浴室の電気をつける。タオルと下着は浴室の扉のギリギリに置いておく。

すこぶる壁が薄いこの部屋は、夏は暑くて冬は寒い。そしてこの時期の浴室は身震いしていないと凍えて固まってしまいそうだ。あと二ヶ月これが続きもっと冷え込むという恒例には未だ慣れそうにない。

ノブを捻り、シャワーから水を出す。これがお湯になるまで細かく震える。


目を覚ます。ぬくぬくとした万年床から手だけを伸ばしスマホで時間を確認。十三時半を回ったところ。

現場保存され昨晩と変わらぬコタツを横になったまま眺める。いつもの時間に大きくため息をついて、掌で顔を擦る。

いつもはダラダラとネットサーフィンをするのだが今日はいつにも増して寒すぎる。スマホに二時間のタイマーをかけて毛布に体を包み直す。エアコンが恋しい。

ピンポーン。

微睡を切り裂くインターホン。

ピンポーン。

もう一度鳴る。めんどくせぇ。居留守を使おう、直感的に思う。

「脇阪くーん、居ますかー?肉じゃが作り過ぎちゃったんだけどぉ」

この声はアパートの一階に住んでいる平田さんだ。確か俺の叔母さんと同い年。週に三回、多くて四回こうしておかずを分けにやってきてくれる。作り過ぎたとはいうけれど俺の独り身を案じて絶対多めに作ってくれていると思う。

その思いを無碍にできないと感じ、よれたシーツからフーッと息を吐いて体を起こす。

「はーい」

声をかけ玄関に向かいドアを開ける。シワを多く刻んだ顔が笑うことでさらにそれらを深くする。

「おはようさん。ぜひ食べてね」

「いつもありがとうございます」

受け取ってから前回のことを思い出し台所へ向かう。シンクの上のシチューが入っていたタッパーと肉じゃがが入っているタッパーを入れ替え玄関に戻る。

「シチューごちそうさまでした。冷えた体に沁みておいしかったです」

「あら嬉しいこと言うねぇ。また持ってくるからね」

「ありがとうございます。でもあまりお気になさらないでくださいね」

「気にしてほしくなければ気にしてくれる人を作りなさいよ」

その通りだ、感謝しなくちゃいけない。

「じゃあね」

そう言って階段をゆっくりと降りていく。俺が降りるスピードの三倍ぐらいは遅い。そういえば平田さんが階段を登る姿を見たことないが同じくゆっくり登るのだろうか?もしかして下るよりも早かったり、逆にもっと遅かったり?なんにせよ甘えられるものはなんでも有り難く享受させていただこう。

足許を見ると平田さんの飼い猫の三毛がこちらを力強く見上げている。名前をなんと言ったかな。

「入るか?」

問うと同時に踵を返し平田さんを倣って階段を下って行く。

ドアを閉めて居間に戻りコタツに座る。昨日着ていたブルゾンのポケットから携帯灰皿を取り出し、その中の吸い殻と天板上のゴミをコンビニ袋に入れて口を結ぶ。それを玄関脇に置く。

座布団にあぐらをかきタバコに火をつける。寝タバコしようかと魔が差すが平田さんの笑顔を思い出して治める。カーテンの隙間から太陽の光が僅かに差し込んでいる。あくびを一つつく。


閉店作業中は店自体が疲れの色に染まって見える。そんなカラコンをつけているかのように。

霞む目を瞬かせて作業に戻る。レジ内のお金がしっかりと揃っていることを三重に確認してキャッシュドロアを閉め施錠する。鍵をエプロンのポケットに入れ外側から一叩き。細かな金属音を聞いてそこから離れようとしたとき、

「セカンドさん、お客さんがスマホ忘れちゃったみたいです」

バイトの相田の右手には薄くて画面サイズが大きい白色のスマホ、もう片方にはテーブル拭きを持ちレジの前までやってきた。

ごくたまにこう言うことがある。一切忘れ物をしない自分にとっては信じられない事なのでそこから逸脱した人を感じるたびに大きな驚きと呆れを覚える。

「わかった。いつも通りによろしく」

「わかりました」

相田はキッチンカウンター上のペン立てからボールペン、タウンター下から付箋を取り出す。そこに、『8番卓 12/03』と書き込みそれをスマホに貼り付け、合わさったものをカウンターの目立つ場所に置いて清掃作業に戻っていく。持ち主はきっとすぐに連絡を寄越すだろう。


それが的中したのは深夜二時前、店員は皆帰り一人で事務作業に勤しんでいた時だった。

未だ聞いたことのない着信音らしきものが鼓膜を貫く。キッチンに赴き確かめる。付箋の奥の画面が光っている。

『非通知』

表示された文字列を眺め一呼吸おいてスマホを手に取り付箋を剥がす。通話開始の操作をして耳許に機械を近づける。

「もしもし」

『繋がった。よかったぁ。今どちらですか?』

電話口の女性は安堵感たっぷりの声で問う。

「ハクショウという居酒屋です。紅白の”白”に将軍の”将”で白将です」

『あぁ〜 新宿駅の前のコンビニが入ってる雑居ビルの上ですか?』

「左様でございます」

『そうですかぁ。私その携帯の持ち主なんですが、そちらはまだ営業中ですか?』

「本日の営業は終了しておりまして、明日は定休日なんですよ」

『マジですかぁ』

なんだか嫌な予感がする。おそらくすぐには帰れない。

「いかがなさいますか?」

『始発で向かうので待っておいてもらえますか?』

ここでも一呼吸おいて、

「問題ございませんよ」

見えるはずも無いのだが相当引き攣った顔で応える。

『ありがとうございます!!!!!』

声のトーンが六つぐらい上がった。反射で耳からスピーカーが遠くなる。

『三時間後ぐらいにお店にうかがいます!!!よろしくお願いします!!!!!』

「かしこまりました。お気をつけてお越しください」


驚いた。コインランドリーでたまに顔を合わせる彼女が店の入り口に立っている。彼女はなんだか見たことある顔なのだが思い出せない、そんな様子だ。

「あなたは」

「コインランドリーで」

彼女の顔が一気に晴れていく。

「ここでお勤めなんですね。昨日はいましたか?」

「自分キッチン担当なので、お客様と顔を合わせないんですよね」

「そうなんですね」

朗らかに話す彼女の瞳はいつ見ても美しく輝く。早朝の大都会だろうが、下町のコインランドリーだろうが関係ない。

「これ、お忘れ物です」

エプロンのポケットからスマホを取りだす。

「ありがとうございます」

彼女の最大限の笑顔には直視できないほどの力がある。

「私、瑞原です」

唐突すぎて今のが彼女の苗字であることを理解するのにラグが発生した。

「瑞原可奈です。よろしくお願いします」

茶色のボブがよく似合う活発そうな彼女の名前。

「瑞原可奈さん」

「そうです。お兄さんは?」

「脇阪涼治です」

「リョウちゃんだ」

歳が十ほど違いそうな彼女が間合いを一気に詰めてくる。今、俺舐められてるのか?しかし嫌な気はしない。

「よく会うから名前ぐらいは覚えておこうかな」

「あだ名までつけられちゃったな」

「リョウちゃんなんだから仕方ないじゃないですか」

仕方ないんだ。

その後俺たちは互いの人生の上積み同士を交換しあった。彼女は劇団に所属し稽古を重ね舞台に立つ、いわゆる舞台女優というやつらしかった。しかしそれでは食っていくことはできないので夜中にコールセンターでバイトをしているらしい。そして昨日はその同僚と、この店を利用した、その際スマホを忘れた、そして俺らは顔と名前を一致させた。

「今日の十六時から舞台があるんですけど、リョウちゃんも来てくださいよ」

仕事終わりのテンションで承諾した。

店の戸締りをして可奈さんと一緒に中央線で錦糸町駅まで向かう。その間中ずっと身の上話を喋ってくる。それは俗的なものから、哲学的なものや顔も知らないバイト先の先輩の愚痴なんかの千本ノックだった。しかしその中には一滴として嘘は含まれていないように感じた。全てがまっすぐな人であると思った。

錦糸町駅北口からいつものコインランドリーまで向かう。

「俺こっちです」

「残念、私反対側です」

「そっか、じゃあまた連絡ください」

「もちろんです」

電車内で連絡先を交換しておいたので後は野となれ山となれ。張り詰めた下町の朝六時前。

帰宅しそのまま眠りにつき、目を覚したのは昼過ぎ。いつもよりも少しだけ早起きだった。遠足の前の心持ちだ。

十三時頃可奈さんからLINEが来る。劇場の住所と劇の題名、『瑞原可奈』の友人であると受付に言えば入れるようにしておいた、とのことだった。

演劇というものに縁がなかった人生なのでどんな服装で向かえばいいのかがわからなかった。とりあえずワードローブの中の数少ない襟付きのボタンダウンでめかし込んでいくことにした。

全然そんなことしなくてもよかった。ロングスリーブにジーンズにブルゾンという、俺と私服が丸かぶりの人たちがわんさかいた。逆に恥ずかしくなりながら席に座り開演を待つ。

百席も無いようのな小ぢんまりとした渋谷の劇場で、年季を感じさせる壁と座席とトイレ。舞台上にはお肌ピチピチな役者さんが並ぶギャップに笑いそうになる。

可奈さんはほんのちょっとの出番だったが、演者全員の中で頭ひとつ抜けた存在感を、その短い時間で存分に発揮していた。可奈さんが舞台上に立つと、彼女のショーに様変わりしてしまう。

可奈さんが終演後にLINEで『この後お茶でもどうですか?』とのお誘いを、二つ返事で了承した。渋谷の細長いビルに入っているチェーンコーヒーショップの喫煙ルームの近くの席で舞台の感想を可奈さんにぶつけまくった。

あなたが一番目を引いた、他の役者さんが可哀想だから今すぐにあの劇団はやめた方がいい、なんとも自分勝手な発言に可奈さんは笑って受け流すばかりだった。その笑顔が一番眩しい。

若く血の通った人間にはどうしてこんなに強い引力が働くのだろうか。

可奈さんが席を立つ。喫煙ルームに入って行き、アメリカンスピリットに火をつける。

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