映画『友罪』レビュー
※ネタバレを含みます。ご注意ください。
旅行も遠出もない、就職活動もままならない(やっていないだけ)夏休みがはじまってしまった。
今年の夏休みは資格の勉強などをしながら、趣味に精を出してみようと思うのです。
ということで夏休み中に50本を目標に映画レビュー記事を書いてみようと思います。
記念すべき第1本目は2018年公開の『友罪』、小説が原作で、生田斗真と瑛太がダブル主演です。
顔がいい。生田斗真の二重幅、一ミリでもいいので分けて欲しいですね。
内容
以下ネタバレなので見たくない人は飛ばしてください、文才がないので全体の内容の一部だけ書きます
物語は生田斗真演じる元新聞記者の益田が瑛太演じる鈴木とともに社員寮のある工場での一ヶ月試用期間を始めるところから始まります。益田は同時期に試用期間を過ごす同年代の鈴木と打ち解けようとするのですが、『無愛想』を人にしたような鈴木は最初益田を拒絶します。しかし一つ屋根の下で共同生活を続けるうちに2人の距離は縮まり、益田が『鈴木が死んだら悲しい』と言ったことをきっかけに鈴木は益田を友達とみなし、笑顔を見せるようにまでなりました。
また並行して、山内という1人のタクシー運転手にも焦点が当てられます。彼は数年前に息子が無免許運転で事故を起こしたことで家族離散となり、事故でなくなった3人の児童の家を1人で周り謝罪をし続けています。そんな山内の元に息子が婚約した女性を連れてきます。
その頃益田のところに記者時代の同僚が最近埼玉で起きた小学生殺害事件と14年前の小学生連続殺人事件の容疑者が関係しているのではないかという話を持ちかけます。容疑者の名前は青柳といい、現在行方が分からなくなっています。益田が事件当時の青柳の写真を見たところ、紛れもなく鈴木だったのです。
友達として自分を信頼している鈴木に負い目を感じつつも、益田は鈴木から過去の話を聞き出そうとします。すると鈴木は前に益田が話していた過去に冒した罪を教えてくれたら自分も話すと言います。益田はその話をしたくなかったため鈴木から話を聞くことを諦めますが、記者時代の同僚に見せた鈴木の現在の顔を無断で記事に載せられ、鈴木が14年前の事件の容疑者であったことが周囲の人に知られてしまい、鈴木は書き置きを残して工場の社員寮から出て行ってしまいます。益田は生きていて欲しいと思いながら鈴木を探します。
山内は息子の結婚式に乗り込み中止させようとします。息子の婚約者の女性が、『加害者やその家族は幸せになってはいけないのか』と尋ねると山内は強い口調でそうだと答えます。
『友罪』というタイトルの意味、映画の主題
『友罪』とは『有罪』との掛詞だったんですね。主要人物の多くが加害者側であり、それぞれが罪悪感を抱えて苦しみながら生きている様がリアルでした。
直接的に人を殺してしまった鈴木、間接的に人を死に追いやってしまった益田、自分の家族が人を殺してしまった山内、と三人の罪への距離はバラバラです。またその罪に対しての向き合い方は三人とも異なっていました。自分が犯してしまった罪を最もよく理解し、自分の立場を考えられていたのが鈴木というのは意外でした。
益田は終盤で14年前に人を殺したという過去を持つ鈴木を、その過去をひっくるめて友達として大事にしたいと考えます。その意味ではこの『友罪』は『友(人が冒した)罪』でもあり、『(罪を冒した人を)友(人として大切に思ってしまうという)罪』でもあるように感じました。
トラブルは無いに越したことはないのですが、人生は長いので残念なことにどこかしらで何かに巻き込まれてしまう、あるいは自分が巻き込んでしまうことがあります。ただその罪に対して、逃げたり深追いするのではなく罪をそのままのサイズで受け止めこれからにつなげていくことが大切だし、過去をひっくるめて認めてくれる貴重な人は大切にすべきだなと思いました。ばかなので感想が浅い、初回なのでご容赦ください、マジでしっかりばかなので『鈴木いい友達できてよかったねー』って感じでした。
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