【日記】写真
とてもわかりやすい写真の理論。
写真は一般に、「きれい」「きたない」の軸で計られ、価値付けされている。
なので、その評価軸に矛盾を生じさせれば、どちらとも言い難い両義的な写真が撮れる。
僕はよくいろんなところに繰り出して写真を撮るけれども、その中に、「朝に出されたペットボトルのゴミ」の写真があったのに気がついた。
これは、シャッターを切る瞬間に写真的倫理が働いたのだが、あとから分析したら、「ゴミとして捨てられている」という「きたなさ」と、「その全てをゆすいでフタとラベルをはがして網の袋の中に収められている、透明な」「きれいさ」との対比のもとに撮られている、ということがわかった。
このぐらいのことなら、本能的にやることができる。似た意図のよくできた写真なんか、それこそゴミ箱に捨てるほどあるだろう。問題は、この先に行くことである。