エッセイのエッセンスと草刈さん(エッセイ#3)
さて、エッセイとはなんであろうか。
もちろん、国語辞典的な回答を用意しているわけではない。
今までに二本書き、そして、他の方の文章を読んで私なりに考えた、エッセイのエッセンスというものについて述べたい。
第一は内容について。
身近にあった出来事。これを面白おかしく書くのが主流。ということは、自分の失敗談がベストだ(悲しいことに山ほどある)。
多分、世間的に関心のあるニュースに対する考えなんかを書いてもいいんだろう。書いている人もいる。しかし、そうなると「エッセイ」というより「コラム」という感じになってしまう(あくまで私見です)。
第二に書き方。
基本的に常体でつづりつつも、語り掛けるような敬体をはさむ。リズムの問題ですね!(こんな感じかな?)
軽妙洒脱かつ、ある程度の客観性を持った書き方というのがおもしろい(と思う)。
どうだ。今後はこの二点を守りながら、書いてみようと思うのだ。
これで面白くならなければ、私は根本的に何かを間違えたまま生きていくことになる(今まで通りだから恐れはしない)。
というわけで、こないだやらかした私の失敗談を一つ。
先日、スーパーで近所のおばさんと出会った。この暑い中、庭の草刈りをしてきたと言う。
「そら大変でしたね! 民雄でも改姓しとぉなるような天気やないですか」
おばさんはなんだかわからないような顔をしたまま「話の流れでとりあえず」といった様子で笑った。
なにかがおかしい。私は「草刈」という苗字もままならぬ、という意味で言ったつもりだったのだがうまく通じていない。家に帰った後に調べた。
草刈民代 女優。
草刈正雄 俳優。
「草刈民雄」は私の頭の中にしかいなかった謎の人物だった。
おばさんは何を思ったのだろう。
自分の耳が悪くなったんだろうか? あの子はそんなアホではないはず……と思っていて欲しい。私のわずかな、鼻くそ大の名誉のために。
PS
ウェブ媒体に書く場合、段落や文の切れ目は改行で示した方が圧倒的にわかりやすいですね。字下げとかせず。
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