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0518「空飛ぶディストピア」

で、今日は土曜日だが、この日記を書いているのは一昨日、昨日に引き続き木曜の夜にロサンゼルスからニューヨークに向かって飛んでいる飛行機の中だ。土曜日まで絶対バタバタしてるし憔悴する予定なので、とにかく書いておく。土曜日って言ったら未来だ。この日記が公開されるまでに死んでしまうかもしれない。タイマーで仕込んだりとかしないで、自分で公開ボタンを押すので、この日記が読まれているということは私は生きているっていうことだ。

スマホのメモ帳で一昨日ぶんからひたすら書いているが、昨日ぶんで書いた内容が、それなりに木曜日に抱いたフラストレーションの発露になっていて、自分で勝手に溜飲が下がったので、いくぶん気持ちが明るく前向きになった。そしてあまり書くことがない。しかしここで無理やり書いておけば、土曜日に設営でクタクタになっても日記を書かないで良い。

飛行機がめちゃくちゃ揺れている。大丈夫なんだろうか。毎週飛行機に乗っているが、全く慣れない。若い頃から飛行機嫌いだが、今も本当に嫌いだ。わりと意味がわからない。毎回着陸すると「生き残った。。。」とか思う。毎日のように世界をツアーされている上原ひろみさんのインタビューでも、似たようなことが書いてあった。飛行機だけは意味がわからない。本当は飛んでないんじゃないかとか思う。飛行機で死ぬにしても、ユナイテッドのアメリカ国内線は嫌だ。

日本との往復だったらまだいい。私が乗るANAの国際線だったら、まあ特別な乗り物としてそれなりの特別な対応をしてもらえる。そもそも、飲み物も飯も丁寧にCAさんが供してくれる。何しろちゃんとリスペクトがあるのだ。ちゃんと人間として接してもらえる感じがする。

それに引き換え、ユナイテッドのアメリカ国内線はやばい。国際線ならまだいい。ユナイテッドだけではなく、デルタでもアメリカンでも良いが、とにかくアメリカの国内線というのは、なかなかすごい。リスペクトというものが全くない。

例えば荷物を床に置いていて、ちょっと通路にはみ出ているようなことがある。国際線なら、「大変申し訳ありません。お荷物をこちらに移動してください」なんていう、人間としての相互のリスペクトを前提としたコミュニケーションが行われて、通路にはみ出たお荷物をどうにかする。

ところが、ユナイテッドの国内線だとそうはいかない。荷物が通路にはみ出ていたら、国内線のCAさんは、とりあえず蹴る。客の荷物を蹴る。自分のことを戦車だとでも思っているのか、自分の前方にある障害物は基本蹴る。それがユナイテッドの国内線だ。さっき蹴られたばかりなので、記憶に新しい。

機内インターネットが繋がらない、みたいなとき、CAさんに「ネットが繋がらないです」と言うと、国際線なら「ただ今通信環境に不具合がありまして、申し訳ございません」みたいになって、なら仕方がないですね、となるところ、ユナイテッドの国内線はそうはいかない。「I don’t know」で片付けられる。日本語に訳すと「知らね」だ。welcome to United States! だ。

実はたまに、国内線でもすごく丁寧に仕事をしている人がいるが、そういう人は記憶に残るくらいレアだ。

どうせ飛行機で死ぬなら、人間としてのリスペクトが存在する空間がいい。人の荷物を蹴っても謝らないようなディストピアで死ぬのは嫌だ。

飛行機がめっちゃ揺れている。通路側に足を出していたら、飲み物のカートに踏まれた。CAさんに睨まれた。ここがディストピアだ。

みんなにも読んでほしいですか?

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