見出し画像

1017「小銭の末路」

昨夜も来客があって、ちょっと遅くなったが、家に帰ったら家を掃除することがわりと癖になっていて、酩酊していてもわりと掃除と洗い物はちゃんとするようになっている。

来月は結局世界一周チケットで出張するしかなくなってしまったので、スターアライアンスの世界一周旅程ブッキングシステムでチケットを購入した。そしたらいきなり完全に間違えていて、絶対に大阪にいなくてはいけない日に経由でソウルにいることになっていたりして、すぐにキャンセルして取り直す羽目になった。タッカンマリを食いたかった・・・。

なんだかんだ毎年一度は世界一周チケットを買っているような気がする。昨年は、NY→東京→ソウル→シンガポール→ムンバイ→ミュンヘン→NYだったのだが、全行程でひどい風邪を引いていて、東京で生まれてはじめてニンニク注射しても全く良くならずに、インドで強い風邪薬を買って飲んだらいきなり完治してインドのやばさを知ったのだったと思う。

私は普段現金はあんまり持ち歩かない。アメリカだし。一昨日、ふとしたきっかけで結構な額の現金をおろしたのでわりといろんなものを現金で払っている。中国に行くときなんかも当然全体的にキャッシュレスになるし、現金がどうしても必要になるのはわりと日本くらいのものだ。クレジットカードすら無理なお店は多い。

で、こうやってたまに現金を使って生きていると何が起きるかというと、お財布が重くなる。何で重くなるのかと言うと、お釣りの小銭がどんどん溜まっていくのだ。これは当然だ。しかし多くの場合、こういう細かい小銭は使われずに、どこかのタイミングで東京の家にある小銭用の袋とかに入れることになるし、消費されない。

その財布の重みでハタと気づいたのが、当たり前のことなのだが、「キャッシュレス化すると小銭が効率よく消費される」ということだ。なんていうか、「細かいお金が余る」という現象がなくなる。実際、クレジットカードを中心に生きていると小銭はたまらないわけで、現金生活はその「余った小銭」のぶんだけ使われずに焦げ付いたお金が増える、ということになる。

これが私だけだったら微額だが、1億人単位とかだと結構すごいことになるはずで、1億人分の「余った小銭」を全部集めたらものすごい経済効果になるのではないか。

などと考えると、キャッシュレス化というのは、そういう「潜在タンス預金」を吐き出させることにもなり、経済をドラスティックに好転させるきっかけになるのではないか。だとすると、今の日本みたいに「●●ペイ」みたいのが乱立しているわけのわからない状態を野放しにして全然世の中がキャッシュレス化していかない感じというのはきっと国策的にどうにかする必要があって、今は現金しか使えないようなスモールビジネスなところへのキャッシュレス導入支援みたいのをすごいがんばってやるべきなのではないかとか思う。

みたいなことはきっと偉い人がとっくに考えていることなのだろうと思うが、自分の財布の重みで「現金でいろいろやる無駄」みたいのを実感してしまった。硬貨というのは、もはやかなり不合理なものになってしまったのだなと思う。こういうキャッシュレス化を紙幣から続く陰謀論と結びつける向きはあって、ゆえにリブラとかも大問題になってしまうのかなと思うけど、本当のところはどうなんだろう。

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!