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1027「ここは足場だらけ」

昨日は夜中、東京の仕事の緊急やり取りが発生したが、遠隔でできることも限られているので、作業をしながらいろいろお願いをしていて、2時位には収束したので酒を飲みながら日本のバチェラーを見ることにした。シーズン3、友永さんのやつだ。友永さんは、髪質等を見た感じ、ほぼ確実にハゲるのではないかと思うけど、参加者の皆さんは大丈夫なのだろうか。この番組は、見始めるのにエネルギーが必要だと、見始めるとわりとダラダラと楽しく見てしまう。アメリカ横断ウルトラクイズなどもそうだが、一般参加者が段々絞り込まれていく形式のストーリーというのは、人が絞られてきて、徐々に個々のキャラクターが立ち始めて濃縮されてくると、つまり回を重ねるごとに面白くなるし、勉強になる。人が減っていく形式は、そこが約束されるから良いと同時に、後半になるにつれて編集技術が必要になってくるんだろうなあと思う。

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今日はわりとちゃんと生きることができた。朝起きて、昨日の鍋の残りを卵と混ぜて調理して、長男と建物内のジムに行って、ニューヨーク地下鉄の記念行事で100年前の地下鉄が実際の路線を走る、というイベントがあり、最寄り駅を通るということだったので、電車好きの次男を連れて大雨の中乗る。

1917年に製造されて操業開始した昔の地下鉄。地下鉄博物館とかで一番古い車両として展示されている、籐で編まれたニューヨーク地下鉄にあるまじき柔らかい座席が設置されたカビ臭い車両がギシギシ言いながら、結構普通の地下鉄のスピードで走る。しかも急行列車として走っていた。

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車内には、天井にむき出しの扇風機、つり革は固いやつ。照明は裸電球。入口出口は今みたいに客車の途中にあるのではなく、新幹線みたいに車両の前後についている感じだった。戦前戦後のニューヨーカーたちは、こういう電車に乗って移動していた。この電車は、世界大恐慌を経験しているし、ニューヨーク万博も経験している。

Wikipediaに1932年のニューヨークの写真があったので転載するが、あんまり今と変わらなかったりする。この電車は今とあんまり変わらないこの街を走っていたのだ。

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この街は、変わるところは変わるし壊すものは壊すが、アウトラインはあんまり変わらない。そして常に何がしかの工事をしていて、至るところに足場がある。上から物が落下するリスクがある修繕が必要な建物の横には、落下物に当たるのを防止するための足場が設置されることが多いが、ニューヨークはそこかしこに足場ばっかりだ。

先日東京から来られたお客さんからも「街全体が工事中みたいなんですね」と言われたが、そう思いたくもなる。

そんな古電車に乗ったら、タイムズスクエアについたので、また鍋を作ろうと思って近くの日本食スーパーに行き、白菜とか椎茸とかを買い、さらにブライアント・パークの紀伊國屋書店に行き、再来週からの出張中の飛行機で読む予定の十二国記・「白銀の墟 玄の月」を買う。読むまでに中身を絶対に見たくないので、すぐに袋に入れて封印した。せっかく日本の書店に来たので、平積みになっている本の書影をカメラで撮っておいた。その中の面白そうな本を後でKindleで読むという、紀伊国屋書店に中指を立てる行為だが、もうそういう時代なのだから仕方がない。

自宅に戻って、建物のミーティングルームというか公共スペースで住民のハロウィンパーティーがあるというので行ってきた。このミーティングルームは、実は完全に工事中で、建材とかが放置してあるのでちょっと危ない。そんなところでハロウィンパーティーをやるのもどうかと思うが、みんな屈託なく楽しんでいた。工事中というか、建物全体がちょうどリノベーション中で、ロビーや会議室など、5月完成目処で工事が進んでいたが、夏くらいに建設会社が逃げたらしく、工事が完全にストップしている。日本では考えられないことだが、もうここ数ヶ月、工員さんが建物に出入りしているのを見ていない。建物住民のメーリングリストでは、怨嗟の声が飛び交っている。

こんなことだからニューヨークからはいつまでたっても足場が無くならないし、たとえば私たちがこの後ニューヨークを離れたとして、10年後この建物を訪れた時に、ロビーが完成していなくても、あんまり驚かないかもしれない。

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