0924「昔の人」
先述の通り、結局いろいろ考えて、新しいiPhoneに替えた。11 Pro Max だ。一応、iOS開発者の端くれなので、普通に必要だったのと、あと1つでかかったのが、Dual SIMだ。前の代のiPhone XSとかから、iPhoneには2つのSIM、つまり電話番号を持たせることができるようになっていて、自分の場合ずっと日本の電話とアメリカの電話の二台持ちだったので、とても不便だったのだ。
アメリカ国内ではVerizonを使い、日本を含むアメリカ国外ではソフトバンクだ。アメリカ放題で、一応アメリカでも使える。
例えば、LINEなんかは、機種を変えるとリセットになったりするから、今までアメリカの電話でしか使えなくて、アメリカ国外から妻に連絡するときはSMSに切り替えたりする必要があって、面倒だった。あとは、Apple Watchだ。アメリカの電話とペアリングしているので、日本の電話では使えない。ペアリングを外すとApple Watchは初期化されたりする。
DualSIMの機能を使うと2つの電話番号を一台で使えるので、それらの「電話にひもづいている系」のサービスやデバイスを使い続けることができる。
これをやるためにはソフトバンクのSIMを普通のSIMからUSIMというものに切り替えないといけないので、日本でそれをやらないといけないのだが、幸いなことに今からまさに日本出張なので、着いたら替えようと思う。
で、iPhoneを新しくした。全体的にあまり期待してなかったが、「あ、これは素晴らしいなあ」と思ったのが、カメラの暗視機能だ。
暗いところで写真を撮ると、肉眼では見えてないようなものまで見える。
昨日も、夜の街を撮ってみたが、肉眼だとわりと真っ暗なのにカメラを通すとすごくクリアにいろいろ見える。これはいい。
私はすごく不精な人間なので、出かけたり旅行に行ったり、あるいは子供の誕生日とか運動会とかそういうときに、一眼レフでちゃんとした写真を撮る、ということをあんまりしてこなかった。
そんなわけなので、いつも電話のカメラで子供たちを撮ってきたが、長男は12歳であるから、生まれた時点でスマートフォンというものが無かった。なので残っているのはたまにちゃんとしたカメラで撮影したものと、ガラケーで撮ったようなものだ。
これは8年前とかの写真。ぼんやりしている。おしるこ飲んでる。
解像度も低いし、ブレているものも多い。年を経るに従って、解像度が上がって、暗い絵もクリアになって、広角で風景を撮れるようになって、自分の記憶と同じようにどんどん残せる絵がはっきりしてくる。
将来、例えば写真を立体で残すのがメジャーになったり、残せる像の形が豊かになっていくと、いま私たちが撮っている写真も私たちが白黒写真を見て感じるような古さを持っていくのかもしれない。
私たちも、いつか白黒写真の中の「昔の人」のように、低解像度の平面写真の中の「昔の人」になってしまうのかと思うと、それは悪くないなとも思う。