大人の卒業旅行 ゴキゲンLifeShift 2 目指すべきは異次元の粋人

画像1 今週はアーリーリタイアを祝して、大人の卒業旅行をしてみました。人生100年時代を提唱するリンダ・グラットン氏が、選択肢を増やすためには、「るつぼ体験」をもっと意識的にすべきだとしていますが、まさにそんな旅でした。
画像2 今回の旅のテーマは「日々は技を極め、人生は道を極める」で、これは以前からの自分のモットーです。
画像3 このテーマに沿った3人の「異次元の粋人」を巡る旅をしました。NHK朝ドラ「スカーレット」のモデル・信楽の女性陶芸家・神山清子さん、そのドラマにも登場した唯一無二の芸術家・岡本太郎さん、そして民藝運動の中心だった河井寛次郎さんです。
画像4 秋の信楽と京都で、登り窯や穴窯を見て、自分も登り窯用に作陶体験してきました。
画像5 信楽ですら、現役の登り窯は体験教室をした宗陶苑の1基しかないそうです。窯の運営に膨大な費用がかかるということで、工場生産の規格品に押される陶芸家の経済的な困窮がよくわかりました。その点について、偶然乗り合わせたタクシーの運転手さんが、昔の陶芸名人で、詳しくお話を伺いました。
画像6 かたや次世代の陶芸家はSNSを活用して販路を拡げているようですが、地元を観察する限り、ライバル陶芸家が狭い土地に住み合う従来の慣習とのギャップに悩んでいるようでした。
画像7 独自の道を極めた自然釉の神山清子さんや民藝運動の河井寛次郎さんのような名人になれば、一皿10万円以上の値がつきますが、そんな人間国宝級は全国に100人以下しかいないのが現状。
画像8 120万人と言われるほとんどの陶芸家は、この窮状に喘いでいます。それは高齢の元名人のタクシードライバーが如実に証明していました。信楽の橋にこの人の大壺が飾られているのです。そのレベルにあり人が晩年タクシーでしのいでいるのです。この問題、アマチュアとはいえ陶芸を志す者として、なんとかしたいと思いました
画像9 信楽では更にNHKの「スカーレット展」を見ることが出来、主人公の家などのロケ地巡りもしました。
画像10 撮影用にスタジオに穴窯を3基も作っていたり、穴窯の6回分の失敗のデータや膨大なメモやスケッチなど、ドラマ作りの舞台裏が垣間見れました。
画像11 ドラマスタッフの、技を極めるための真摯な努力、独自に挑戦するための弛まぬ前進を実感しました。
画像12 大阪では、念願だった「太陽の塔」の内部公開を体験しました。
画像13 天才・岡本太郎の代表作です。そこには太陽の塔の表の世界とは別の「裏の世界」があります。地底の顔と、生命の樹です。それはまさに唯一無二の世界観でした。
画像14 縄文から発想して、あの「独自」に到達する岡本太郎の凄まじさに圧倒されました。
画像15 1970年当時の太陽の塔のラフデザインから建設過程の展示にも、同じく、技を極め、独自に挑戦する弛まぬ前進を感じ取りました。
画像16 京都では、陶芸家・河井寛次郎の記念館を訪ねました。
画像17 ここは「仕事が暮らし、暮らしが仕事」を旨とした河井寛次郎の美学の結晶のような空間でした。
画像18 師匠から譲り受けた登り窯を中心にして、自ら設計した自宅兼作業場を建て、自作を主体に趣味嗜好で統一された民藝品で囲む。
画像19 質実剛健に生活の場を作り上げていく河井寛次郎の一貫性を強く感じました。
画像20 秋の信楽で、夫婦でゆっくりと話し合いながら、充実した旅行が出来ました。こうした美記憶のための時間を人生の最優先事項にしたいと願います。
画像21 最後に詩人でもあった河井寛次郎の名言を。
画像22 おどろいている自分に。おどろいている自分。
画像23 新しい自分がみたいのだ ー 仕事する。
画像24 今回のるつぼ体験が自分にもたらす化学反応が楽しみです。

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