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WTAの決断と今後のテニス界

どーも!黒田祐加です。元アスリート、現在はテニスのコーチや大会をつくる仕事をしています。
さて今回は話題になっている中国人のテニス選手の問題のお話から進展している話題です。

WTA の決断

WTAの会長が新たな決断をしました。
香港を含む中国でのすべてのWTAトーナメントの即時停止を発表します。
わたしは素晴らしい判断だと思います。ただ、アジアでの大会が減ることは日本人選手への影響はとても大きくあると思います。特に9月からのアジアシリーズはほとんど中国での大会が多く、ツアーファイナルも中国でした。(2021年はメキシコで開催)

では、なぜWTAがこのような決断ができるのか?これがテニスではない競技でできるのか?

テニス組織の解説

WTA(Women’s Tennis Association)とは女子プロテニスを統括する団体、大会をオーガナイズしたり、選手の権利や利益を守る活動が中心です。
ATP(Association of Tennis Professional)で男子プロのテニスを統括する団体です。
そしてITF(International Tennis Federation)、いわゆるIFと言われるテニスの一番大きな組織でテニス全体を統括し運営しています。普及や育成システム、指導者への講習や審判の資格等すべてITFが行っています。大会運営ではグランドスラム4大会とオリンピック、パラリンピック、国別対抗戦はITFが行っています。
ちなみに車いすテニス、ビーチテニスもITFが管轄しています。
細かいことはwikipedia先生へ

IOCとITF

察しの良い方はお気づきかもしれませんが、WTAはオリンピックに関係ない団体なんです。今回IOC(International Olympic Committee)バッハ会長との意見の食い違いがかなり如実に出ているのはそのためです。これがITF会長のロドリゲスさんが発表していたら、また捉え方は変わると思います。(私的見解)
IOCとIFは関係良好でなければ、その競技が先行きが不安定になることは間違いないです。

テニス競技の今後を左右する問題

わたしはこの問題はテニス競技の行先を左右すると思います。女性活躍が期待される社会においてテニスは全スポーツの中で先を進んでいると思います。男女平等となる賞金総額、女性指導者の普及、ジェンダー問題、テニスを通して問題解決していこうという気運があります。だからこそ、今回のWTAの発表は素晴らしいものだと思うし、ぜひ声をあげて解決していく問題だと思います。
わたしはテニス界の人間ですが、贔屓目にみて、テニス業界にいてよかったと思います。
もちろん問題はたくさんあると思いますが、それはこれからみんなで解決していけたらと思います。

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