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プロテニスプレーヤーは個人事業主

どーも!黒田祐加です。元アスリート、現在はテニスコーチや大会を作る仕事をしています。さて1月にもなってくるとそろそろ動き出さねばとなるのが、確定申告です。今日のお話はプロテニスプレーヤーのお金の話をしていきます。

プロテニス選手とアマチュアテニス選手の差

テニスの場合プロテニス選手になるのにゴルフのようにテストがあるわけではありません。基本、宣言したらなれます。(そこそこの日本のランキングがないといけませんが・・・)では何が大きく違うかというと賞金の受け取り方が大きく違います。

アマチュア選手→賞金もらえる額のうち日当(2万円)+交通費で算出される額をもらえる。
ex)賞金100万円もらえるけどアマチュアの場合
大会に出場した日数の前日からカウント、例えば8日だとしたら16万円に源泉徴収税10.21%(¥16,336-)引かれます。そこに交通費をプラスしてもらえる形になるので、¥143,664-プラス交通費をいただける
プロ選手→賞金額から源泉徴収税を抜かれてもらえる
ex)賞金100万円もらえる場合
¥102,100-が源泉徴収税(10.21%)として抜かれるので¥897,900-をいただける
※源泉徴収税は100万円を超える金額に対しては20.42%となる
※国内大会のみの制度

これがプロとアマチュアの大きな差になります。アマチュア選手も出場し賞金総額が大きい大会は全日本テニス選手権があてはまります。

海外の大会の賞金

海外の大会の賞金はその国の税率によりますが、20%ほど引かれて賞金をいただきます。WTAを主戦場で戦っている選手は賞金を日本円にして口座に振り込まれるシステムになっています。ITFなどの下部大会は基本的にはUSドルの現金でいただきます。
ちなみにアマチュア選手が海外の大会に出場してもプロ選手と同じように賞金は受け取れます。ただ、アメリカの大学の奨学金制度を受けている選手は一歳賞金を受け取ることができないという契約があります。

経費の計上

この税金分を還付してもらうために確定申告はプロテニス選手にとって必須事項になります。交通費、宿泊費、コート代、コーチ代、経費として計上します。日本国内だけの経費であれば簡単ですが、海外遠征の経費はその時期の為替で日本円にして経費の計上をするので、それがまた大変です・・・。世界の通貨って色々あるんです(笑)
浮き沈みの激しいプロの世界なので青色申告しておくと、やはりいいですよね。

スポーツ選手とお金

スポーツ選手とお金とは切っても切れません。熱い想いだけでスポーツは続けられません。昨年の東京オリンピックは過去最多のメダルを日本は獲得しましたが、過去最高額の強化費がつぎ込まれました。(2021年度スポーツへの強化費100億円)
お金があれば絶対強くなるわけでもありませんが、勝つ確率は高くなるというのは証明されています。今後もスポーツ関係者としてお金のことは伝えていきたいと思います。

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