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期待値によって変動する単価の話

実質コピペのような実装も見積は下がらない

この業界に入ってからずっとおかしいと思ってることなんだけど、新規発注のときにログイン機能を工数10人日とかの見積もりになるじゃん。

いや、君の会社の他のプロジェクトで、ログイン機能作ってないの?多少要件違っても、共通のコード共有できないの?ってこと。

でも、まぁまるまるコードか使いまわせたとして、セキュリティ的に問題ないか、結合試験がちゃんと上手く回るか?自動化テストを書き直したりして、なんとなく10人日くらいにはなるかもしれない。

でも、10人日の見積もりで受注したものが、2人日で完成したとしても、「2人日分の金額で大丈夫でした!」なんて値下げしたりしないよね....

準委任なら早くできたら次の仕事を頼める。ただし、、、

この微妙な塩梅を全てかき消すのが準委任契約で、プログラマの工数を確保するやり方。
もし早く実装が終わったなら、サクッと次の実装をお願いすることができるので、システム開発をちゃんとグリップできてる発注元からすれば、このやり方が相性がいい。

ただし、発注側からしたら、準委任契約はリスクがあって、作りたいものが完成するかわからないのだ。もし完成しなくても支払いの義務が生じる。

準委任契約をする発注元は、そのエンジニアの価値を理解できる

あたり前だがエンジニアは人によって能力が変わる。
同じ仕事でも早くできる人、時間がかかる人、いい品質でできる人、バグが多い人、さまざまである。

プロジェクトをグリップする発注元は、どのエンジニアがバリューを出しているのか判断ができる。そうすると、できる人はプロジェクトに必要な人だなと判断され、できるフリーランスは単価交渉力も上がっていくのだ。

今は優秀なエンジニアは奪い合いなので、できる人の単価はどんどん上がっている。できる人なら160万くらいは出しますという会社も多い。自分は140万で提示しているが、経験や発揮している価値を考えると顧客からは「安いですね」と言ってもらえる。

今はITリテラシーが高く、しっかりとプロジェクトをグリップできている会社ほど、お金を多く払う傾向にあるのだ。

請負契約をする発注元は、エンジニアの価値を理解できないので、適正価格かどうかを市場と比べて判断する

一方、プロジェクトをグリップできない発注元はどうだろうか?

このような企業が準委任契約をするメリットはない。そもそも請負でなければ完成しない可能性もあるのだ。

もちろん、エンジニアの良し悪しも見分けることができないので、人月単価の見分け方も一般的な市場と比べて、高いか?安いか?という判断方法になる。

こうなってくると、一般的なPHPのエンジニアの単価をググって検索する。適当にググって見つけたが、72万円が平均単価らしい。

請負であることを考慮しても100万円くらいが、適正な価格と感じるだろう。160万とか倍以上の金額を提案しても、社内の稟議が通らない可能性が高い。

なので、私は請負開発の時は100万円程度で提案することが多い。

請負開発は人月100万円でどう稼ぐか?

請負はリスクもあるが、見積工数よりも早く作ることができれば、その分利益になる。私は気合を入れて見積よりも必ず少ない時間で終わらせるように請負開発を受けている。

顧客の期待値通りに収まっていれば、単価の額面はなんでもいいという話である。

本来であればリスクの高い請負開発の方が単価が高くなるはずだ。しかし、フリーランスエンジニアの場合は準委任の方が単価が高くなっていることが多いのではないだろうか?

あまり周りにどちらもやってるエンジニアが少ないので、皆さんの意見も聞いてみたい。

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