Tahoma

個人情報保護・サイバーセキュリティ、通信規制、金融規制などに従事している弁護士・情報処…

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個人情報保護・サイバーセキュリティ、通信規制、金融規制などに従事している弁護士・情報処理安全確保支援士です😊/ https://x.com/N65006333https://techlawyer.hatenablog.jp/archive

最近の記事

個人情報保護法を勉強する

個人情報保護法を勉強する人向けのガイドを書いてみたくなったので書いてみます。 最初の1冊最初に全体像を掴むための1冊としては、こちらのMHMのデータチームの人たちによる本をおすすめしています。的確な問題意識を背景に、適宜図表を使って分かりやすく説明されており、60分で読めるかというと微妙ですが笑、2時間もあれば読める感じではあります。 (日置先生、板倉先生の本もかなりよい本で、「60分でわかる」が出るまではこちらをおすすめしていたのですが、令和2年改正後改訂されておらず、

    • G検定を受けて合格した話

      G検定を受けて合格したので、思ったことなどを書いていきます。 背景受けた動機はシンプルで、機械学習が流行っている一方、 自分に知識が足りないと思っていたからです*。法律事務所で働く弁護士は技術動向に置いていかれがちなので、基礎的かつ体系的なインプットの機会を提供してくれるG検定には価値がありました。 やったことテキストを読み、問題集を解きました(後掲)。 内容は適宜Notion AIを使ってまとめたり、ChatGPTを使って詳細を理解しながら進めました(LLMは法律に関

      • 弁護士登録1年目振り返り

        もうすぐ弁護士登録1年目が終わるようなので、業務について振り返ってみます。事務所固有の話は(再現性もないと思うので)省略します。 業務の4割くらいがM&A(DD)と危機管理(不正調査)、残りが訴訟・紛争とレギュレーションでした。不正調査は年次によって役割がかなりはっきりと異なるものの、現時点ではわりと向いているのではないかと思っています。レギュレーションは比較的広くやっていて、個情法、通信規制(電通法、電波法)、医事・薬事規制(医療法、医師法、薬機法、健康保険法etc)、金

        • 【メモ】弁護士のケース管理、タスク管理、ナレッジ管理

          少しずつオペレーションのノウハウができつつあるのでまとめてみました。 ケース管理以前はNotionを使っていたのですが、とても重かったので、最近はGoogle Documentを使っています。案件ごとにドキュメントを作り、「20240101 ●●(クライアント、内部、期日など)」という形式の見出しを設定し、箇条書きでメモしています。 訴訟については、Google Spreadsheetで事件名、当事者、請求、タスクの処理状況(これがかなり複雑なので…)等を記録しています。

        個人情報保護法を勉強する

          【メモ】企業法務の若手弁護士が仕事でよく参照する本まとめ

          随時更新します。試用中の本を含みます。基本的に入門書(全体像を理解する用)というよりは辞書用です。 契約↑阿部・井窪・片山法律事務所の弁護士による、典型的な契約書のサンプルとその解説。不十分あるいは不適切な規定を修正するのはそれほど難しいことではありませんが、あるべきものが欠落しているのを見つけるのはけっこう難しいので、チェックリストとして参照しています。 ↑大阪弁護士会の研究会による知財契約のサンプルとその解説。司法試験では知財を選択したはずなのですが、実務で知財を扱う

          【メモ】企業法務の若手弁護士が仕事でよく参照する本まとめ

          司法修習中に読んだものまとめ

          司法試験後働き始めるまでの20か月の間に読んだ本のまとめ。太字はわりとみんなにおすすめ。 個別の論点について読む機会が増えたのと(論文や調査官解説、コンメを読むことになる)、試験勉強をやっていた時期もあるので(簿記、TOEIC、応用情報技術者、情報処理安全確保支援士、中小企業診断士etc)、読んだものに占める単行本の割合はそれほど高くないかもしれません。判例百選・重判、技評の「図解即戦力」シリーズは省略しています。 知的財産法(司法試験で選択した人も商標法、不正競争防止法

          司法修習中に読んだものまとめ

          【75期】二回試験のためにやったこと

          はじめにこの記事では、二回試験のためにやったことをまとめていきます。基本的には、直前に見返すための論パをアウトプットとし*、集合起案の記憶やブログ・Noteの記事を参考に、最低限必要な情報を選別し、白表紙で確認し、まとめていく作業です。作業時間は2日です(意外となんとかなります)。 前提として、検察の即日起案時に「検察終局処分の考え方」、民裁の即日起案時に「事例で考える民事事実認定」を読んだことがありました。それ以外は特に何もしていませんでした*。 また、民事執行・保全法

          【75期】二回試験のためにやったこと

          【75期】起案マニュアル

          本記事は、集合修習終了段階で二回試験の直前に見返すために合理的と思われる作業手順をまとめていたところ、二回試験終了後これにアップデートを行ったものです。 スコープ二回試験で落とされない書面を安定的に生成すること(cf. よい成績を取ること)を目標に、起案前日〜当日朝及び起案中に取るべき行動(cf. 具体的に記載すべき事項)をまとめていきます。 持っていくもの筆記用具 万年筆…本文用。 もちろんボールペンでもよい。 万年筆を使用する場合、二回試験ではインクボトルは持ち

          【75期】起案マニュアル

          WLSの授業終了から司法試験までの間にやったこと

          某所で受験報告というのを行うことになり、資料を作成したので、それをもとに一般向けに書くことにしました。 はじめにこの記事は、WLSの3年次にやってよかったこと・やっておけばよかったことの続編です。やったことの内容はほぼ前編の「やっておけばよかったこと」を実行しただけなので、主にスケジュール感を把握してもらうための記事になります(つまり前編の本当のテーマは「司法試験に向けてこれからやろうと思うこと」でした)。 この記事をお読みになる方には、LS3年次の方も含まれていると思い

          WLSの授業終了から司法試験までの間にやったこと

          WLSの3年次にやってよかったこと・やっておけばよかったこと

          WLS卒確したので。1時間くらいで一気に書いたので参考程度に。 はじめにこの記事は、タイトルから分かるとおり、全科目の入門書等を読み、講義を聞き、事例問題を(演習書、ロー入試、ローの定期試験等で)ある程度解いたことはあるが、これから司法試験に向けて何をすればよいのかが分からないという人を対象に、WLSの3年次にやってよかったこと・やっておけばよかったこととを、インプットとアウトプットに分け、さらに、前者を暗記と理解に、後者を短答と論文に分けて整理したものです。 当初箇条書

          WLSの3年次にやってよかったこと・やっておけばよかったこと