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東かがわ視察。地方創生の鍵はITエンジニアの移住と地元育成である

先週、山下さんのお誘いで、東かがわ市を視察させていただいた。

初日の夜は岡山で、牧さんと久しぶりの再会。
「すし亀」の料理を美味しくいただき、岡山のIT業界事情を聞いた。
岡山で泊まったあと、マリーンライナーで高松へ。
うずしおに乗り換えて、屋島を通り過ぎ、三本松へ。

ずいぶんカントリーサイドな無人駅に来たもんだ。
そこに山下さんが地元民のように車でやってきた。

東かがわ市は、国内で生産されている手袋の約9割を生産しており、
130年続く歴史と技術力は、海外でも高く評価されている。

というわけで、地元を代表する手袋産業のフクシン社とスワニー社を見学した。
産業の一角を担う企業だから、当然、IT化も進んでいる。

このシステムは、やっぱり東京に発注しているのだろうか。

日本を代表する企業は地方にもたくさんあるのだから、
地元のエンジニアがそのIT化を担ったら、地元の産業も活性化するのではないか。

この2社は歴史があり、ビジネスモデルも盤石である。
同等の会社をもう1社作るとなると大変である。

それに対して、内部の構造を変えて、地元に還元する仕組みがあれば、
雇用を産むことができる。IT化の仕事を地元でせき止めればばいい。

地元でIT企業ができれば、他県からも海外からも仕事を受けられるし、
自社サービスを作り、直接ユーザ課金もできる。

このようにIT人材の雇用を作ることは、どこでもできるのだ。


そのあと、東かがわ市の上村市長とお会いした。

「IT人材を育成するのには、そんなにコストはかかりません。
事実、3ヶ月の育成で学生が受託開発の現場に入っています。」とご説明した。

ITエンジニアはパソコンがあれば技術習得ができる。
高価な材料費や機械などの設備は不要で、それを動かす現場体験の機会が必要な産業とは違う。

それにパソコンさえあればいいから、誰でも挑戦できるのがいい。

小学校や中学校の全校生徒を相手に講習会だって、簡単に開催できる。
私にご依頼いただければ無償でやれる。

こういうことに気づいて欲しいと思って、私は地方巡業しているのである。


今回、山下さんに誘われて参加された方は、
パラリンピックのラグビー銅メダリストで、パリでは自転車で金メダルを狙う宮野さん、
学校経営のコンサルティングをしている松下さん。
とても有意義で面白い話を聞かせていただいた。

それにしてもオリーブ牛はとても美味しかった。(「味道源」というお店でいただいた。)


アテンド役で、高松の高校を卒業したばかりの真優くんは、
翌々日に高松で開催したPython講座にも来てくれて、その後、ほねつきチキンのランチをご一緒した。


翌日の徳島でのPython講座には、
徳島に数十年ぶりに東京から戻ってきて、
リモートワークでエンジニアをしている方が参加され、講座後に一緒にお茶をした。

地元に帰って、弟子を育てられたらいいなと思っているという。
こういう方達は多いのではないか。

ただ、フリーランスで一人で地元に帰ってきても、どこで同じような人と会えるのかわからないとも言っていた。
こういう孤軍奮闘しているエンジニアたちが集まる仕組みこそ、テックジムが引き受けるべきなのだろう。

最終日は岡山でPython講座を開催。
倉敷で生まれ倉敷で社内SEをされている方が参加し、
「今晩は倉敷がライトアップしてるから」というので、車で送ってもらった。

東京から倉敷に戻ってきた同窓生がいるという。
彼もまたSE職である。ITエンジニアは地元に戻れる仕事でもある。

リモートで東京の仕事をしているエンジニアもいれば、地元の会社に就職するエンジニアもいる。
エンジニアという職業は、仮に東京に出たとしても地元に戻れる職業なのである。


かつて、ITエンジニアは東京で就職しなくちゃ仕事がない職業だった。
しかし、今は着実に、どこでもできる仕事になっていることを今回の旅でも確認することができた。


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