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統計からみるレギュレーションD中盤環境(8/11)

こんにちは。レギュレーションD始まって早ひと月半が経ちます。みなさん楽しんでいますか?過去作持ってないのでせくせくGTSに走っているぴらんです。

先月に「過去シーズンの順位VS使用率の関係式とポケモンHOMEの順位を使う事で今シーズンでも使用率を予想できるんじゃないか?」みたいな記事を書いたのですが、そこから現環境で通りの良い技やテラスを探してみようというのが今回の趣旨になります。


要約

ポケモンHOMEの順位から使用率を推測する記事を発展させ、現環境で多くいるポケモンに対して、2ウエポンの通りの良い組み合わせとテラスタイプの使用率や半減されにくいタイプを求めました。
また、結果を表やグラフにしてまとめ、通りの良さそうなタイプについて考察しました。


はじめに

ポケモンは技を4つまでしか持てないため、先制技や積み技回復技などを採用したいポケモンでは二つまでしか攻撃技を持てないことも多いです。したがって二つのタイプの組み合わせでなるべく両半減されず、かつ弱点を多くつける組み合わせを持つことが重要です。

今回の一つ目のテーマとして現環境において最も”強い”二つのタイプの組み合わせを探しました。

また、テラスタイプによって半減されにくいタイプがあると想定外のテラスによってダメージ計算が狂って負けるということが起こりにくくなります。スカーフや龍舞、先制技等による上からの制圧ではテラスに半減されにくいポケモンを用いることが重要です。

そのため二つ目のテーマとしてテラスタイプによって半減されにくい攻撃タイプは現環境では何タイプか調査を行いました。

計算方法

ポケモンHOME上で順位がn位になっているときそのポケモンの採用率を次で仮定します。(何故この式という方は前回の記事(https://note.com/pyran19/n/nb02b1167fb6d)をお読みください。)

$$
採用率=0.5\exp(-0.08n)
$$

2ウエポンの組み合わせ

ポケモンHOME統計100位までのポケモンに関して2ウエポンのいずれかが等倍以上になるポケモンにつきそのポケモンの採用率/6を足した数をその2ウエポンの「等倍範囲」と呼ぶことにします。

同様にポケモンHOME統計100位までのポケモンに関して2ウエポンのいずれかが効果抜群になるポケモンにつきそのポケモンの採用率/6を足した数をその2ウエポンの「抜群範囲」と呼ぶことにします。

なお、上位50位までは無効化・半減特性も考慮して計算しました。(ただしマリルリドオーは力持ち天然の採用率が高いと考え特性非考慮)

これらの範囲は全ポケモンに通るときに100%になり、通るポケモンが減るほど小さな値になるため文字通り等倍/抜群で攻撃できる範囲の広さを表す量になっています。

また、ポケモンの採用率を乗じているため各ポケモンが環境にどれだけ多いかも考慮した値になっています。使用可能ポケモンを平等にサンプリングしているわけではないことに注意してください。

$${_{18}C_2=\frac{18×17}{2}=153}$$通り全ての2ウエポンの組み合わせについて等倍範囲と抜群範囲を計算しそれぞれを結果をまとめた表を作成しました。また、特に優秀な20組程度を対象に横軸に等倍範囲、縦軸に抜群範囲を取った散布図を作成し優秀な組み合わせと優秀さの程度を明らかにしました。

テラスタイプの使用率

ポケモンHOME順位100位までのポケモンについて、ポケモン採用率/6×そのポケモンの中のテラスタイプ採用率を加算することでテラスタイプの使用率を求めます。

つまりテラスタイプTの使用率を次のように計算します。

$$
Tの使用率=ポケモン1の採用率×ポケモン1のポケモン\text{HOME}統計上でのTの採用率\\+ポケモン2の採用率×ポケモン2のTの採用率
\\+ポケモン3の採用率×ポケモン3のTの採用率+\dots\\
=\sum_{n=1}^{100} 0.5\exp(-0.08n)(ポケモンnのTの採用率)
$$

以上の結果より、横軸にタイプ、縦軸に以上で求めたテラスタイプ使用率を取って棒グラフを作図することで計算結果をまとめました。

また、以上のテラスタイプ使用率を用いて攻撃タイプ毎にそれを半減するテラスタイプの使用率を求め、こちらも棒グラフで表しました。

結果

2ウエポンの組み合わせ

等倍範囲と抜群範囲をまとめた表は以下のようになりました。

抜群範囲と等倍範囲のまとめ

抜群範囲が広い組み合わせには橙色を、等倍範囲が広い組み合わせには青色を、両方が広い組み合わせには赤色を付けることで色分けしています。

特に優秀なグループについて散布図を作成した結果は以下になります。右に行くほど抜群を取りやすく、上に行くほど半減されにくい組み合わせであるという意味合いになります。

散布図による表現

テラスタイプの使用率

テラスタイプの使用率を計算したところ以下のようになりました。

テラスタイプの使用率

以上の結果を用いてテラスタルによって半減されにくいタイプを調べたところ以下のようになりました。以下のグラフは半減するタイプの使用率が縦軸になっているためグラフが低い方が半減されにくいことに注意してください

テラスタルで半減されにくいタイプを探す

考察

2ウエポンの組み合わせでは地妖や闘霊の組み合わせが非常に優秀であり、霊妖、水妖、氷地がそれに次ぐことがわかります。これらの多くは古くから有名な組み合わせであり、どの環境でも通りが良いため今環境だからこそ強いというよりはどの環境でも強い組み合わせが今環境でも上位に来ているとみるべきでしょう。ただし、水妖の組み合わせに関してはとても補完がよいとされるわけではない組み合わせであり、これが上位に来ているのは現環境の特徴と言えるでしょう。

他の組み合わせについても以上の5組には劣るものの十分採用できる組み合わせが多くあり、表や散布図を眺めることで新たな発見もあると思います。是非是非じっくり見て君だけの最強2ウエポンポケモンを探してみてください。

テラスタイプについてはフェアリーと水テラスの割合がえぐい事になっています。水テラ妖テラ環境と言ってよいと思います。ウーラオス意識ですかね。

テラスによって半減されにくいタイプを見てみるとエスパー電気ゴースト岩飛行あたりはアツそうです。これらのタイプをメインにするアタッカーはテラスによって計算が狂いにくく、裏のポケモンでどこまで削ればよいかが明確であるという特徴があるといえるでしょう。特に岩飛行は無効タイプもないので良いアタッカーを見つけられれば活躍させられそうです。

おわりに

いかがでしたか?執筆時最新のデータを使って通りの良さそうなタイプについて分析してみました。有名な組み合わせだし知ってるよというのもあれば、これホントかよ??みたいな結果もあったかと思います。環境に刺さるポケモンの開発の参考になればうれしく思います。

ちなみに個人的には水妖が優秀ということで格闘技切ったフェアリーテラバウーラオスとか、テラスに半減されにくい飛行技で上から殴れるポケモンということでアクロバットオオニューラとかあたりに注目してます。

今回は環境に強く依存した計算のため上位環境でHOME全体の統計とずれたり、時間が経ってトレンドが変わるとこの記事と変わってくるかもしれません。そういうところには注意が必要ですね

最後に今回は特にフォロワーさんとのやり取りの中で進んできたところが大きかったと感じます。この場で感謝を述べさせてもらいたいと思います。ありがとうございました。

でわでわ~~

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