空振り保険フワライドの確率計算
こんにちは。計算とまもみがが大好きなぴらんです。今期は空振り保険フワライドにはまっているのですが、どういう行動が安定か?&確率的には分が良いのかが気になったので計算(脳筋場合分けですが・・・)してみました。見ていってもらえると嬉しいです。
要約
ちいさくなるとSバトンの組み合わせは相性が良く、ちいさくなる+Sバトンをするための方法として空振り保険バトンの確率を計算しました。相手の攻撃を1耐えする場合のバトン成功率について催眠の成功、失敗で場合分けしながら様々な行動の成功率を計算したところ、約6割弱ほどの確率でバトンが成功することがわかりました。
始めに
フワライドの小さくなるバトンは決まってしまえば後続のまもみがで回避待ちすることで無対策な相手を完封できてしまうポテンシャルを持っています。しかし、まもみが回避待ちをするためには回避バトンだけでは不十分で、相手の上から身代わりをすることで身代わりが残ったかどうか確認してから技選択できることが重要です。つまり、フワライドで回避バトン+Sバトンを行えるとバトン先の自由度が大きく広がります。
そしてフワライドでSバトンを行う貴重な手段として空振り保険催眠があります。空振り保険の発動の有無で取るべき選択肢の分岐が非常に複雑になり、また確率が絡むため実戦での体感に頼った最適化も難しいことから今回確率を計算してまとめてみました。
問題設定・目標
素の素早さは相手が上、空振り保険が発動すると軽業と合わせて相手に先制出来るとします。初手の催眠術前の被弾でこれ以上攻撃をもらうと落ちるというところまで削られてるとします。身代わりは打てる体力を残ってるとします。
空振り保険1回+小さくなる1回でバトンを行うor小さくなる3回でバトンを行うことで成功とします。バトン前に行える選択肢は小さくなる、身代わり、催眠術の3択であるとします。
催眠が当たった後の相手は1~3回行動不能になるとし、それぞれ最速起き、次速起き、最遅起きと呼ぶことにします。
計算
ゴール側から考えます。
①空振り保険発動済+小さくなる1回
まず①空振り保険発動済+小さくなる1回の状態では先制でバトンタッチできるので成功率は100%です。
②空振り保険発動のみ
②空振り保険発動済で小さくなるは積めてない状態では小さくなるを一回通せば①になるので100%成功します。
したがって小さくなるが一回成功するための条件を調べれば良いとわかります。
2-A. 小さくなる場合
先制で小さくなり後攻の攻撃を回避するのが条件です。確率は1-3/5=40%
2-B. 催眠術を選択した場合
外れたら死ぬので、催眠が当たる前提で考える必要があります。催眠を当てた後すぐちいさくなるか身代わりを貼ってから小さくなるかの2択があります。
2-B-a. 催眠術→ちいさくなるの場合
最速起き以外なら①の状況になるので成功、最速起きされた場合は一回避ける必要があります。つまり成功する確率は$${60\% \times (\frac{2}{3}+\frac{1}{3}\frac{2}{5})=48\%}$$
2-B-b. 催眠術→みがわりの場合
最速起きされるとみがわりを割られて②の状況に戻ります。したがって最速起きされた場合は2-B-aの計算で約50%で成功します。最速起き以外は身代わりを盾にして小さくなるを通せます。したがって成功率は$${60\%\times(\frac{2}{3}+50\%\frac{1}{3})=50\%}$$
②の結果をまとめると催眠を外して空振り保険を発動した状態からだと催眠術を打つのが安定で、眠らせた後は身代わりか小さくなるかは自由でいずれも成功率約50%となっています。
③小さくなる3回
小さくなるを3回発動している状況では一回避けてバトンタッチを成功させれば良いので成功率は2/3=67%です。
④小さくなる2回
回避に期待して小さくなるか催眠してから小さくなるかの2択です。いずれの場合も行動前に一度(1-3/7)=4/7=57%の回避を通す必要があります
4-A. 小さくなるを選択した場合
避けることに成功すれば小さくなって③になるので4/7×③=38%です。
4-B. 催眠術を選択した場合
催眠術を外し素早さを逆転して即バトンする場合と、催眠術を当て小さくなってバトンする場合の2パターンがあります。催眠術を当てた後は1/3で最速起きして③になるパターンと最速起きせずにバトンが成功するパターンがあります。以上を総合すると次の計算になります。
$${\frac47(40\%+60\%\times(\frac13 ③+\frac23))=53\%}$$
以上をまとめると既に2回小さくなっているケースでは催眠術を押すのが正解で、その場合53%でバトン成功します。
⑤小さくなる1回
上と同様に考えます。いずれの選択肢も1-3/5=2/5=40%の回避を通してから始まります。
5-A. 小さくなるを選択した場合
バトンの成功率は$${2/5\times④=21\%}$$
5-B. 催眠術を選択した場合
催眠術を外すと①になるので即バトンできます。催眠術が当たったケースは最速起きして4-aのケース、次速起きして③のケース、最遅起きで確定でバトン成功になるので計算は次のようになります。
$${\frac25(40\%+60\%\times(\frac13 4a+\frac13 ③+\frac13))=32\%}$$
ちなみに催眠成功後に身代わりを置く体力がある場合は次のようになります。計算の説明は次節と共通するので省略して計算式のみ記載します。
$${\frac25(40\%+60\%\times(\frac13 \frac35④+\frac13\frac25④'+\frac13\frac37③+\frac13 \frac47③'+\frac13))=36\%}$$
以上を総合すると催眠術を打つのが安定行動で約1/3でバトンが成功します。
⑥対戦開始直後
いよいよ対戦開始直後の場合分けです。テラスの耐性変更込みで一発耐えてから行動します。初手の行動としてはちいさくなると催眠術があります。
6-A. ちいさくなるを選択した場合
⑤になるので約3割でバトン成功します。↓の催眠術を選んだ場合と比べて明らかに成功率が悪いことに注意する必要があります。
6-B. 催眠術を選択した場合
催眠術が外れれば空振り保険が発動して②になり、当たれば起きるターンや行動に応じて場合分けが始まります。
$${40\%\times②+60\% \times(催眠を当てた後のバトン成功率)}$$
以下では催眠を当てた後のバトン成功率を場合分けして計算します。催眠後にこちらの取れる行動として小さくなると身代わりがあり、相手の取れる行動として交代と居座りがあります。
①~⑤までの場合分けでは相手の交代を考えていませんでしたが、経験上最初の催眠成功後は交換される確率が高く、また理屈の上でも交換するならなるべく早いタイミングで交換した方が相手にとって有利なため、このタイミングのみ相手の交換を考慮して計算します。
6-B-I. 催眠成功後にちいさくなる場合
6-B-I-α. 催眠後相手が居座る場合
催眠後に身代わりを置かない場合、起きたターンの相手の攻撃を一回避ける必要があります。起きたターンの攻撃を避けた上で最速起きで④、次速起きで③、最遅起きでバトン成功となります。
したがって催眠後のバトンの成功率は$${\frac13\frac25④+\frac13\frac47③+\frac13\frac69=42\%}$$
6-B-I-β. 催眠後相手が交代する場合
催眠が成功した後相手が交代する場合、実質的に最速起きと同様の計算になります。したがって催眠後のバトンの成功率は
$${\frac25④=21\%}$$
6-B-II. 催眠成功後にみがわりを置く場合
6-B-II-α. 催眠後相手が居座る場合
催眠を当てた後身代わり→小さくなることで⑤④③のいずれかになります。
起きたターンの攻撃が当たれば最速起きで⑤、次速起きで④、最遅起きで③になりますが小さくなるによる回避があるので少し計算が必要になります。
次速起きの場合は起きたターンの攻撃が当たれば④、外れれば身代わりが残った状態で④の計算となります。身代わりが残った状態の④の計算を④'のように'をつけて書くことにします。詳細は省略しますが④',③'の計算は次のようになります。
$$
④'=34/35=97\% \\
③'=100\%
$$
最遅起きでは起きたターンの攻撃が当たれば③外れれば③'となります。
以上をまとめて催眠成功後のバトン成功率は次のようになります。
$${催眠後の成功率=\frac13⑤+\frac13(\frac35④+\frac25④')+\frac13(\frac37③+\frac47③')=63\%}$$
6-B-II-β. 催眠後相手が交代する場合
身代わりを盾に催眠を打てるのでもう一度6-Bの最初の状況に戻ります。身代わりの体力さえあれば相手が交代せず6-B-II-αのパターンになるまで繰り返すことが可能です。
したがって6-Bの結果をまとめると次のような確率でバトンが成功します。
$$
バトン成功率=40\%\times②+60\%(催眠後のバトン成功率)\\
=\begin{cases}45\% & こちら小さくなる、相手居座り\\
33\%&こちら小さくなる、相手交換\\
58\%&こちら身代わり、相手居座り\\
やり直し&こちら身代わり、相手交換
\end{cases}
$$
催眠の成功後は相手の交代居座りどちらに対してもまず身代わりを貼る行動が安定となっています。また、いずれの場合も6-Aの小さくなるよりもバトンの成功率がずっと高く、初手は小さくなるより催眠術を押す方が優位だとわかります。
考察・結果まとめ
以上1耐え+身代わり残せる相手への空振り保険バトンの成功率計算でした。1回の被弾を抑えるだけでいいのでテラスで耐性変更込みならかなりの範囲の相手に通る行動になります。
各場面で最適になっている行動を良く見てみると、ちいさくなるよりも優先して催眠を打つ方が最適行動になっていることがわかります。ややこしい場合わけをしましたが、とりあえず催眠打っとけと覚えておけばわかりやすいです。
2耐え出来る場合や相手の初手交換から入った場合は上の計算からさらに1回行動する余裕ができるわけなのでほぼバトン成功できると思ってよいかと思います。
また、相手の行動をみがわりで受けられる前提での計算なので挑発呪い滅びの歌等のみがわり貫通の妨害によりバトンを阻止される場合は今回の考察とは違う行動を取る方が良い場合もあります。
今回の結果をまとめると以下のようになります。
1耐えする相手にはおよそ6割弱で成功する
2耐え出来る相手にはより高確率で成功する一方で、挑発呪い滅び等の搦手によるバトン阻止には注意
即バトン出来る場合を除いて催眠術を優先させる方がバトンの成功率は高くなる。
あとがき
いかがでしたか?フワライドが1耐えできる相手へのバトン成功率を計算してみました。
理想通り動いて6割は少し物足りない確率かもしれません。とはいえ6割勝てればマスターボール級10000位前後にはなるはずなのでそれで満足する、基本の選出で勝てない相手に対する運ゲー枠ととらえる、壁等でフワライドが2耐えできる構築を用意する等少し工夫が必要になる戦術かもしれません。
というわけなので今季のランクマはひたすらちいさくなるまもみがを繰り返そうと思います。ではでは~。
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