情シスとユーザ対応について

トラブル対応でヒアリングすると「怒られている」と取られがちなのはどうしてだろう

 サポートデスクとか、社内システムの要件定義の取りまとめなどをしてると「窓口の人に言うと怒られそうなので、こっそりお知らせします」みたいな連絡がきます。うーーむ、うちの人たちがそんなに怖いですか。アナタ。まあ確かに情シスにはこわもてのおじさんもいますけれど、教えたがりのお節介で親身になって対応している人が多いと思うんですけどね。。。

しかし、「システムが動かないです」「PCが急に落ちました」みたいな時ってヒアリングをしますよね。だいたいは

1)いつ起きたか
2)何が起きたか
3)トリガーとして思い当たることはあるか
 (前後で何かしたことはあるか)
4)起きたあとどうしたか

 みたいなことを聞くんですけれど、3)とか4)は聞き方を気を付けないと「自分は悪くない!」とか「何もしていない!」といった話になりがちです。電話を取ったとたんに「あの、何もしていないんですけど」みたいに話し始める人もいたりします。

 しかしまあ、一定年数キャリアを積んでいる人は、こういったときに怒ったりしません。ただ、事象の原因や、他の人にも影響が出ていないかといった正しい状況を把握したいがため「何かしましたか?」と聞くんですけど「怒られた!」と取られてしまうことが多いように思います。

ひとしきりしゃべらせる

 自分自身は問い合わせ受付自体は基本対応していませんが、えらい人から「恥ずかしくて聞けない」みたいな問い合わせであったり、「どうやって問い合わせるのが正解ですか?」と長いメールを送ってこられたりするような場合には自分で対応しています。そういったときには大体何か心に傷を負っているので(過去のやり取りで「こう問い合わせろ」って言われたとか)、とりあえずさえぎらずに全部話させるようにしてます。
 そのうえで、システムに関係することをピックアップして、1)起きていること 2)困っている内容 3)システムにどうしてほしいのか をリピートして整理します。そのうえで担当者を伝えて問い合わせてもらうといった感じです。で、そのあと担当者から「なんで私に直接問い合わせてくれないんだろう。。。私怖いでしょうか」みたいなお悩みを聞いたり、以前のやり取りのメールを見せられたりしたこともありますが、大体聞くと、何かの前提で話してしまっていたり、大事な情報を聞き損ねていたりすることが多いです。

性善説か性悪説か

 以前サポートデスクにいたときには「ここに来てからユーザが信じられなくなりました」といった人がいましたが、まあ、確かに大事なことを言ってくれないことは多いです。あるソフトをインストールしたらおかしくなったとか、業務でWebサイト検索したらウイルス感染しちゃったとか、PCを落としてキーが動かなくなっちゃったとか、勝手にHUB買ってきてつないだら動かなくなってもとにもどしても動かないとか。
 私自身は、とりあえず全部そのまま受け止めるようにしていますが、そうすると不思議と自分から「実は。。。」と話しだします。告白タイムですね。いったん全部聞いてしまうと、大体のトラブルはすぐに解決します。

本当に「何もしなかったのに壊れた」こともある

 しかし、どうしても疑心暗鬼になりがちです。弊社の場合、一時期ループが頻発しまして、しかもやっちゃった人が言ってくれないので、チーム全体、何かあるとすぐにそれを疑うようになってしまっていました。
 しかしある日、「つながらなくなった」という問い合わせに「何かしませんでしたか?」「いや、してません」「小さなことでもいいんです」みたいなやり取りを繰り返したあげく、しばらくしてから別の優しい担当者に変わったら、ネットワークドライバが調子が悪くなっていて、入れなおしたら直りました。このときに、担当者は「何もしなくて壊れることもあるんですね。。。」と落ち込んでいましたが、アプリケーションも同様に、どうしても使い方とか設定ファイルとか、ユーザ側疑っちゃうんですけれど、よく知っているからこそ、決めつけてはいけないと思います。システムってそういうものですから。

信頼関係を構築できると、いろいろなことが
やりやすくなる

 最終的に思うのは、信頼関係を構築することの大切さです。何かあったときにちょっと状況を聞いたり、何か要求をしてきたときにその背景にあるものについて腹を割って話せるような関係性が構築できてくると、仕事の進みが早くなりますし、本質をついた提案ができるようになります。トラブル時にも即、きちんとした状況を伝えてくれるような人を各部門で押さえておくと、情シスのどの担当でも、非常に仕事がしやすくなると思います。逆に技術があっても人間関係が下手な人は、妙なところでつまづいたり時間がかかったりするような状況も見かけます。

…という話を面談でしていたら、上司から「どの仕事も最終的には人だよな」って言われました。しかし、そういったところが上手な人を採用で見つけるのは難しい。。。どこかにいないかしら。

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