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情シスと合意形成について

ユーザとの合意形成は難しい

 先日こんな記事を書きましたが、もう一つ「合意しないと先に進めない」のがプロジェクトの常でありまして、ここでつまずくことが多い多い。

はっきりしないまま進んだ時のリスクは大きい

  個別のケースにはこちらのシリーズでもいろいろと書いていますが、困る三台巨頭はこの3つだと思ってます。

・部署としての合意ができない(役割分担の問題とか、責任者の問題とか)
・純粋に決まらない
・ユーザ側で詰めなければいけない部分が決まらない

 お客さん、困りますよ。

リスクを認知させるために、プロジェクトを止めるのも手

 中途半端に進めているとユーザ側でちゃんと問題やリスクを認識してくれなかったりします。止めている認識自体がなかったりね。

 ぶっちゃけそんなもんです。

 そういったときには「これが決まらないと先に進めない」という「関所」を設けてしまうのも手であります。

ジャッジポイントを設ける

 いわゆる「工程移行判定」的なゲートを設けるというのも、あり。
やはり定量的に進捗をはかっていけないと、厳しいものがあります。

まあ、実際に工程移行判定でNoが出たことはないですけどね。

どちらかというと、品質をしっかり合意するためにやっているイメージ

 じゃあやらなければいいかというとそんなことはなくて、やるためにいろいろ準備するので、その過程で状況や問題が整理して対応できるので、やる意味はあると思ってます。

個人として納得してない人の扱いについて

 組織としては合意しているんだけど個人として合意しない人が残っちゃってる場合の扱いは、その人の立ち位置によると思います。

 たとえば責任者の方針と現場のリーダーの方針がずれてるとかだと最悪。

ぶっちゃけ、ユーザ内部の意見のぶつかりあいに巻き込んでほしくないの

で、あなたはどうしたいんですか?

 ユーザ側の争いをそのまま持ち込まれるケースもあります。そんなときに冷たくすると関係に影響が及ぶこともあるので、そんなときはあまりこちらからしゃべらず、「オウム返し」を使うようにしています。


「方針について運用チームが納得していないんです」
「そうですか、困りましたねえ」
「〇〇や××とか、今の仕様じゃないと困るといっていて…」
「なるほど」
「このままだとテストも協力しないとか言われてしまっていて…どうすればよいんでしょうか」
「あなたはどうしたいんですか?」
「もちろんやりたいんですけど、システムにも相談しろって言われちゃって」
「誰にですか?」
「ええと、みんなに」
「みんなって誰です?」
「いや、運用の〇〇さんと××さんと…あれ、運用の人だけですね」
「つまり、運用の人をどうやって納得させるかでお悩みということですかね?」
「いや、それも最終的には決めなんで…あ、でもそう考えるとこちらに相談してもしょうがないですね…持ち帰ります」

このポイントは

・みんなって誰だよ
・最終的に意思決定するのは誰だよ
・納得するのか納得しないまま進めるのかどっちだよ

みたいなところですかね。

 大体において決めるのは現場のリーダーか責任者なので、その人たちが自分から動いてくれるようになるといいんですけど、難しいんですよねえ。

システム開発において、時間は金である

 事業会社において、この概念が欠けていることは少なくありません。
この概念を持たせるだけで、物事の進みが早くなることも。

未決事項が原因で時間だけが過ぎていくって最悪

懐に入って話すのがポイント

 ここで書きましたけど、対立構造を作ってしまうのが一番よくありません。リーダーと差しで話せるようになるのがポイント。

 これできちんと関係性が築ければ、大体のことは解決にもっていくことができます。

 そうはいっても、会社の経営を左右する案件とか、どうにも決まらないこともあるんですけどね。。。

 しかしまあ、優秀なリーダーで決断苦手な人って多いですね。難しいもんだ。

「意思決定」って、大学時代に身につけられていると強いだろうなあ。。

おしまい。




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