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【歌詞考察+コナン解釈】相思相愛/aiko-両片想いとコナンにおける解釈

大ヒット中のコナン映画主題歌、相思相愛

2024年5月8日にaikoの最新曲、「相思相愛」がリリースされた。

この曲は2024年最大ヒットを記録している映画『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』の主題歌として、皆さんご存知のことだろう。

(私ももちろん、映画館で見ましたとも…!!なんなら毎年春の楽しみはコナンの映画見ること。欠かさず見に行ってるファンです。)

既に映画を見た方なら理解してもらえると思うが、ラストの主題歌が流れるタイミングが神。

そりゃ、見終わったらリピート必須になる。

しかしこの曲、「相思相愛」なはずなのに歌詞は片想いっぽいのが特徴。

この背景を紐解いていき、後半の有料パートではコナンの世界に照らし合わせた解釈を行う。

↑まだMVを見ていない人はこちらから!!


「あたしはあなたにはなれない」=好意ゆえの嫉妬・羨望・諦観

あたしはあなたにはなれない なれない
ずっと遠くから見てる 見てるだけで

相思相愛/aiko

出だしの歌詞を見れば、この曲が究極の片想いソングだと気付くだろう。

それは恋しているのか、または一生会えない関係(亡くなっている)のか。

どちらにせよ「あなた」になってしまいたいほど、一途に想う「あたし」が描かれている。

どこかにある地球の
違う場所で息をして
どこかにある宇宙で
キスをして泣いている

相思相愛/aiko

「あなた」は「あたし」と違う場所にいるため、会うことが出来ない。

「あたし」が「泣いている」のは現在進行形であり、「あなた」とすれ違う心を切なく思っている。

楽しい事をあなたと沢山した
苦しい胸も幸せだったけど
もう何もかも海の中
粉々になった言葉も指も全部

相思相愛/aiko

サビ前では「あなた」との過去を振り返り、今はそれが全部「海の中」にあるという。

「海の中」は隠喩だと思うが、(注)アンデルセンの言葉を借りると「涙」を指しているのではないか。

つまり想いが叶わず、「あたし」は泣いている。

(注)童話の王様とも名高いハンス・クリスチャン・アンデルセンの言葉に、「涙は世界で一番小さな海」というのがある。

あたしはあなたにはなれない なれない
ずっと遠くから見てる 見てるだけで
月と目が合って笑う

相思相愛/aiko

そしてサビ。

「月と目が合って」笑っているのは、好意が溢れてしまっているから。

夏目漱石がI love youを「月が綺麗ですね」と表現したことは有名だが、これとも意味を重ねられているのではないか。

本当は無い世界に
思い切り手を伸ばして
本当は無い暗闇
目を瞑り怯えてる

次に逢える約束の日だけでいい
あなたの隣で素直に笑いたい
二人の夢は秘密だと言える事だけで
あたしは生きて来たの

相思相愛/aiko

「あたし」の行動は全て空回りしているが、それでも「あなた」のそばにいられれば良いという一途さが伝わってくる。

物語の答えは曲名にある

あたしはあなたにはなれない なれない
心を突き放す想いに暮れるだけで
こんな恋をした今を

あたしはあなたにはなれない なれない
ずっと遠くから見てる 見てるだけで

相思相愛/aiko

そしてラスト、「あなた」に恋焦がれる「あたし」がこれでもかと表現される。

曲名と歌詞の内容が噛み合ってないように一見されるが、答えは曲名なのだ。

つまり、「あたし」と「あなた」は相思相愛の両片想い状態

コナンの世界で、よくあるアレです。笑

それにお互い気が付かず、想い焦がれる様子が描かれている。少しもどかしいラブストーリー。

まさに名探偵コナンの世界と合致している本楽曲について、ここからはコナンの世界線に落とし込んた考察をしていく。

※以降、「100万ドルの五稜星」本編内容のネタバレを含みます。まだ映画見てない方はご注意を!

両片想いなのは平次と和葉?快斗と盗一?

さて、早速コナンの世界線へ潜ろう!

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