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【エルデンリング】狭間の地の武器ギャラリー23.~大樹の陰に~

こちらは、エルデンリングに登場するさまざまな武器デザインを紹介する記事です。
今回はアルター高原の北西、風車村ドミヌラと日陰城に関係する武器を紹介します。

ネタバレにはご注意ください




…ひぃ…、祝祭の歌が聞こえてくる…
…嫌だ、嫌だ…、剥がないでおくれ…
俺の皮は、穢れているぞ…

風車村ドミヌラの幻影




祝祭の手鎌

色とりどりの布と花で飾られた手鎌です。
ドミヌラの踊り子たちの祭具です。

風車村ドミヌラは、アルター高原の北部に位置する小さな村です。
常に薄曇りのこの村では、「祝祭」が催されているとか。
その祭具が、この手鎌。
青フードを被った祝祭の主役、年乙女だけがこれを持っており、祭具の中でも特別なものであることが伺えます。

鎌を使う祝祭。一体どんなものなんでしょうか。
村入り口の幻影の話しぶりからすると、碌なものではなさそうです。
ボスとして配置されている神肌の使徒、武器の「神肌剥ぎ」からしても、なにか生贄じみたことをやっていたことが予想されますね。

さて、そんな祝祭の手鎌。
生贄の祭具であるだけあり、攻撃命中時に僅かなルーンを得る力を持っています。
湾曲した形状は敵のガードをかいくぐる効果もあります。

重量1.5と短剣の中でも軽めの秘密は、その素材にあるようです。
素材はなんと、人骨です。ひえ~
この形状からすると鎖骨、首と肩をつなぐ骨でしょうか。
それにしてはいささか大きな気もしますが……。


祝祭の鉈

色とりどりの布で飾られた鉈です。
「色とりどり」……?

なた」とは言いますが、斧カテゴリの武器です。
踊り子の狂気を反映したものか、強攻撃は走りながら力任せに叩きつけるモーションになります。
鉄の鉈」も同じモーションなので、サブカテゴリ「鉈」といってもいいかもしれませんね。
祝祭武器なので、攻撃ヒット時にはルーンを獲得できます。

手鎌と同じく、人骨で作られた武器です。
骨はその形によっていくつかに分類されます。
縦に長い長骨、立方体に近い短骨、平たい形の扁平骨、それ以外の不整骨……。
それで言えばこの武器は扁平骨を使ったものでしょうね。
おそらくは肩の肩甲骨か、腰の骨盤か……。

余談ですが、村の名前である「ドミヌラ」は、ラテン語で「乙女」という意味です。
……乙女らしさとはなにか。
皆さんそれぞれ思うところはあるでしょうが、鉈を片手に突進してくる乙女、皆さんはお好きですか?


祝祭の大頭蓋

色とりどりの布と花で飾られた大槌です。
祝祭武器の中では唯一、フィールド上に落ちている武器です。

手鎌は青フード限定のドロップ、こちらはフィールド配置と、花付きの祝祭武器はなんとなく特別扱いされているような気がします。

青い花といえばネモフィラなんかが有名ですが、それにしては花びらが細長い気もします。
一体なんの花なんでしょうか。

大槌の中では重量8.5と最も軽く、要求筋力も18と少なめです。
か弱い乙女たちにも使いやすい大型武器ですね。

名前の通り、頭蓋骨を打撃部とした大槌です。
これも人骨……ではなく、「人としては大きすぎる」とわざわざこの武器だけ言及がされています。
ほかの武器もたいがいの大きさですが……。
人じゃないとしたら、いったい何者なんでしょう。
肌を剥がれた神……まさかね。

頭蓋骨の下は骨格どおり脊椎、背骨で支えられていますが、持ち手の部分はまた別の骨になっています。
2本に分かれたそれは前腕、ひじから手首までの部分ですね。それぞれ左が橈骨とうこつ、右が尺骨しゃっこつと言います。
さらに下、右手で握られている部分はそれとつながった上腕骨じょうわんこつ……と言いたいところですが、形状からすると太ももの骨、大腿骨だいたいこつかもしれません。
持ち手の親指側の端、ポコッと飛び出た部分の大腿骨頭だいたいこっとうが特徴的です。

それにしても、頭-首-腕-脚でつなげるとは……。
やっぱりあの村なにかおかしいんだ。


祝祭の肋骨鋤

色とりどりの布で飾られた鋤です。
ドミヌラの祭具、最後のひとつです。

すきとは農具のひとつです。主に土を掘り起こし、耕すために使われているそうです。
形はさまざまで、この武器のように枝分かれしているものは「股金鋤」と呼ぶようですね。
……じゃあ武器じゃないじゃん!

……思えば、手鎌も作物を刈り取るための農具ですし、鉈も雑草や木を払うための道具です。頭蓋骨はよくわかんないですけど
村の近くでは畜産も行われていたようですから、彼女らにとってはもしかすると身近な道具なのかもしれませんね。

名前のとおり、枝分かれした先端部分は肋骨ろっこつ、あばら骨のようです。
人間の肋骨は12対あるそうですから、かなり間引かれていますね。
軸になっている部分はそのまま、あばら骨が連結している胸骨でしょうか。
先端の尖った部分は胸骨の下部、剣状突起と呼ばれる部分だと思われます。
ちなみに、胸骨と肋骨のつながった部分は本来、軟骨でできています。武器にする際に骨化したのかもしれません。


マレー家の執行剣

日陰城の城主、マレー家の宝剣です。
「伝説の武器」のひとつです。

マレー家は処刑人の一族であり、すなわちこの剣は処刑人の剣です。
それは死刑囚を斬首するための剣。通常の剣とは異なる剣身をしています。
根元から先端まで同じ幅をしており、切っ先が存在しません
あくまで首を「斬る」ための剣であり、「突く」ことを想定していないため、切っ先を作る必要がないんですね。

宝剣はしかし、斬るべき相手であるはずの死刑囚、鉄茨のエレメールに奪われてしまいました。
鍔に巻き付けられた、錆びた鉄茨は、剣が彼の所有物となったことを雄弁に物語っています。

剣身には、なにやら青白い文様が浮かび上がっています。
現実のルーン文字に似ていますね。

エレメールはこれを奪ったのち、故郷エオヒドの戦技を付与したといいますが、この文様がその跡でしょうか。
付与の影響か、武器には魔力攻撃力が備わっています。
知力ではなく神秘によって補正がかかる魔力は、を操るというエオヒド特有のものでしょうか。

専用戦技「エオヒドの剣舞」は剣に気を宿し、捻りを加えて前方に放つ技です。
エレメールがこの武器に付与したものですね。

剣はその場に浮遊し、激しく回転してダメージを連続で与えます。
赤い光が、いわゆる「気」のエフェクトでしょうね。

放り投げた剣はしばらくすると手元に戻ってきます。
戻った後にも回転の勢いは残り、それを利用して払い斬りを行います。追撃として使ってもいいですね。


鉄茨の大盾

鉄の茨が巻き付けられた、異国の大盾です。
鉄茨のエレメールが使っているものです。

盾は木製のようで、物理カット率は93.0と低いものの重量は9.5、巻き付いた鉄茨を考慮しても大盾としてはかなり軽めです。
咎人を縛るはずの有刺鉄線は、今や敵を苛むトゲとして働きます。
シールドバッシュなどで出血の状態異常を付与します。

中央が突出した独特の形状は、パヴィースと呼ばれるものをモチーフとしているようです。
中世ヨーロッパにて使われていた盾で、ここまで大型のものは主に弓兵やクロスボウ兵が使っていたようです。
ただ、エレメールは剣士。孤高なる修験者の国エオヒドは、並外れた腕力のツワモノを数多く輩出していたのかもしれません。

パヴィースの多くは表面が粗布で覆われ、宗教画都市の紋章などが描かれていたそうです。
この盾にもなにか描かれているようですが……鉄茨でよく見えませんね。真ん中あたりに脚のようなものが見えなくもないような……。


エオヒドの宝剣

滅びた小国、エオヒドの宝剣です。
日陰城とは関係ありません。エレメールがついでに紹介しとけって……。

「執行剣」と同じく、神秘によって上昇する魔力攻撃力を持ちます。
これがエオヒド流。

全体的な形状としては、古代ローマの剣「グラディウス」に似ている気がします。意味はラテン語でそのまま「」という意味。
密集隊形、大勢の兵士が固まって戦う陣形で戦うため、味方に剣が当たらないように取り回しやすい小型の剣身になったそうです。
鍔も最小限になっていて、極限まで小型化をする工夫が見て取れますね。

そんな小型の宝剣ですが、重量はカテゴリ最大の5.5
どうやら「赤金」なる特殊な素材が原因のようです。
調べたところ、赤金あかきんを混ぜた合金なんだそうです。
比重で考えると銅は鉄の1.1倍、金は2.5倍もの違いがあるので、この重さも致し方なしといったところでしょうか。

赤金でできたこの宝剣は、決して朽ちることがないそうです。
剣身の装飾も考えると、これは中国の剣、「越王勾践剣えつおうこうせんけん」もモチーフかもしれません。
古代中国、の王である勾践こうせんが持っていたとされる剣で、ひし形の装飾が施された直剣です。
それは銅で作られ、特殊な化学組成から、2000年以上経った現在でも一切腐食していないようです。
なんだか神秘を感じますよね。

この剣はリムグレイブとケイリッドの境、牢獄洞窟を抜けた先にあります。
死体が持っているわけではなく、小さな墓石にそっと寄り添うようにして置かれています。
……個人的な考えですが、死体ではなく直接配置されたアイテムはほんの少し深い意味があるように思います。
それは弔いか、それとも別の何かか。
墓に眠る主はいったい何者なのか。
考えてみるのも面白いかもしれませんね。

専用戦技は「執行剣」と同じく「エオヒドの剣舞」です。
こっちがオリジナル。

向こうは切っ先がありませんでしたが、こちらはしっかりと先端が尖っています。
ゴリゴリと回転する様はさながらドリルのようですね。


縋り付く手骨

人骨の腕を、硬く加工した異様な武器です。
王骸のエンシャの得物です。

もはやエオヒドすら関係なくなってしまいました。
私たちを繋ぐのはもはや、神秘補正で魔力攻撃力が上がるという1点のみ……。

奇しくも上の方で骨については説明していましたね。そう、橈骨と尺骨です。
この武器では2本がクロスしたようになっていますね。
実は、私たちが「手首を回す」と思っている動き、あれは実際には手首はまったく動いていません。
この橈骨と尺骨がねじれて交差することにより、あたかも手首が回っているような形になるんですね。
豆知識でした。

武器としてはその先、上腕骨を切って片刃に削り出したようなものになっています。
なので、拳カテゴリながら斬撃属性の武器となります。

武器を握るのではなく、武器に「握られる」ことで装備をします。
変なの!
それは両の手に食い込むほどであり、縋り付く者たちの骨なんだそうです。
そんな者たちにとって、エンシャは王でした。
よくわかりませんけど、優しい人だったんですね。

専用戦技は「命奪拳」。
拳に気を纏って構えを取り……

そのままゆっくりと突き出します。
拳に触れた相手は昏倒し、体力を奪われてしまいます。

この技は気を極めた達人のものなんだそうです。
赤いエフェクト、そして「気」……。
やっぱりこの武器もエオヒドに関係あるんじゃないでしょうか?

「エルデンリングのキャラクターは、そのイニシャルが同じものは深い関係を持つ」みたいな考え方、聞いたことありませんか?
Eochaidエオヒド」「Elemerエレメール」そして「Enshaエンシャ」……。
やっぱりなにか関係があるんだ!


蟻棘のレイピア

大蟻の刺を刃となしたレイピアです。
ずいぶんと話が逸れましたが、お待たせしました。
日陰城の主、マレーマレーの得物です。

「アリなのにトゲ?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実はアリは分類上ハチと似た昆虫です。
実際、お尻に毒針を持ったオオハリアリというアリも日本にそんざいするそうですよ。

この毒針はよほど強い毒らしく、朱い腐敗を敵に付与します。
毒は毒でも、微生物による毒とは……。

さて、狭間の地に生きる我々にとって「大蟻」といえば1つしか思い浮かびません。
そう、エインセル河に巣食う奴らですね。
ただ、あのアリたちは酸を噴射することはあれど、毒は持っていません。
長い時間をかけて生態が変わったんでしょうか。
ともあれ、エインセル河は腐れ湖につながっていますし、腐敗の女神、マレニアのいるミケラの聖樹にも奴らは生息しています。
なにかしら腐敗と関係はあるんでしょうね。

……というか、マレーマレーその人自身も腐敗の女神にご執心だったようです。
マレー家の男子は病とともに生まれ、彼も例外ではありませんでした。
同じく腐敗に侵され生まれ、しかし気高く強いマレニアは、彼にとって輝かしく映ったんでしょうね。

籠状のナックルガードは、アリを象ったものになっています。
ちょうど、顔ほどもあるサイズのアリが右手にしがみついているような感じになりますね。
虫嫌いには耐えられないかもしれませんね。




今回は以上となります。風車村と日陰城、それに伴って亡国エオヒドに関係する武器を紹介しました。

次回は何度目かの基本武器編、斧や槌を紹介します。

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