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1967年公開の映画

もしもタイムマシンがあるのなら、1967年に行ってみたいと思っている。自分にとって1967年は、思い入れのある映画がたくさん公開された年なのだ。そんな1967年からちょうど50年経ったいま、当時公開された順番に10作品ほど振り返ってみたい。

■1967年1月13日:『アンナ』フランス公開

フランス国営放送の初カラー番組として制作されたテレビ映画『アンナ - Anna』は、1967年1月13日に放送された。フランスの田舎からパリにやってきたアンナ・カリーナがキラキラ輝いていくシンデレラストーリー。ゲンスブールが手掛けたグルーヴィーな音楽とカラフルな映像に目が眩みます。

■1967年3月8日:『ロシュフォールの恋人たち』フランス公開

『ロシュフォールの恋人たち - Les Demoiselles de Rochefort』は、1967年3月8日(50年前の今日!)にフランスで公開された。ジャック・ドゥミとミシェル・ルグランがこの映画にかけた魔法は、50年経ったいまでも解けることなく輝き続けています。

■1967年3月15日:『電撃フリント・アタック作戦』アメリカ公開

ジェームズ・コバーン主演『電撃フリント』シリーズの二作目『電撃フリント・アタック作戦 - In Like Flint』です。007インスパイアの映画ですが、冒頭のシルエットを活かした美しい映像と甘美な音楽が素敵です。

■1967年4月13日:『007 カジノロワイヤル』イギリス公開

007シリーズの特別篇ともいえる『007 カジノロワイヤル - Casino Royale』。音楽はバート・バカラック、タイトルバックはリチャード・ウィリアムズ。豪華絢爛だけど支離滅裂で何度観てもストーリーがよくわからない。でも、これほど時代の空気をうまく切り取った映画はないと思う。

■1967年4月29日:『クレージー黄金作戦』日本公開

日本映画からはこちら。クレイジーキャッツの映画『クレージー黄金作戦』です。日本映画初のアメリカ大陸縦断ロケということで、お金がかかってます。特にラスベガスの目抜き通りを封鎖して撮影されたこのシーンは、映像も音楽も圧倒的で素晴らしいです。

■1967年8月30日:『中国女』フランス公開

1967年のジャン=リュック・ゴダール監督作品は『中国女 - La Chinoise』。政治色の強い作品ですが、ゴダール映画の特徴でもある赤や青の原色使いが強烈な印象を残します。クロード・シャンヌが歌うポップな「マオマオ」も頭から離れない。

■1967年10月13日:『出発』西ドイツ公開

ポーランド出身のイエジー・スコリモフスキ監督がベルギーで撮った作品『出発 - Le Depart」。ジャン=ピエール・レオが主演していたり、クリスチャンヌ・ルグランが音楽で参加していて、フランス映画の影響がそこかしこに見受けられる。この主題曲は名曲ですね。

■1967年11月:『10億ドルの頭脳』イギリス公開

マイケル・ケイン主演のイギリス映画『10億ドルの頭脳 - Billion Dollar Brain』。モーリス・ビンダーの手掛けたグラフィカルなタイトルバックが秀逸で、色々と影響を受けました。

■1967年12月10日:『悪いことしましョ!』アメリカ公開

スタンリー・ドーネン監督による映画『悪いことしましョ! - Bedazzled』。映画に出演しているダドリー・ムーアが音楽も担当していて、このサントラが素晴らしくて印象に残っている。

■1967年12月26日:『プレイタイム』フランス公開

最後はこちら。『ぼくの伯父さん』でお馴染み、ジャック・タチが自らの集大成を目指して制作した大作『プレイタイム - Playtime』です。多額の資金と時間を費やして制作されていますが、興行的には大コケ。ジャック・タチは破産した(涙)。

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以上、1967年公開の映画のご紹介でした。いやーすごいラインナップですね。ここで紹介できなかった作品もたくさんあって、いつか続編がやりたい気分です。そして、この「1967年のミラクル」は、音楽についても言えるのですが...これについては別の機会に。(2017年6月8日)


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