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障害者就労支援の疑問 NO.1

私はメンタル不調になり、心療内科に通院するようになって8年程になるが、社会復帰をするまでに就労移行支援を利用していたことがある。

利用することになったきっかけは、働きたい気持ちがあったものの、また体調を崩してしまうのではないか、人付き合いが怖いといった不安があり、一歩を踏み出せずにいることを前医に相談したところ、就職前の人が職場を想定した環境で訓練を受けられる施設があるのでそこへ「通所するのはどうか」と勧められ、そこで初めて就労移行支援事業所の存在を知る。
(現在は転院して別のクリニックに通院中)

当時通院していたクリニックから紹介されたのは2箇所で、パンフレットと会社のホームページを見比べて実際に見学、体験利用もさせてもらい「一人ひとりに合わせた支援を提供しています」「障害者手帳が無くても利用できますよ」との言葉を受け利用先を決めた。

通所を始めてからしばらくたってある疑問を持つようになる。
それは、「障害者手帳を持つ者と持たない者へのサービス提供の差」。
私は心療内科に通院はしているものの、当時は精神保険福祉手帳を取得できる診断ではなかったため、「障害者」として事業所を利用していなかった。
障害者でなくても就労移行支援は利用できるため、そこで「差」があるとは思いもしなかった。

最初に差を感じたのは「障害者の人に比べて求人を紹介されることがなかった」ということ。
私が元々、精神保健福祉手帳の取得を考えたいなかったこともあるのかもしれなが、「希望に近い求人を見かけたよ」「この会社はどう?」など障害者の人たちにはそういう声掛けがあっても、私にはなかった。

この疑問をスタッフに投げかけると返ってきた言葉は「障害者手帳を持ってない人への積極的な支援はしづらい」というものだった。
当然驚いたし、元々他人に対して不信感を持ちやすい私のスタッフに対する不信感が一気に高まったことを今も覚えている。


障害者手帳を持っていなくても施設を利用できたし、ほとんどの教材やプログラムを利用できていたため、そこだけを見れば大したことはないのかもしれない。不満があれば辞めて他の事業所を利用できたと今なら思える。
しかし、就労移行支援事業所の利用期間は通算2年間という決まりがあるため、辞めて別の場所で2年間通所ということはできないのである。


No.2へつづく

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