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災害環境を改善する「B-order」について

震災から11年。キリのいい10年から早くも1年過ぎました。
私は今災害環境の改善を前提としたクラウドサービス「B-order」事業に取り組んでいます。

当時、仙台で被災した私が今の私を想像出来るだろうか?笑
なぜ、災害環境の改善を本気でやろうと思ったのか、どんな想いで取り組んでいるのかを11年目の今日、noteにまとめてみようと思います。


被災の経験から生まれた想い


私は当時、前職の大手通信会社で仕事中に被災しました。
凄まじい爆音とアスファルトの地面がバキバキと音を立てて割れ、立っていることも出来なかった。今も鮮明に覚えています。

すべてのインフラが遮断され携帯もほとんど繋がらない状態。
それでも自宅アパートは無事で。食料も冷凍食品が豊富だったからガスコンロ出して当時はまだ彼女だった嫁と励ましあいながら毎日を過ごしました。

当時、石巻にいた嫁の家族は安否が分からず嫁を必死に励ましてたな。
幸い身内に犠牲者がいなかったのは幸運だったと思います。

ストックの食料もすぐ無くなり、物資支給の場に行ったりお店を開いてくれる近くのCOOPに長蛇の列で並んだり。

とにかく沢山の人に支援してもらったことを今も覚えています。
ああ、人って本当に素晴らしいなって、思いました。

それから東北は長きに分かって支援してもらいここまで復興することが出来ました。一方で私は

「東北にいる自分が日本の災害に何か役に立てないか?」

と、思うようになりました。東北以外で起こる災害にただテレビやSNSで情報を見て、少しばかりの募金だけ。
何か、違う方法で役に立てないかな?と。

自分の人生を見つめ直す転機

実は、私が起業を考えたのは震災だけが理由ではありません。
身内の死が関係しているのですがその話はまた今度。

災害から3年後、私は自分の人生をどう生きたいのかを本気で考えるようになりました。
死ぬ時にどう考える?今の人生をそのまま歩んで後悔しないか?
とか。

結論、

「後悔しないためにチャレンジする人生を歩もう」

そう、決めて独立し今の会社を立ち上げました。
この決断は正しかったと今もハッキリと答えることが出来ます。

災害時に支援する方々を知る

2020年、コロナが蔓延した半年後の夏にある方から仙台市主催のプロジェクトに誘って頂く機会がありました。
そのプロジェクトが仙台市主催の防災xTechでした。

もちろん、参加させて頂きました。
以前から抱えていた「何か出来ないか?」がもしかすると実現できるかもしれないと考えたからです。

防災Techでは災害の時に自治体と共に被災者を支援する企業の方々と出会い、現場環境を知るキッカケになりました。

災害時、自治体は単独で災害のすべてをカバーすることが難しいためインフラ企業や大手メーカーなどと手を組み被災者の生活を守るために奔走します。そうした自治体と共に支援をしている企業の方々の課題を知ることが出来ました

防災xTECH

防災Techで知った事実は衝撃的でした。
その時点ですでに2020年。あと半年で10年の節目です。
その状況で震災当時から変わらない環境があることを知りました。

それが私たちが取り組んでいる災害時の物資要請環境です。
その課題を抱えていたのが震災の時お世話になったCOOPさんでした。

災害は恒常的に発生するものではありません。物資要請自体もたまに。むしろまったく発生しない自治体もあったり。そのため自治体も企業も積極的に投資しにくいという領域でした。

ただ、災害が起こると、一転して大量の要請が雪崩のように企業に押し寄せます。このアンバランスな環境、顕在化しにくい課題故に変えられなかったと考えています。

そして、私はこの課題に出会った時にこう思いました。

誰もやっていない、難しいからこそ、やる価値がある

と。逆張り志向ですがスタートアップならではですね笑
しかし、それだけではありません。

11年前に被災した私だからこそ、

日本の災害課題を解決したい、我々ならそれが出来る!

という強い思いがあったからこそ諦めず2年近くこの課題に向き合い、テスト版を用いて市場を調査し、ビジネスとして成り立つと結論を出し、今に至ります。弊社は日本の災害環境を変えるためのサービスとしてB-orderをリリースする予定です。

協定企業のCOOPさん、防災Tech主催の仙台市はもちろん、弊社の取り組みを応援して頂いているさまざまな方々に感謝しつつ、私たちが日本の環境を必ず変えたいと思います。

最後に

B-orderは4月にクローズドβをリリースする予定です。
そこでより多くの方々から実際に使って頂きフィードバックを頂く予定です。
もちろんビジネスとしてやるからには儲けも大切ですが、それ以上に私たちは社会課題を絶対に解決したい。

日本のどこで災害が起きても私たちの提供するソリューションが災害時に稼働する支援者を助け必要な時に必要なものを効率的に届けられる、そんな環境を1日でも早く実現するためB-orderの普及に務めたいと思います。
私たちはやり切ります!

皆さん、応援よろしくお願いします

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