見出し画像

私は幽霊部活を作った

私は中学で運動部の挫折をした。
詳しくは前記事を読んで欲しい。

とにかく部活はいやだ!
でも運動がしたい!
勢いでなげやりで中途半端に作った高校の部活の話。

高校入学

受験期を経て、無事第一志望の公立高校に入学した。
高校生はエンジョイさせていただくつもりだ。

まずは部活だ。友達も作りたいし青春したい。何に入ろうか。。。

私は中学のゴリゴリの卓球部を一年で辞めた。
毎日毎日拘束されメダルを取るためだけには頑張れないと思ったのだ。

高校の部活に求めることはただ一つ。

「楽しむこと!」

みんなで楽しく、安全に、頑張らない!
頑張らない部活を許した学校が過去にあっただろうか。
しかし、私の青春は譲らない。やるまでだ。

部活を選ぶ

仮入で4つほどの部活を見て周った。
ある程度、候補を絞ったのだ。

条件は

・運動部
・練習日が週1~3(バイトや習い事があった)
・部活の人数が少ない(揉め事少ない単なるイメージ)

これくらいだ。
サッカー部か、バドミントンか、バスケ。
なんとなくでバドミントン部に入ることにした。

3ヶ月で転部

入学して3ヶ月ほどが経ったある日、突然、「ぷた、3年の先輩が呼んでるよ~」
と友達に伝えられ、3年の先輩に知り合いなんかいたっけ?などと考えながら廊下に出た。

すると

「あなたがぷたちゃん?、よかったら一緒にテニス部に入らない?」

「うぇぇ」

訳を話そう✋

実は仮入のとき、テニス部の顧問に会いに行った。
新入生歓迎会で部活紹介があった。パンフレットには部活紹介のところにテニス部があった。「週1テニス部部員募集!」の文字。わたしはめちゃめちゃ引かれたのだ。めちゃめちゃ。週1ということに。

しかし部活紹介でテニス部は舞台に上がらなかった。
わたしはとても入る気でいたのでどうしても気になって入学早々職員室の戸を叩き、テニス部の顧問の先生はいらっしゃいますかと尋ねた。

なんと、テニス部は廃部になったと言う。
部員同士が揉め、次々に部員が辞めていったらしい。なんともドラマチック(?)な。

「そうですか、わかりました」
とその場を去った。その後バドミントン部の練習に追われテニス部のことなど忘れていた。

その矢先、

「テニス部に入らない?」

などと先輩から直々にお声がかかった。
新入生がわざわざ訪ねに来たというのを先輩に耳打ちしたらしい。

「え、やります」

軽い感じで答えてしまった。
でもやりたかったんだ、週1の運動部なんて。

テニス部をはじめる

てなわけで部員2人のテニス部ができた。
顧問は音楽の先生。

生徒会規約に7人以上じゃないと部活は認められないとなっているはずだか細かいことは気にしない。
二人でラケットを振る日々が始まった。もとい、週1だ。

とてもたのしかった。
優しい先輩に支えられ初心者の私もラリーくらいはできるようになった。
週1の、運動不足解消くらいの、ジム感覚。これがやりたかった。

当たり前だがテニス部の存在を知る者は、学校では少なかった。テニス部に入っているといえば、そんなのあった?っていわれるから、なに部が当てるまでひみつ~なんて言ってからかったりもする。

ところが、すぐに危機は訪れる。先輩の卒業だ。
当たり前だ、先輩は卒業しなければいけない。
さぁ困った。

わたし1人やないかーい

先輩は12月まで付き合ってくれた。なんとも優しい先輩だ。
1月になった。週1だから時が過ぎるのが早い。

先生「やりたいなら、1人でも応援するよ~?」

なんと音楽の先生が続けるようにアドバイスしてきた。

(えーっとひとりでー?)

先生「わたしでよければ相手になるよ!」
「やりましょう!」

またフッ軽が出てしまった。

ここで大事なとこを言い忘れている、顧問は音楽の先生なのだ。ほんっっとに運動音痴なの!!

ラリーが続くわけがない。
わたしがサーブを打つ、先生が受ける、どっか飛んでく。この繰り返しだ。

先生「ごめんねー💦」
「惜しいです!もうすこしでできるようになりますよ!」

先生を責められるわけがない!!
接待ゴルフかってくらい、いいヤツになってやった。たのしんでやった。

わたしだって限界ってもんを知ってる。
春になったら何としてでも後輩を入れる!!!

新入生のガチ勧誘

ガチった。考えた。
その1、広告うちまくり
その2、いつでも体験入部OK
その3、ユルさをアピール

普通かもしれない。でも需要はあるだろうと自信はあった。
このテニス部の強み、それは
・試合がない
・ラケットは部室にあるやつなんでも使ってよし
・雨が降ったらなし
・自由参加
・顧問はほぼいない
・部室改造し放題

最高じゃね?まれにみる自由度。

嬉しいことに、4人の入部が決まった。

やったぁぁー!!
本格的に再開した部活。後輩だけどダメ口でしゃべるほど気ゆるく楽しくやった。

まぁ人数も集まらなければ雨も降るから月に2、3回ってとこ。
それでもめっちゃ楽しいし、他の高校生活も充実したのだ。

テニス部のその後

楽しくやることはや1年。次の年には7人の新入生が入部した。計12人、立派な部活となった。
幽霊部活は今でもかわらない。

頑張らない部活に需要があったらしい。
自分では私のマネジメントの才能かなと自画自賛しているが。

今、高3になったわたしはもう引退して大学受験の準備をしている。受験生がこんな時期になにやってんだ、ごらぁ!!!って?ほっとけ

後輩たちはあとを継いでくれたが、今はコロナで部活はストップしている。なんとも残念でかわいそう。
自粛があけたら差し入れもって遊びにいこう。

ともかく、そんな変な部活も存在するのだ。
あとになって「もしドラ」の本を読んだのはとても面白かった。またいつかその話を書き留めたい。

読んでいただきありがとうございました。

要約

部員2人で週1テニス部を始める。
ゆるゆるの幽霊部活だった。
2年で部員が12人に増える。
その部活でとっても楽しい時間を過ごしましたとさ。