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自分へのお土産は、メイプルクッキー10箱!・・・カナダ旅行記③

カナダシリーズラストです。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございます!


カナダへの旅で私は『人生の初体験』を2つした。
一つは前回ご紹介したヒッチハイク。

そしてもう一つは「自分へのお土産購入」だ。


私は国内外を問わず、旅先で「自分のための買い物」をほぼしない。
理由は、単に優先順位の問題である。

時間と資金をできるだけ、観光や体験に使いたいからだ。

しかし、今回のカナダ旅は体験も観光も雪のため消化不良に終わってしまった。
すべて自業自得だが、そんな自分をちょっぴりかわいそうに思っていた。

それならせめて、自分に「豪華なお土産」を買おうじゃないか。
それを帰国後の楽しみにしようじゃないか。

そこで私はバンフのOKギフトショップ(わかった方は世代が近いはず)に行き、家族・友人等へのお土産とは別に・・・

「メイプルクッキー24枚入り」を、10箱購入した。


ええ、もちろん全部MY・土産ですよ。
240枚全部を一人で食べてやろうと思って。


メイプルクッキーとは、カナダ土産の定番お菓子だ。

サトウカエデの樹液から作られるメイプルシロップは、砂糖よりも血糖値が上がりにくい。
赤ちゃんが食べても大丈夫な上に、カルシウムやマグネシウム、ミネラルも含んでいる健康甘味料である。

そんなメイプルシロップを生地にたっぷり練り込んで焼いたのが、メイプルクッキー!

私はクリームなし派です。



甘味はさほど好きじゃないが、同僚からお土産で食べて以来、すっかりファンになってしまった。
メイプル風味がなんとも美味しくて。

今ならAmazonですぐ買えるけれど、当時はお土産以外でこのクッキーを手に入れるのが難しかった。
だからもともと、メープルクッキーを買うつもりではいたのだ。

だが、旅の消化不良が、私をいつもと違う行動へと駆り立てた。
その時は、ものすごく合理的な考えだと思ったのだ。

私は意気揚々と10箱を買い込み、トランクに詰めて帰国した。


帰国した私は、家族に「今回は初めて豪華なお土産を、自分のために買ったんだ!」と、クッキー10箱を見せびらかした。

だが母は、瞬時に戸惑いの表情を浮かべてこう言った。

なぜか手をワキワキさせていた、母。


そして数秒後、「それは・・・よかったわねえ・・」と小声で言うと、ささっと部屋から立ち去っていった。

当時、私と母のパワーバランスは、しゃべくり力・気の強さ・押しの強さ・生命エネルギーすべてにおいて、『ルフィとワポルぐらいの差』があった。

もちろん私がワポルだ。

そんな母を戸惑わせた上、数秒だが絶句させたことに、私はちょっと驚いてしまった。
そして疑問が浮かんだ。

『なんか変なことしたんかな?私』

思い返してみれば10箱買った時、友人Mも同じ表情をしていた。
特に指摘はされなかったが、彼女は空気を読むタイプだから・・・。

それにしても、どこがおかしいのだろう。

10箱を一人で食べる所?豪華なお土産がクッキーという所?
それとも私の思いもよらない所なのか・・・

いろんな思考が脳内を渦巻いたけれど、5分後には「まあいっか!」と思った。

だって私はこのクッキーが好きで、他に欲しいものも特になかった。
おかげでしばらく、メイプル的に充実した日々を過ごせるのだから、どう考えても

一石三鳥ではないか!


しかもことわざより鳥が一羽多いんだから、問題はあるまい。

ただ、他人にはこの事を黙っておくことにはした。
なんとなく・・・


なのに結局、今になって自ら情報開示しているのだから、人生とは面白いものだ。

こんな話を書いていたら、久しぶりにメイプルクッキーを食べたくなってしまった。

某通販にて注文しようか、今迷っている。
さすがに10箱は、いらないけれど。


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