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もう葉桜の季節ですね

今年も春がやってきました。
今年の4月1日は生憎の土砂降り。それでもこの「4月1日」を、どうにか特別な日にしたくなってしまうのは、私だけでしょうか?学生さんにとっては入学式。新社会人にとっては入社式。社会人3年目の私にとっては、…なんてことのない一日なんですけどね。ちょっとだけ化粧に力を入れてみたりだとか、ちょっとだけランチにお金を使ってみたりだとか、そんな日常の延長線上にある特別感が「4月1日」には込められている気がします。

最近はコロナウイルスの影響もあって、外に出る機会がめっきり減ってしまいました。私は普段からあまり外へ積極的に出るタイプではないのですが、
「旅行に行きたいな」
「演劇を観たいな」
そんな思いがふつふつと湧き出してます。3ヶ月前くらいはどれも普通にやろうと思えば出来たことなのに、異常事態にならないと日常のありがたみに気付けないなんて。そんなことばっかです、私達人類は。今の状態が落ち着いて、当たり前のことが当たり前に出来るようになったら、また日常のありがたみを忘れてしまうのかもしれませんね。でも、別にそれが悪いことだとは思いません。そんなもんだ、人間だもの。へらへら笑いながら、外を出歩ける日常が早く戻って来るといいなと思います。

春といえば、昔読んだ本にこんな一節がありました。
「桜の木はいつでもそこにあるのに、人が関心を寄せるのは桜が咲いてから散るまでのほんの一瞬。」
この本を読んだ時は、ちょうど桜の花びらが散って葉桜になりかけの時でした。電車の窓から見える新緑の葉を眺めながら、一体この木を見てどれだけの人が足を止めるのだろうと考えました。
……止めないですよね?私だってそう。桜の木が一番美しいのは、花が咲いて散っていく、その一瞬だって知ってるから。でも、窓の外に見えた葉桜は、何の未練もなしに花びらを散らし、次の季節に向けて準備をしてる。そんな姿に、不思議ですが少しだけ勇気を貰いました。別に人にどう思われてたっていい。皆から称賛なんかされなくっていい。ただ、自分のやりたいようにやって、ほんの一瞬、誰かが気に留めてくれたらそれでいい。そう思えるようになりました。

外に出れず、先行きも見えず、行き場のない思いばかりが積もっていく毎日ですね。ほとほと嫌になってしまいます。でも、残酷なことに時は待ってくれません。今年の桜も、花びらはほとんど散ってしまいました。でも、月並みな言葉ですが、不自由な今でないとできないことってあると思うんです。我慢することではなく、今しかできないことに目を向けたら、少しだけ今の世の中に優しくなれる気がします。ゆっくりお茶でも飲みながら、私はFPの勉強でも続けてみます。