シド・バレット誕生日 - シドについて思うこと #2
今回は前回の投稿のシドバレットについて思うことの続きです。
シド派の私としては前回はシドを擁護しましたが、そもそもロジャーについては、ほぼよく知りません。なので「公平ではないジャッジ」となります。
「ジャッジ」の記事を書こうと思ったのではなく「シドについて」であり、「ロジャー」でも「ギルモア」でも「メイソン」でもありません。
私がシドバレットを知ったのは中学生の時で、レコード屋にはシドのレコード(正確には参加を含め)は1枚もありませんでした。
PINK FLOYDのシドがフルで参加している、1stアルバム『The Piper at the Gates of Dawn(邦題:『夜明けの口笛吹き』発売時は『サイケデリックの新鋭』)』は廃盤だったのかもしれませんし、『A Saucerful Of Secrets(神秘)』もみたことがありませんでした。
今もかもしれませんが一般的なレコード屋におけるPINK FLOYDのレコードラインナップはこのぐらいだと思います。
『Atom Heart Mother(原子心母)』
『The Dark Side of the Moon(狂気)』
『Wish You Were Here(炎〜あなたがここにいてほしい)』
『Animals(アニマルズ)』
1979年に『The Wall(ザ・ウォール)』が発売されますが、1979年といえば、私はTechno・PUNK・New Waveなので、いまさらなProgressive Rockのコンセプトアルバムの2枚組には全く興味もないどころか、考えたこともない、そのような感覚でした。
話を戻しますが、シドバレットはPUNKロッカーには好意的な人物とされていたこともあり、私もシドに対して好意的に思うのは必然性のあることで、レコードを探していました。
最終的に、どこにも見当たらないので取り寄せました。
追記:ここで気づくべきですが、編集盤(コンピレーション・アルバム)というものがある事を当時の私は知りません。
PINK FLOYDにはかなり早い時期にコンピレーションがリリースされており、1971年発表の『Relics(ピンク・フロイドの道)』には、シド時代のシングル盤「Arnold Layne」「See Emily Play」と、シドらしいPOP SONGの「Bike」、即興演奏で初期PINK FLOYDの傑作「Interstellar Overdrive」などが収録されたアルバムがありました。
後にして思うに、この編集盤にすればいいものを、シドのソロ作品の2つを併せた『The Madcap Laughs & Barrett(邦題:何人をも近づけぬ男)』を購入してしまいます。
私が興味を示したことを、上手く伝えることができず、シドバレットのソロとなってしまったのだと思います。
自分的にはPsychedelic Musicに興味があり、サイケサウンドが聴きたいのに、どこでどうしてシドのソロに?と思いましたが、そもそもシド本人しか知らないのに、どうやってPsychedelic Musicだって知ったなどの疑問が浮かびます。
気にせず、こうして生まれて初めての2枚組はロジャーの『The Wall』ではなく、シドの『The Madcap Laughs & Barrett』となります。
最終的には、シドのアルバムを聴いて、まあ気に入ります。正直にいうと、ちょっと怖い曲が1曲、Take撮りを入れたものとかは、子供の私にはキツく感じました。思うに、あれは前衛なのでしょう、多分。今になってそう思いますが、家で親の前で聴くの恥ずかしい等、ありましたが、それ以外はまあまあ、気に入りました。
結局、先の編集盤の『Relics』も後に購入します。
しかし、80年代中頃まで、肝心の1stアルバム『The Piper at the Gates of Dawn』は廃盤で入手できませんでした。(レコード屋からそう言われた)
昨日の記事にもありましたが、シドはFLOYDを脱退した後、しばらくは音楽活動をしています。そのため、ソロ作品が2枚残っています。
1枚目『The Madcap Laughs(邦題:『帽子が笑う…不気味に』、初期は『気狂い帽子が笑っている』)
参加メンバー
PINK FLOYD - David GilmourとRoger Watersほか、Soft Machine - Robert WyattやMike Ratledge、Humble PieのJerry Shirley、Willie Wilsonなど、シドやGilmourの交流のあった人達が参加しています。
Soft MachineもよくUFOクラブで一緒にライブをしていたことがあります。
※UFOクラブとは?
1960年代のロンドンにあったナイトクラブ(というか)ライト ショー、詩の朗読、Jimi Hendrixのライブ、オノヨーコの前衛芸術などを行なっていた。
2枚目『Barrett(邦題:その名はバレット)』
参加メンバー
PINK FLOYDからDavid Gilmour、Richard Wright。ロジャーは「もう誰もシドをプロデュースできない‥」と言ってバックレます。前作にも参加したJerry Shirley、Willie Wilson、Vic Saywellなどのミュージシャンの協力がありました。
シドはソロアルバムを発表したのち、1972年にSTARSというバンドで数回のGigを行なっています。
その時のメンバーは、Tomorrow - PrettyThings - Pink FairiesのJOHN 'TWINK' ALDERz(Ds)、TOMORROWのJOHN 'JUNIOR' WOOD(B)でした。
STARSのライブを英国音楽雑誌の「Melody Maker」に否定的に書かれ、シドはバンドを解散してしまいます。
その後はシドの活動は途絶えますが、PINK FLOYDの『The Dark Side of the Moon』の制作時にシドはレコーディング・スタジオに現れ、「作曲をした」といったとノートを見せるなどの云々の話が出ます。いつものごとく、ロジャーが「全然違う人っぽくて、何しに来たのか分からなかった」と言っています。(当時のシドは単髪であったこともあり)
もちろん、70年代にもシドのファンを公言するミュージシャンは多くいて、その中でもDavid Bowieは『Pin Ups』で「See Emily Play」を収録しています。
See Emily Play (2015 Remaster)
正直なところ、後半はFrank ZappaのMothers of Inventionかと思ってしまいました。すみません。
T-RexのMarc Bolanもですが、Marc Bolanもグラムロックのブームが去ったあと、TV番組のホストなどもしましたが、Marc BolanもPUNKバンドには多く支持されていたとの記憶もあります。
私はその後、全くシドの音楽は聴かなくなりますが、この時点で、80年代なので、私のシドの音楽の流れは、1987年の『The Peel Session』、88年の『Opel』となります。
また、この間に以下のようなシドのトリビュートCDも出ています。
『Beyond the wildwood - A tribute to Syd Barrett』 (1987)というオムニバス盤です。こうしたことからも、シドの人気が根強くあったのだと思います。このアルバムも購入してよく聴きました。参加しているバンドの中で、The Shamenは懐かしいです。
本来ならばこの後の、PUNK〜New Waveの時代のシドの影響などを書こうと思うのですが、また別の機会に書きます。シドについては多くの誤解もあるのではと長らく思っていることもある様ですが、今日はここまでです。
最後にメンバーシップも始めています。
お正月ということもあり、多く記事を書きました。今年の目標として、本数を増やすということなので、また暫くしたら書きます。
次回の予告ですが、今年の抱負「Black Metal元年」ということで今年にやってくるBlack Metalのバンドのことも書こうと思いつつ、80年代や、90年代などになること濃厚という事を予定します。
ご清聴ありがとうございました。
よろしければサポートをお願いいたします。いただいたサポート費は今後のクリエイター活動に役立てていきますので、宜しくお願いします!!