見出し画像

ブラックメタルの邪悪度

ブラックメタルの邪悪度を今回は書いていこうと思います。ブラックメタルの要素として、音楽的なもの、ヴィジュアル、イメージ、ライフスタイルなども重要とされていました。

しかし、コープスペイントもしていなくても、シンフォニックで、ゴスでもブラックメタルっていうバンドもあるので、それぞれのスタンスも気になります。

ブラックメタルの中には「悪魔崇拝」というキーワードが出てきます。日本人にとっての宗教観は欧米とかなり違うのと、例えば、日本の文化といえば、漫画です。漫画の世界でも「悪魔くん」「悪魔の花嫁」「まじかる☆タルるートくん」「黒執事」などなど、表題に悪魔があっても、もっと怖い漫画もアニメもあります。

それにこの「悪魔崇拝」ですが、想像ですが、PUNK ROCKの「アナーキー・イン・ザ・U.K.」の「俺は反キリスト者でアナーキスト」ってやつではないかと推測します。多分、本気で「うんうん、サタンだ、サバトだ」とか真顔で言い出したら、きっと「POSER?」どころか、「警察」か「病院」と思われてしまうかもしれません。少なくとも全てを鵜呑みや真に受けるのだけはやめた方がいいです。「良い子は真似をしないでね!オジーは特別な訓練を受けてから行っています(?)」ってことではないかと第一段階にします。

まあでも、それを許されるのは映画とか漫画とかで、できるだけコミカルにやっておけば、それはそれでありかなという日も来るでしょう。

そもそも1960年代、ビートルズ がメジャーデビューした当時、ロックは「不良の音楽」とされており、ビートルズの日本公演に行く生徒は「不良」のレッテルを貼られたわけですので、新しい文化を浸透させることは大変です。

Love me do - The Beatles (HD-HQ)

正直、今、これを見ても、誰もが「不良」と思わないでしょう。時は恐ろしいもので、これが当時はワルだったのです。ビートルズはマネージャーのブライアン・エプスタインの戦略で、革ジャンとリーゼントの4人を、マッシュルームカットとスーツという外見で「ラー、ラブ、ミー、ドゥー」と和かに歌いながら、ハモニカ(ここはハモニカで)を吹く好青年に仕立てたのです。彼らの初主演映画の『ハード・デイズ・ナイト』(1964年)での大勢のファンに追いかけられるシーンはアイドルの人気の表現の古典になりつつ、叫び声は圧巻です。

Sex Pistols - Anarchy In The UK

かなりパンチの効いた歌詞です。「俺は反キリスト者でアナーキスト」って今でこそパンクな定番ですが、最近は新たな解釈の和訳も多いですね。単語の意味を知らないと過激さが良くわからないのと、今時それなんですか?って思うメッセージも時代背景の変化で増えたかもしれないですね。

しかし、このMVで見る、メンバーの衣装のファッショナブルないでたちは、お洒落すぎです。しかもヴィヴィアン・ウエストです。この戦略を考えたマルコム・マクラーレンは悪名高いですが、有能なマネージャーでした。

ジョン・ライドンも不良というよりも、社会に対しての怒りを持っているどこにでもいる英国の若者でしたし、シド・ヴィシャスデヴィッド・ボウイ のTシャツを着ていた可愛い顔をした少年時代もあったのは後世に知られています。ある意味、マネージャーからの戦略の道化を演じたともいえますが、あの颯爽感は、今も鮮明に、です。

「社会に対して怒れる若者」は常に青春の象徴であり、反骨パワーはロックのメッセージでもあります。実際にはロックにも多種多様な音楽カテゴリーがあり、ストレートな歌詞で大人社会への反発を、叫ぶばかりがロックではないというのも本質です。クールな音楽がロックなんだ、何もロックなんて定義する方が古くてダサいわぁなど音楽間でのマウントがよりロックであるを強調させたものもあります。


MAYHEM - Black Glass Communion (OFFICIAL VIDEO)

2021年8月5日に公開されたMayhemの最新MVです。かなり洗練されたイメージですし、怖いとか、寒いとか、ブラックメタル・メイヘム の世界観がよく伝わります。ヴォーカルはデッドアッティラAttila Csihar)を組み合わせた感じで、曲はBurzumっぽさもあり、古典的なリフは抑え、クールで乾いたビートが印象的です。赤を基調とし、邪悪な悪魔的な箇所をモチーフにもしている作品です。どこにオマージュがあるのか探してみるのもありです。

悪くないですね。いや、です。

残念ながら【ブラックメタル】の邪悪度が音楽やMVにダイレクトに反映されている事例を出すのは、難しいかと思っています。彼らはあくまで「宣伝」なのか「本質」なのかは、現段階での私では解説できません。

音楽的に言うと【ブラックメタル】は北欧・ブラジル・米国・東欧・欧州・中近東・日本・中国・台湾などなど、広範囲での流行があり、デスメタルやスラッシュメタル、ハードコアなど分類をしていくと、かなり時間がかかるかもしれません。

本流で言うと【ブラックメタル】と言う言葉は最初にVENOMの曲があり、多くの【ブラックメタル】のバンドはVENOMから始まった起源を信条としています。ただ、VENOMは邪悪なバンドかと言うとそれは該当しません。音楽的な源流なので、まず、ここで紹介します。

このVENOMを知らないと「POSER?」になってしまうので、少なくとも、この1曲だけでも知っておいても損はないと思います。

Mayhemデッドユーロが生きていたら、どのような姿になっているかは想像できませんが、ユーロはまだ黒髪で黒い服を着てて、デッドはスマホも持たずアナログのままでわけわかないことを言ってそうですが、どんな2人ともどんな凶悪で邪悪な人物で降臨するのでしょうかね。(日本は夏盆です)

残暑はまだ続きますが、この回はひとまず終了です。1960-70年度のロックの邪悪度を検証しましたが、次回は80-90年度の邪悪度を調べてみたいと思います。まだ、ブラックメタルの本質に達していないので、次回こそはと思っております。

今回もご清聴ありがとうございました。



よろしければサポートをお願いいたします。いただいたサポート費は今後のクリエイター活動に役立てていきますので、宜しくお願いします!!