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自転車屋さんにて

数年前に、とある事がきっかけで、通っていた自転車屋さんに行かなくなった。

サイクリングで店の近くに来ていたので、自転車屋さんに寄ってみた。
店主は不機嫌そうに自転車の点検をしていた。
店には中学生かなぁという感じの少年が店に置かれたロードバイクをニコニコしながら眺めていた。
点検が終わり、少年から点検代をもらい、自転車を引き渡した。
「この自転車は通販で買ったのだと思うけど、点検して大丈夫だったよ。でも品質は良くないからいきなり壊れたりするかもよ。」と店主は説明していた。
その間も少年はニコニコしながら自分の通販自転車を眺めていた。
そして、少年はニコニコしながら通販自転車に乗って帰っていくのを店主と一緒に見送った。
自分は、これであの少年が自転車好きになってくれたら良いなぁ…と考えていた。
店に戻ると店主が「最近は安い通販で買ったのを整備してくれってのが多くてなぁ」と愚痴っていた。
それは分かるが、あの少年のニコニコ笑顔が店主は見えなかったのだろうか?
過剰に愛想良くしろとは言わないが、今後あの少年がお金を貯めてロードバイクを買おうとした時に、店主が無愛想だから行きづらいなと思われたら終わりだし、通販自転車であってもお客の物をバカにするのはダメだろ!と、その日を境に自転車屋さんに行くのは止めた。
店主は自分の事だけ考えていたのだろうか…
少年は点検代を支払って点検を依頼したわけで、それを受けた店主はちゃんと誠意を持って取り組むべきだと思う。
嫌ならちゃんと嫌な事を説明して断れば良かったのだから、受けたならちゃんと対応しようよと思うんですね。
なんかガッカリした気持ちになったのを今でも思い出されます…

その店は数年後、スポーツ自転車店からママチャリ屋さんに変わっていた。
フランチャイズ契約でスポーツ自転車店を始めたらしいのだが、色々あったのだろう。

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