パイパイりんりん

どうも、ひなたです。『×卵通信第2回目』はお風呂の話です。

お風呂好きですか?私は大好きです。一日のうちでほぼ唯一何も考えずにいられるのがお風呂タイムだからです。せいぜい新しいフェイスパックを使う時くらいしか頭を使いません。入ったらやることのローテーションが決まっているので、とにかくぼんやりすごします。
そのおかげかお風呂に入っているときが一番妙案が浮かぶような気がします。
以前『プロットってどうやって作っていますか?』という質問にTwitter上で答える機会があったので『お風呂で考えます。風呂ットですかね!』と全く質問を無視したことを書き、だだスベりしました。
まあ、それくらいリラックスしているってことです。

さて、ご時世柄なかなかおでかけもままならないわけですが、先日ちょっとした宿で、ちょっとした露天風呂に入る機会に恵まれました。
ちょっと狭くても天井があいているというのはそれだけで気分がいいものです。当然のようにその夜も風呂ットが浮かび、うひゃうひゃと原案のようなものをメモして眠りにつきました。

翌朝、人と会う約束があったので少し早起きし朝風呂をキメることにしました。
さっさと体を清めると、のぼせない程度に湯につかることにしました。ならばやはり露天風呂。
夏の朝の風、今日は暑くなるぞというあの風をかすかに感じ外に出ると先客がおりました。

巨乳のお姉様。

しかも半身浴。

見るなという方が無理。

しかし、あまりじっとみるのはよくない。目を細め、私ってば近眼でよく見えないんですよーってのをアピールしながら、そそくさと慎ましやかな胸板を隠し湯につかりました。すると、お姉様、何を思ったのか。

見せつけるようにのびを始めました。

しかもタオルを両手に持って、こうぐいーっとです。

なぜだか無駄に焦ったそのとき、お姉様の動きとともに涼やかな音色がしました。

ぐいーっ(リーン)

なにごとぞ。

驚く私の前でさらにのびを続けるお姉様。タオルを引き絞るようにもち、たわわな上半身を右へ左へ倒します。

ぐいーっ(右倒し)(リーン)
ぐいーっ(左倒し)(リーン)
ぐいぐいいーっ(上にのび)(リリリーン)

嘘だろ……

でもパイとリンは完全に一致しています。
すでに遠慮よりも恥じらいよりも、パイとリンのコラボへの興味が上回った私はひたすらお姉様を凝視です。

いや、しかし。何かがおかしい。
いくらパイが豊かでもリンとなったりするのだろうか、イヤない。
私はお姉様の髪留めを凝視しました。遠くて見えませんが、きっとあれに鈴が……いや、ついていないな。
はっ!ははーん、わかったぞ!
さすが風呂に入っている私、さえてるー。

リンの正体はタオルだ!

お姉様の持っているタオルは私と同じく貸し出された物。しかし、きっとあのお姉様は朝ヨーガとかをやっていらっしゃるに違いない。だからタオルに隠し持って何か、こう魂を浄化する的な?鈴を?持って??

ぐいーっ(右倒し)(リーン)
ぐいーっ(左倒し)(リーン)
ぐいぐいいーっ(上にのび)(リリリーン)

そう考えればすべて納得できます。
うむ、よくわからんがこれはきっとよいものを見せられているのだろう。

ぐーーーーいーーーーーっ(チリーーーーーン)

最後に一番大きなのびをしてお姉様は出て行かれました。

おっと、いけない。思わぬ見学タイムで少々時間が押してきてしまいました。
慌てて湯船からあがる私。するとそこへ

チリリリリーン

なにごとぞ!?!?

驚きのあまり入浴中を狙われたくノ一のごとく、素早い動きで周囲を見渡します。
ふと露天風呂の片隅に、昨晩は暗くて見えなかった物陰があることに気がつきました。
恐る恐るのぞいてみるとそこには、夏の風物詩。

風鈴

チリーン

夏の朝の風に揺れ、風鈴は貧乳の私を慰めるかのように涼やかな音をそれはもう控えめに鳴らしてくれました。

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