見出し画像

今更 HG 1/144 ガンダムエアリアル レビュー

発売から随分経過した後のレビューであり、先行レビュー見てうっかりこれ買って何故の嵐になってる子も多いのでは無いか。その「何故」の理由を教えよう。

結論から申せば、このキットはかなり上級者向けでガンプラ初めての人はポージングでかなり悩むと思うし、劇中イメージ再現にはかなりの改造が必要だ。

じぇんじぇんお手軽素組でオッケーキットではない。ごっついのぅ。

バンスピの完成品写真

バンスピの商品紹介ページの悪癖というか、これひょっとしてワザと狙ってるのかと訝しむ次第だが……バンスピの商品紹介のページの写真は、ポージング職人が魔技を使って製品のカッコ悪さを隠してしまっている。無改造の商品を使い商品っぽく無い写真撮らせたらバンスピガンプラコーナーの連中は地球で随一かもしれんぜ。何という詐欺師集団か!(褒めてます)

ワイのパチ組

エアリアル、普通に組んで普通に立たせるとこんな感じだが、バンスピの商品紹介では肩の外側を上に上げて「なで肩」なモデルの特徴を消している。

めっちゃ上げてるよね!
しかしエアリアル君はそんなに肩あげない(めんどくさいファン感)

ちゅーか、設定画で肩がだるーんなんだからだるーんとした上で違和感消す設計しないといかんのさ。

だるーんと。多分コクピットにはミオリネが乗っている

正直に申せば、設定画が悪いのだ。首のすぐ横の部分をもーちょい人間風にアレンジし、肩の上面ボリューム少し増やしたら「人間っぽいメカ」になると思う。しかし商品紹介ページでキットを大胆に改造すると消費者庁にクレームが行くから、ポージングや画面構成で誤魔化すんだよな。首が長くて肩がだるーんなモデルなのに「極端に首を引き」「肩を持ち上げアングル付けて」ボリューム調整をする。

ロボ魂では何故かこの手の小細工しない。よっぽど製品に自信があるんだろう。

だから、このキット素組でポージングさせるなら──肩をいからせまくると大吉である。劇中エアリアルはあまりそんな事せんのだが、立体映えとしてはそうした方が良い。が、この方式でバランス修正すると、よくある小便小僧ポーズになってしまうのだ。

エアリアル君はガン飛ばしたりしない(めんどくさいファン感 2回目)

ここで製作者は問われる訳だ。キットは設定画に忠実で、ポージングに力を入れるってーか、リキリキリキっと力を込めてやるとカッコよくなる。

小便小僧だけど。
カトキやnaokiに化かされ過ぎだ!

が、設定画や劇中イメージに寄せるなら……力を込め過ぎない、自然体に近いポージングで「かつ見栄えがする」様にバランス調整する必要がある。

ロボ魂部隊は形掴むのすげー上手い

えー……HGエアリアルとロボ魂エアリアルのバランスの違い、解る? これ見抜けないと「どこをどう改造しなきゃいけないか」分からんぜ? (てーか、ロボ魂エアリアル、大腿の構造解釈もうめーな?)

ガンダムエアリアル。正直今風の細かいデティール盛り沢山で、中にある骨格というか、素体バランスを把握するのが難しい。表層のデティール再現に執着しがちだとデッサンが狂うである。この素体バランスを上手く捉えられるか否かがHGとロボ魂の違いになっていると私は愚考する。これ、カッコよく作るのスゲー大変だぞ。

そういう意味で、ガンプラ作るの自信ニキは腕の奮いどころが盛り沢山で「楽しめる」キットであるし、素組と改造版の違いが可視化され難い(言語化し難い)キットであるかと思う。うん、これ頑張っても他者評価受け難い奴だ。僕知ってる(棒)

特に難しいのが大腿部であろう。

みんなこれ「太腿が太い」と評するのだが、エアリアルは太腿が太いのではなく「膝上にスラスターと推進剤入れたコンフォーマル・フューエルタンクを増設してる」からそう見えるんよ。エアリアル本体の太腿は実は太くない。

ルブリスの頃からこんなボリューバランスしてるが、ルブリスの頃はスラスターの角度的に宙間戦闘時の旋回・回避機動用と推測されるが、水星の魔女10話とか見る限りは地形追従飛行(NOE)するんだよね、MSって。

その際にバックパック側のスラスターだけでは空に浮かべないのだ。身体の前面側にスラスター配置して機体を持ち上げないといけない。ルブリス系統の機体は大腿下部(膝上)に選択式のオプション付けて様々な環境や運用に対応出来る仕組みなのだろう。

アニメ劇中の「エアリアル」はアスティカシア学園という1G環境下での運用を考えてるからNOEや1G環境下での空間運動に向く推力方向調整可能なユニットを着けている。そしてこれは高速演算ユニットを持つエアリアルがガンドフォーマットを利用して制御しているのではあるまいか。10話でアンチドート食らった時とか2話だかでグエルのダリルバルデと戦う際には「エアリアルは走ったりして移動している」のである。恐らく大腿上部のシェルユニット(割と大きめ)は腿の動きを見ながらスラスターの推力コントロールして、更に本体側と高速通信する為に配置されていると考えます。
この辺考えて膝上パーツの構造や着脱の方法考えながら工作し、大腿と膝上は別パーツなんだ!という主張を感じられる仕上がりになるとベネなんじゃないかなと思います。

最後に一つ文句を。

プラモ設計側は粘着面に印刷があるこのシールを秀でたセールスポイントと考えてるみたいですが、普通に考えて

貼りにくくってしゃーない


お前これ組んだか? シール貼ったか? と問い詰めたい。ゲロ吐くほど作り難いやんけ。ここは通常シールにして二層構造の内側外面に貼らせるべきでしょ。又は胴体部シェルユニットみたいにインモールド成形にしてよ!

てな感じで、1/144 HG ガンダムエアリアルは精緻に見ると「上級者向け」で、えらい難儀するガンプラだなーと思いました。ちょうど良いからガンプラ粘流式で組んだるわ。

方針変えて、noteでの収益は我が家の愛犬「ジンくんさん」の牛乳代やオヤツ代にする事にしました! ジンくんさんが太り過ぎない様に節度あるドネートをお願いしたいっ!