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提言「小説家希望者はAIに自作の挿絵を描かせるべきである」

えー、最近剣禅師匠の記事に触発されてBingの「Bing Image Creator」という物を駆使して……

水星の魔女の2次創作、「怪傑!ガンド天狗!!!」の挿絵をウヒョウヒョと出力していたのだが、ワイは遂に気付いてしまったのである!(要アイデアロール)

小説家とかその辺の道を模索する人は今からすぐAIお絵描きに興じるべきである。これ確実に状況描写能力上がるわ。しかも出来たらプロンプトが日本語使用可能だとベネ! MicrosoftのBing担当班はワイに礼として1000円ぐらいサポート投げとけ。これはちょっと風向き変わって来たぞ!

1.AIお絵描きの概説

現在主流のAIお絵描きってのは、プロンプトという「自然言語による作画指定(俗に「呪文」と言われる)を打ち込んで、トンチキなAIに絵を描かせるわけだ。この際プロンプトで長い呪文を書くと処理時間がめっちゃ掛かる上に、偶にポンコツAIが呪文の一部内容すっ飛ばしたりする。なので4〜5日触ってみた結果、画面の構成要素を煩雑になり過ぎないながらも、的確に書かなきゃ変な絵が出る……この様な知見を得た。

おいちょっと待て。煩雑になり過ぎず的確な状況描写をする? それって文筆修行じゃん!

まぁまぁ、余程トンチキな作家でもない限り小説とか書くときに「そのシーンのイメージ」がまず浮かび、そのイメージを他者の伝える為に文字を書く訳だよな? ならば……

この絵を見て「この絵を再現する為のプロンプト」を作り「どれだけ似ているか判定する」うわぁ、マジにやったら本格的文章トレーニングやないか!(まぁ、ランダム性が今の段階ではネックだが)

2.僕たちは小説書いて何をしたいのか?

私などは小説として文字列を打ち込む際に、ある程度その「シーン」を脳内に思い浮かべる。それを脳内で眺めながら他者にも同じ様なイメージを作ってもらえる様に文字列を組む。多かれ少なかれ皆も似たことしてると思うのだが、ここで2つ問題が出る。
一つ目はイメージが鮮明でないパターン。昨今のWeb小説でダメパターンとされる「剣戟シーンをカンカンカン!で済ます」みたいな奴だ。これは確実に脳内イメージが貧困過ぎるし、これをどれだけ精緻に文字列化しても「文字からイメージ生成する時に解像度を上げ難い」という問題が出る。AIにプロンプトとして状況説明した時にヘニョヘニョなイメージ作られてしまう奴だ。
二つ目はイメージは鮮明だが文字列化する際に解像度が落ちるパターン。
まぁ大体だが
「作者のイメージ」→「小説という文章」→「読者のイメージ」
小説作成でやってる事というのは大体においてこんな感じだ。AIに絵を描かせるのはこれと同じ事ではないのか?
だから逆に「脳内にあるイメージを分かりやすく他者(AI)に伝える」という作業は文章や文章化前のイメージ作りの訓練になる。またこれは副次的な効果だったが、プロンプトに使う「単語」は多くの人に理解可能な物を使わなければならない。ガンダムやモビルスーツ知らない人にいきなり「モビルスーツみたいな」と言っても訳わからんし、個人的な造語である「リプリチャイルド」みたいのプロンプトで使ったら無視される訳さ。

つまり、プロンプトを上手く使い「短い呪文で正しい姿を伝える」要点として、語彙の豊かさやその意味範囲を的確に捉えているかが問われるの。
皆が分かる単語を駆使して、可能な限り簡潔に、それでいて状況が分かりやすい……これ、もう国語の学習じゃねぇか。Microsoftは今すぐデータまとめて文科省に「Bing Image Creatorを使った言語教育」をプレゼンしに行くべきである。たまたまBingは日本語に対応しているが、これ英語でやったら英単語しこたま自発的に学ぶ様になるぞ。

3.未来へ

日本におけるインターネット黎明期においては「コンピュータ自体が割と世帯収入高めで、頭のいい連中が使うもの」だったから、そこで飛び交う言葉はある程度マトモな物が多かったのだが、ネットが大衆化して「誰でも使うもの」になった結果、昔はネットなんかやらなかった「頭の悪い子」がネット上で可視化される様になって来た。別に昔は皆頭が良かった訳ではない。ただ昔はアホの子はネットに出て来んかっただけだ。
んで、今後ネット社会が健全に発育する為には「言葉」を上手く使う必要がある。なんとなればインターネットって文字列文化圏だからである。検索でも叙述でも「文字列」がメインで、まだ絵や鼻歌で情報を探す事はメジャーではないし、その成り立ちや進歩の過程からまだ数十年は「ネットの主役は文字列」であり続けるだろう。
ところが、私が見る限り日本人の文章化能力や読解力は低下の一途である。皆も本屋に行って小説をパラパラしてみると良い。今や官能小説や時代劇の分野に至るまで「1パラグラフに含まれる文字が100以内」とゆーとんでもない状況になっている。意味の塊でパラグラフ・段落を構成するという大前提が瓦解しているのだ。
これからネット活用が更に重要になるのに言語能力がプア極まりない人間排出し続けるのはアホの所業である。これから10年ぐらいかけて「言語能力を高める施策」を考える際に、このAIお絵描きは楽しみつつ言語能力を高める可能性を秘めている。勿論今はAI側もトンチキ極まったりチューニングが進んでいない側面もあるからMicrosoftは公教育にがっちり食いつく為にBing Image Creatorをそっち方面に向けて強化したり、文科省の役人抱き込んで「プログラム教育だけじゃ足りませんよね?」とやるべきである。てか、こっちの方が初等教育向きじゃね?

まぁそれはともかくウチの小説も読め。

方針変えて、noteでの収益は我が家の愛犬「ジンくんさん」の牛乳代やオヤツ代にする事にしました! ジンくんさんが太り過ぎない様に節度あるドネートをお願いしたいっ!