パルプ小説を書く

逆噴射氏の文章とこれ読んで

端的にパルプ小説と大衆小説の差を考えてみよう。パルプは「小説家になろう」としてる連中が実際メシを食って行くために蠱毒と化した「場」であり、大衆小説は既に小説家となった連中が商業作品として作品を出したものだ。

具体的に言うと、パルプってワナビー使って作品を買い叩く側面があり、実際英単語一語でなんぼと言う……そう言う支払い体系である。だからパルプで儲けるには多数の読者に山ほど単語を摂取させる必要があり、一単語でも多くの文字列を読ませるためのテクがいる。逆噴射大賞の800文字から次を読みたくなる作品を書けと言うのはこの条件に合致するものであり、それはそれで良い。

が、これは私の予想だが……ウィアードテールズなんかだと、ここにそれだけではない要素が入る。

画像1

ラブやんだ。

マジな話ラブクラフトはあの辺の創作界隈に対して影響力を持つ、ある種の文壇? 文芸同人? の中心近くに居る変態なのね。一時はウィアードテールズの編集長になる様打診を受けたと言う話もある。文通チームを作ったり文章添削で小銭稼いだりしてたラブやんは、「とりあえず大盛り」傾向のあるパルプ界隈に「味付け」を求める要素だった様に思う。

白蔵主氏の言及する2要素、技巧とパッションはこの二つを指し示しているのかなぁ、と。

生きて行くためには文字列を読ませるしかない。しかし文字列に情熱が無いなら生きて行く資格がない。


チャンドラー風に書くとこうか? フィジカルとメンタル、技能とパッション。

しょーじき「今」世間に文字列読ませるだけなら鬼滅の刃の二次創作でもハーメルンに書けば良い。実際カクヨムなどでは売れる要素をザッピングした作品……私に言わせると「それだけ」でテクも「私はこれを書きたい」と言うパッションも無い。売れたいとか目立ちたい、金が欲しいだけで作品はその為の手段でしか無いと言う姿勢が透けて見えるものを書いた奴を角川グループは大賞に選んだ。それでもマネタイズは出来るから、それが望みの奴はそれをしろ。生きて行く資格がない奴にもこの日本では生存が許されている。

この辺の絡みから私は最近「作品に値段をつける」アクションを開始した。簡単な話、私がmake moneyするなら本業に励むのが一番手っ取り早く、1日拘束(スポット)4万円。出来高払いだと最大1日15〜6万叩き出せる(出した。条件が整えば私はアホほど天井埋め込み式エアコンの清掃が可能な職人でもある)のだからそもそも文字書いてメシ食うのは非効率に過ぎる(才能的にもネ) しかし、私が考えるにパルプを志向するのであれば「文字列でメシを食うと言うハングリーさ」が必要で、パルプ界で生きるなら文字列に魂を込めるべきだと思い至ったからである。

あくまでこれは私のプラクティスでしかないが、私の定義で私のやり方を語るとしたならば……

まず、作品に値段をつけろ。

作品で金稼ぐ習慣をつける。金を取れる作品を書くのだと言う意識を持とう。魂の方は……見た感じ過剰なまでに我を出す荒くれ者ばかりだから、note界隈では心配する必要は無いと思う。

「商業的な視点」と「これを書きたいんだ!」というパッションのバランス。この相反する要素をどう調理するか。パルプとは換言するとこの様なバランス感覚の賜物では無いかと思う。

とりあえず公開後一年経過したものから有償化しようかと思う。ある程度読んでる人がいる中で、それでも買って貰えるか否か。売れないならまだ修行が足らんという事だ。いつか皆から小銭を集めてやろうと牙を研ごう。

ここから先は

0字

¥ 100

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

方針変えて、noteでの収益は我が家の愛犬「ジンくんさん」の牛乳代やオヤツ代にする事にしました! ジンくんさんが太り過ぎない様に節度あるドネートをお願いしたいっ!