「秋と漫歩」(萩原朔太郎)

 萩原朔太郎は四季のうち、秋を好んでいます。趣味娯楽を持たない作者にとって唯一の娯楽で暇つぶしである漫歩に適した季節だからです。一日中外で歩き回ったり、公園や停車場のベンチに何時間も座って人間観察をしていたりします。
 漫歩とは目的をもたずにそこら辺を歩くことです。散歩よりも目的が無い状態を言います。読んでいて一番羨ましいところは時間を自由に使えるところです。休日が少ない身なので時間を気にしない一日というのは幸せな日だと思います。しかし、物欲をそこそこ持っていると働かざるを得ないのでとても難しい。

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