「よだかの星」(宮沢賢治)

 みにくい鳥のよだかは周りの鳥から一緒にいるのも嫌がられています。鷹には名前を返せなどと理不尽な事も言われてしまいます。何もかもが嫌になってしまったよだかは星になろうと空に旅立ちます。
よだかが旅立つ場面の深い悲しみが込み上げてきます。生きている者を食べて生きている自分を、食物連鎖の運命を儚んで死を選ぶのはとても人間的で現世に絶望している。よだかがカシオペア座の隣で輝く星になり、美しくなっているのがさらに悲しみを強くさせます。

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