「衣装戸棚」(トーマス・マン)

 ベルリンからローマへの列車に乗っていたアルプレヒトという男の話です。ベルリンには医者にかかるために行ったようですが、病気を治すことはできなかったようです。列車に乗ったあとに寝入ってしまって、停まった駅がどこかわからないし時間もわからなくなっています。やけになって買った切符よりも手前の駅で降りてしまいました。幸運にもアルプレヒトは駅の近くに部屋を借りられました。最初に衣装戸棚を開けたときには何もなかったのですが、食事から戻ると衣装戸棚の中に女性が現れました。どんな人物かわかりませんが、アルプレヒトは話を聞いてみました。その夜から、二人は毎晩出会うようになります。衣装戸棚に現れた女性がどういう存在なのかわからないまま終わるので消化不良です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?