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世界を変えたスピルバーグ映画4本

ぷらすです。
3月3日から、自伝的映画「フェイブルマンズ」の公開を控えている映画神男(えいがかみお)ことスティーブン・スピルバーグ監督。

1969年のテレビシリーズのパイロット版「四次元への招待」でキャリアをスタートさせたスピルバーグは、テレビ映画、劇場映画を含めこれまで39本の作品を監督。
中にはもちろん微妙だったり失敗した作品もありますが、54年のキャリアの中には、その後の世界を変えてしまった作品が何本もあるのです。
今回はそんな、スピルバーグが世界を変えた映画4本をご紹介していきますよ!
ただ、今回の選出はあくまで僕の所感であり、作品解説の中には僕の思い違いやうろ覚えもあるかもしれないことをご了承ください。


ジョーズ(1975)

1974年発行、ピーター・ベンチリーの同名小説を、テレビ映画「激突!」が評判を呼び1974年「続・激突! カージャック」で劇場映画に進出したスピルバーグが実写映画化。
「スター・ウォーズ」まで世界最高興行収入記録を保持した説明不要の大ヒット映画ですが、この作品の何が世界を変えたのかと言えば、世界中にサメの恐怖を知らしめたことではないでしょうか。
もちろん、当時子供だった僕もサメの存在は知っていたし、どうやら危ない魚らしいという情報は知っていましたが、本作はそんなサメの恐ろしさを映像と物語で世界中に知らしめたのです。
僕もテレビの洋画劇場で初めて本作を見た後しばらくは、プールやお風呂に入るのも怖かった記憶がありますよ。
ただ、ジョーズで描かれたサメの描き方があまりにも過剰だったため、大小種類関係なく全てのサメが人を食べると誤解をした子供たちも沢山いたのではないかと思ったりしますねーw

未知との遭遇(1977)

そんな「ジョーズ」の世界的代ヒットを受け、2年後の1977年に発表されたのが世界各地で発生するUFO遭遇事件と、人類と宇宙人のコンタクトを描いたSF映画「未知との遭遇」です。
本作が公開された1970年代というと、映画「エクソシスト」や「オーメン」などの世界的ヒットがあり、また日本では「ノストラダムスの大予言」が話題を呼び、テレビでは心霊番組やUFO特番が数多く放送されるなど。
個人的な印象としては、世界的にオカルトがブームになっていた気がします。また、1968年にはスタンリー・キューブリック監督の「2001年宇宙の旅」も公開。翌年にはアポロ11号の月面着陸もあって、宇宙や宇宙人などのSF、UFOにも人々感心が向いていたわけです。
本作はそうした背景や、あの「ジョーズ」のスピルバーグ監督が撮ったSF映画ということで大ヒットしたんですね。
じゃぁ、本作の何が世界を変えたのかというと、それまでは身長2m以上の大型宇宙人から身長1m弱の誰もがよく知るグレイ型宇宙人まで、多種多様さまざまな形の宇宙人の遭遇・目撃情報があったんですが、本作の公開以降、宇宙人(の遭遇・目撃情報)がほぼグレイ型に統一されたんですよね。
それは本作に登場する宇宙人がグレイ型だったからで、そういう意味でこの作品は、宇宙人(の形)を統一した映画と言えると思います。

ジュラシック・パーク(1993)

1977年の「未知との遭遇」から本作の間にも、スピルバーグ作品には多くの映画ファンを熱狂させた数多くの大ヒット作はありますが、世界を変えたという括りでいうと、本作「ジュラシック・パーク」という事になるのだと思います。
本作の何が世界を変えたのかと言えば、実写映画史上はじめてフルCGの生き物が違和感なく画面上で人間と共演したということではないでしょうか。
実はスピルバーグは、本作の恐竜描写をストップ・モーション・アニメで作る予定でしたが、特撮を担当したILMの若手メンバーが密かに開発していたフルCGのティラノサウルスを見て、全面的にCGを使う事に方針変更したという経緯があるんですね。
「じゃぁ、偉いのはスピルバーグじゃなくてILMじゃん」と思うかもですが、本作の後、雨後の竹の子のように登場するCG映画を観れば分かるように、CG技術だけではリアルな描写を作る事は出来ず、あくまで監督の使い方、センスなんですよね。もし、本作の監督がスピルバーグでなかったら、その後のCGの進化スピードも違っていたかもしれません。

プライベート・ライアン(1998)

映画に限らず、あらゆるメディアには「以前と以降」を分ける作品というのが存在します。
例えばアニメなら「マジンガーZ」「宇宙戦艦ヤマト」「機動戦士ガンダム」「新世紀エヴァンゲリオン」などが挙げられるでしょう。
本作「プライベート・ライアン」も、以降の映画の戦争描写を変えた作品と言われています。
第二次世界大戦時のノルマンディー上陸作戦を舞台に、1人の兵士の救出に向かう兵士たちのストーリーですが、映画冒頭のノルマンディー上陸作戦を始めとした地獄のような戦場描写は、絶望的とも言える「戦場」の様子をリアルな映像と音を駆使して”兵士視点”で表現しています。
その余りのリアルさに、当時、同作戦に参加した退役軍人が映画鑑賞後にPTSDを発症したなんて逸話も。
「ジュラシック・パーク」と同じ年に公開された「シンドラーのリスト」もそうですが、地獄のような残酷描写を逃げることなくしっかり描き切るのも、スピルバーグの作家性と言えるかもしれません。


前述したように、世界的にヒットした映画、映画界に影響を与えた映画であれば「ET」「シンドラーのリスト」「インディージョーンズ」シリーズなど、いくらでも挙げる事が出来ますが、今回はあくまでそれ以降の世界を変えてしまった作品に絞り、上記の4本をご紹介しました。
「いや、この映画やあの映画だって世界を変えただろう」という意見もあるかと思いますが、僕個人としてはこの4本かなと思っています。
そして、3月3日からはそんなスピルバーグ監督の自伝的映画「フェイブルマンズ」が公開されます。
スピルバーグ監督がどういう経緯で映画と出会い、映画監督になり、そしてどうやって現在のスピルバーグになっていったのかを、スピルバーグ自身が語る貴重な作品でもあるので、機会のある方は是非是非映画館でご覧ください。
ではではー(´∀`)ノシ

▼フェイブルマンズ予告▼



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