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落語の話

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2015年3月の記事一覧

三代目 桂米朝の噺

三代目 桂米朝の噺

先日、人間国宝で戦後上方落語復興の立役者の一人である、桂米朝さんがお亡くなりになりました。

その時に、米朝さんの話を書こうと思ったんですが……、実は僕はあまり上方落語には馴染みがないんですよね。
北海道は、テレビで関西ローカルの番組もよく放映していて、僕も子供の頃から藤山寛美さんの「松竹新喜劇」や花紀京さんが座長時代の「吉本新喜劇」も観てましたし、お笑い番組もよく観てました。

その頃は上方落語

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「まんじゅうこわい」の噺

「まんじゅうこわい」の噺

ぷらすです、こんばんは。

「寿限無」の時にも名前を出したんですが、今回の「まんじゅうこわい」は「寿限無」「目黒のさんま」などとともによく知られた噺で、東京では若手が鍛錬のために演じるいわゆる「前座噺」のひとつとされているそうです。

ストーリー

暇を持て余した若者たちが数名集まって駄話をしているうちに、それぞれが怖いモノを言い合うという展開になっていきます。

ある者は「クモが怖い」と言い、ま

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「らくだ」の噺

「らくだ」の噺

ぷらすです、こんばんは。

今日は、僕が知る古典落語の演目の中でも、一番パンクな噺。
「らくだ」について書きたいと思います。

この「らくだ」というのは、砂漠にいるコブ付きのラクダじゃなくて、人のあだ名です。
といっても、そのあだ名の由来は動物のラクダなんですけども。(ややこしい)

1821年(文政4年)、江戸の両国に見世物としてラクダがやってきたんだそうです。今でこそ日本で知らない人はいないラ

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