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愛が虐待になる瞬間

子どもが泣くほど叱られている…私が保育の現場でよく目にする場面で、その時、あなたの方にかけ寄って来られたら…あなたなら、どうしますか?


残念ながら多いのは…叱った先生の手前、その子をよしよしとあたたかくなぐさめるのではなくて、そのまま放置する…といった対応ではないでしょうか?

でもそれって、その子どもの立場からすると、虐待と何の違いもないのかも。
だって、1人で抱えきれないほどのストレスを与えられて、なんのフォローもされていない状態なのだから。

では、虐待まがいにならないためにはどうしたらいいか?

私は2つ考えます。

1つは、かけ寄って来られたら、あたたかく迎え入れ、よしよしとなぐさめてあげる。
子どもは、安心して泣き止むことができるのではないでしょうか。

これは、アタッチメント理論に基づいた対応です。

アタッチメント理論とは…
まず、「アタッチメント」とは、コトバンクより一部抜粋すると、「一般的に人が特定の他者との間に築く緊密な情動的絆emotional bondのこと」

そして、「アタッチメント理論」とは、「危機的な状況に際して恐れや不安などの負の情動を経験したときに,特定対象との近接を求め,またこれを維持しようとする生物個体の傾性」(by コトバンク)、まあ、わかりやすく言えば、「こっぴどく叱られて泣いちゃってる時に、安心できる人に優しくなぐさめてもらう必要がある」ってこと。

保育はチームプレイなので、叱る役が生じた時に、なぐさめる役が必要になる場合がある。

これは、子育てにおいても、同じことが言えるでしょう。

でも、子育ての場面でよく聞くのが、「私ばっかり悪役になって、あなたはズルい!」といった怒りの声。

これ、保育士というプロフェッショナルの仕事場面においても、残念ながら、よくあります。

そこでもう1つ考えられる対応は、そもそも、子どもが1人で抱えられないほどの厳しい叱り方をしない、ということ。

これならば、叱り役・なぐさめ役を分担しなくても、虐待まがいにならずに、子どもに伝えたいことが伝えられます。


たとえ、愛から生じた行動であっても、子どもが1人で抱えきれない叱り方をして、なんのフォローも入れないということは、虐待に等しい。

この境界線をしっかりと認識できていれば大丈夫。
あなたは虐待をしないですみます。

(有料部分は、私の意見ではなく、アタッチメント理論についての補足なので、読まなくても、ご自分で調べれば出てくる内容です)

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