【1日1事例】訪問リハビリテーション利用者とその家族の間における サービスに期待する内容の異同は家族の介護負担感に影響するか #訪問リハビリテーション #介護負担感 #サービス内容

参考文献:訪問リハビリテーション利用者とその家族の間における サービスに期待する内容の異同は家族の介護負担感に影響するか
筆者:川田 智尋, 森 直樹, 佐藤 寿晃, 佐竹 真次
発行日:2021年
掲載元:リハビリテーション連携科学 22 巻 (2021) 2 号
検索方法:インターネット
キーワード:訪問リハビリテーション, 介護負担感, サービスへの期待

抄録:
【目的】
・ 訪問リハビリテーション (以下, 訪問リハ) の対象となっている利用者 (以下, 本人) と同居家族の間の訪問リハに期待する内容の異同を明らかにし, その異同によって家族の介護負担感に違いがあるのかを検証する.
【方法】
・ 本人とその同居家族それぞれに対して質問紙調査を実施し, 介護負担感に関連する要因を分析した.
【結果】
・介護負担感 ( Zarit 介護負担尺度日本語版の短縮版) には訪問リハに対する期待の一致率および家族満足度がそれぞれ有意な負の相関を示した.
・ また, その関連性は疾患ごとに異なっていた.
【結論】
・本人と家族の間の訪問リハに期待する内容の異同が, 家族が感じる介護負担感を推定する際の手がかりになり得ることが示唆された.
【メモ】
・訪問リハは日常生活活動(activities of daily living : ADL)の向上や生活空間の拡大,Quality of Life の向上に効果があるとされている.
・また,介 護者である家族の介護負担を軽減する可能性も示さ れており,対象者本人の生活機能や活動・参加へ の改善に対する直接的な介入のみならず,主介護者 の介護負担にも着目し,介助方法の指導や住宅改修 などの環境調整指導といった間接的な介入を図って いくことも重要とされている
・こういった訪問リハの効果を最大限発揮させるためには,支援の目的や目標,課題を明確化し,利用 者および家族と共有しながら支援を進めることが重要である.
・しかし,これは容易なことではなく, 過去の研究によると利用者本人・家族と担当セラピ ストとの間に,訪問リハの実施内容に関する認識の 相違が認められたり,支援者チームの職種間でも それぞれ重視する点に違いがみられたりすることが分かっており,そのような認識の相違を調整する努力が求められている.
・くわえて,筆者らが訪問リハに従事するなかで, 利用者(以下,本人)と家族の間にリハに求める内 容に関する認識の差があることもしばしば経験し, その対応に苦慮する事例もある.
・訪問リハは自宅に訪問して実施する特性上,本人の意向のみならず, ICF で言う『環境因子』である同居家族の認識も勘 案しながら,支援策を講じる必要があると考える

参考URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/reharenkei/22/2/22_75/_pdf/-char/ja


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