【1日1文献】わが国の呼吸リハビリテーションにおける作業療法報告のシステマティック・レビュー ─呼吸器リハビリテーション料への職名追記からの10年間─#呼吸器疾患#作業療法#システマティックレビュー

参考文献:わが国の呼吸リハビリテーションにおける作業療法報告のシステマティック・レビュー ─呼吸器リハビリテーション料への職名追記からの10年間─
筆者:藤本 侑大, 島崎 寛将, 納冨 敦子, 谷口 小百合, 髙島 千敬
発行日:2019年
掲載元:作業療法 38 巻 (2019) 5 号
検索方法:インターネット
キーワード: 呼吸器疾患, 作業療法, 文献研究, 診療報酬, リハビリテーション

【抄録】
・わが国では,2008年度に作業療法士による呼吸器リハビリテーション料の算定が認められた.
・それから10年間における呼吸器疾患患者に対する作業療法の現状について,システマティック・レビューを行った.
・MEDLINEや医学中央雑誌など8つのデータベースとハンドサーチから,呼吸器疾患患者に対し実施されている作業療法についての論文を抽出した.
・その結果,日本語5論文を採用した.
・論文の対象はCOPDや間質性肺炎が中心で,主な実践内容・研究目的は,高次脳機能障害の検討(2件),ADL・IADLトレーニングの検討(2件),社会生活状況調査(1件)であった.
・今後は,わが国における呼吸器疾患患者への作業療法報告数の増加や有用性の検証が課題である.

メモ
・包括的呼吸リハの中での作業療法の役割は,日常生 活活動(Activities of daily living;以下,ADL)や 手段的 ADL(Instrumental ADL;以下,IADL)に おける呼吸困難の軽減を中心とした支援である3).
・それら作業療法士が担うことが多い ADL・IADL トレー ニングは,2012 年に公表された『呼吸リハビリテーションマニュアル─運動療法─ 第 2 版』4) において, 慢 性 閉 塞 性 肺 疾 患(Chronic Obstructive Pulmonary Disease;以下,COPD),術前後,神経筋疾患 などの多彩な疾患,病態の全てに「適応が考慮される」, 「適応である」の推奨レベルを得ている.
・2003 年に発 行された初版5) と比較して,ADL・IADL トレーニン グの適応が拡大され,様々な疾患,病態において,そ の重要性が認識されてきていることがわかる.
・一方で,作業療法士が呼吸器疾患患者に対して実施 している,ADL・IADL トレーニングの根拠は,海 外の報告に依存している側面が大きい1).

参考URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jotr/38/5/38_585/_pdf/-char/ja

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