【1日1事例】訪問リハビリテーション利用者における目標の理解度調査 #訪問リハビリテーション #目標設定 #理解度

参考文献:訪問リハビリテーション利用者における目標の理解度調査
筆者:古川博章,比嘉秀人,山村久美,近藤浩司
発行日:2020年
掲載元:京都在宅リハビリテーション研究会誌 第 14 巻
検索方法:インターネット
キーワード:訪問リハビリテーション,目標,理解度,利用者

要旨:
【背景および目的】
・療法士が利用者と関わる上で,目標を形成することの効果が報告されてい る.そこで,当事業所の訪問リハビリテーション(以下,訪リハ)利用者と療法士間における 目標の内容と理解度を調査した.
【方法】
・対象は,当事業所の療法士と,2019 年3月末の時点で当事業所の訪リハ利用者(要介 護1〜5)の 27 名とした.
・調査手順として,まず療法士自身が設定した目標を記述し,その後, 利用者に対し担当療法士が訪リハの利用目的について聞き取り調査を行った.
・回答は複数名で 確認し,利用者と療法士の回答内容について,完全一致,部分一致,不一致に分類した.
・目標の内容については,KH Coder を用い,回答結果から単語の出現数を算出した.
【結果】
・利用者の理解度は,部分一致 63 %,不一致 37%で完全一致したものは無かった.また, KH Coder の結果から利用者,療法士ともに回答の中で最も多かった単語は,「歩行」であった.
【考察】
・今回の調査から,利用者と療法士が目標を共通理解できているとは言い難い結果となっ た.
・今後,療法士と利用者間の相互理解を改善するための方法を検討する必要があると考えら れた.

【メモ】
・Locke E.A.らの目標設定理論において,目標自体が本人の活動に 注意を向けるような指示機能を果たすことや,難易度の高 い目標を設定することにより大きな努力を得ることで,ただ最善を尽くすよう促すよりも高いパフォーマンスにつながり,他者からの適切なフィードバックを行うことで効果的な目標達成を促すと報告されている
・Nagayama らは日本の老人保健施設において,合意目標を設定することで Barthel Indexの改善と高い費用対効果があったことを報告している
・矢野らは訪リハにおいて,利用者と療法士間の目標の一致率による実際の理解度については十分で ないと報告している

参考URL:
https://www.meiji-u.ac.jp/md-reha/files/5bc1e8dcb6ea10b0f1174780f3bae49d.pdf


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