【1日1事例】A 県の小児看護に携わる看護師が看護実践で捉える困難 #小児看護 #家族 #医療的ケア

参考文献:A 県の小児看護に携わる看護師が看護実践で捉える困難
筆者:武澤 友弘 、原田 雅子 、笹木 忍 、斎藤 志織 、白松 裕 、松森 直美
発行日:2021年
掲載元:日本CNS看護学会誌 8 巻 (2021) supplement 号
検索方法:インターネット
【抄録】
目的
・A 県の小児看護専門看護師と小児救急看護認定看護師は、小児看護に携わる看護師の看護実践力向上を目的に研修会を開催している。
・ 本研究は、受講者が実践における課題として提出した事例を質的に分析し、小児看護に携わる看護師が実践で捉える困難を明らかにする。
・また、その結果を相談・教育への参考資料とする。
方法
・ 質的記述的研究デザイン。2014 ~ 2019 年に受講者が提出した事例の原文から「小児看護に携わる看護師が実践で捉える困難」に関連 する文脈をコード化、カテゴリ化し、研究者間でメンバーチェッキングを行った。
結果
・127 事例を分析し 393 コードから 32 サブカテゴリ、7 カテゴリを生成した。
・16 サブカテゴリを「親への対応の難しさ」「家族ケアの難 しさ」「医療的ケア児の家族への対応の難しさ」の 3 カテゴリに分類、大カテゴリ【家族への対応の難しさ】とした。
・さらに 16 サブカ テゴリを「子どものケアや関わりの難しさ」「小児看護特有の知識不足やケアへの迷いによる難しさ」「子どもの終末期ケアの難しさ」「子 どもを取り巻く医療者間の連携の難しさ」の 4 カテゴリに分類、大カテゴリ【子どもの状況・状態に応じた看護の難しさ】とした。
考察
・【家族への対応の難しさ】は、子どもの最善の利益を優先する看護師の主観的困難か、家族が抱える困難か、看護師が客観的に問題の 本質をアセスメントできるような助言が必要であると考える。
・また、【子どもの状況・状態に応じた看護の難しさ】は、A 県の小児診療を担う病院の拠点化や混合化が一因であると考えられる。
・子どもと家族を理解する小児看護の知識を得ること、看護師が困難と捉え る反応も表現の一つとして捉え直す機会が必要であるという相談・教育の方向性への示唆を得ることができた。


参考URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpncns/8/supplement/8_78_2/_pdf/-char/ja 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?