【1日1文献】遺族からみた看護ケアの内容と認識に関する文献研究-グリーフケアを取り入れた死亡時ケア看護教育への示唆-#エンゼルケア#グリーフケア#悲嘆

参考文献:遺族からみた看護ケアの内容と認識に関する文献研究-グリーフケアを取り入れた死亡時ケア看護教育への示唆-
筆者:綾部 麗奈福山 由美  , 秋山 明子
発行日:2023年
掲載元:Journal of Inclusive Education 12 巻 (2023)
検索方法:Google Scholar
キーワード:死亡時ケアエンゼルケア死後処置グリーフケア遺族ケア

【抄録】
本研究は,遺族の視点から看護師が行った死亡時ケアの内容と認識を明らかにし,グリーフケアをとりいれた死亡時ケアにおける看護教育への示唆を得ることを目的とし,文献研究を行った。 医学中央雑誌,CiNii Research,および関連学術4団体のホームページを検索して関連文献を抽出しレビューを行った。検索の結果,計141件の文献がヒットし,最終的に12文献を分析対象とした。死亡時ケアの定義や内容は文献ごとに一致せず,‘からだを清潔にする’という点だけが共通していた。遺族への説明も,エンゼルケア,お清め・ご遺体へのケア,シャワー浴・入浴など多様であった。また,遺族の認識は,安らかな顔,遺族の希望を聞きながらケアを行うことにより陽性感情は促され,一方,看護師の配慮が足りない,説明不足,技術が未熟なことにより遺族の陰性感情は引き起こされていた。しかし,看護師が行う死亡時ケアが遺族の悲嘆を軽減するかどうかは,遺族の感情面だけではなく,身体面や認知面も含めて検討した研究は見当たらず,死亡時ケアと遺族のグリーフプロセスとの関連性については明らかでないことがわかった。 今後は,遺族研究を積み重ね,死亡時ケアが遺族の悲嘆に与える影響を多面的に検証し,グリーフケアを取り入れた死亡時ケアの看護教育プログラムを構築していく必要性が考えられた。

参考URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/incleedu/12/0/12_80/_pdf/-char/ja


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?