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10円食堂始めます

こんばんは。

今日は僕が住んでいるhostel DENで新しく始めようとしているプロジェクト、というよりも既に動き始めているプロジェクト「10円食堂」について書いていきます。

みなさん、サルベージクッキングって聞いたことはありますか?

 サルベージクッキングとは英語で「救済する」という意味の「サルベージ」と、「調理する」という意味の「クッキング」を掛け合わせてできた言葉で、社会問題として大きく取り上げられているフードロスを楽しく解決する方法として全国的にも広がりを見せ始めている活動のことです。

 とは言うものの僕も知ったのは最近でして、社会問題や環境問題に対する感度の高い人の間では広かっている取り組みかもしれませんが、まだまだ一般的に普及しているとは言い難いのが現状と言うのが僕の個人的な印象です。

 そんなサルベージクッキングをゲストハウスで出来たら最高じゃね?なんて言い出す人がいました。

 ゲストハウスと人が大好きで、人と人を繋げながら面白いことを提案し実行する岩井啓くんというパッションと行動力の塊のような男と一緒に活動することになりました。

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ゲストハウスで廃棄野菜を扱ったサルベージクッキングを始める目的

 現在、hostel DENに住んでいる住民は20代前半の若い世代が多く、中には大学生もいます。そんな中で様々な交流が生まれ、毎日いきいきと暮らしながら新しい気づきや発見があるのがゲストハウスの良い点ではあるのですが、若い世代、特に大学生の方々は経済的に余裕がなく生活費の中でも食費に頭を悩ませている人が多くいました。

 一方で、ゲストハウスに住んでいる人はそれぞれが別々に自分用の食材を買っており、使い切れなかった食材は廃棄してしまっている現状を度々目撃してきました。ゲストハウスでは集団生活をしているので本来なら食材はシェアしやすい環境にあるはずです。そこで、廃棄されそうな食材を持ち寄って調理しみんなで食べるサルベージクッキングをゲストハウスで行うことを思いつきました。せっかくイベントとして行うならただの身内でのイベントとして終わらせるのではなく、ゲストハウスらしく地域を巻き込んだ活動に発展させることはできないかと考えていました。

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 また、ゲストハウス内ですら食品ロスが生まれている現状を鑑みると、きっと一般家庭や地域にある個人経営の飲食店などでも多くの食品ロスが起きているのではないかと予想しました。
 様々な場所で食品ロスが起きているにも関わらず、経済的余裕のない学生がお金を払い食材を購入している現状は、規模感こそ違えど日本などの先人国で大量の食品ロスが起きつつも、発展途上国では飢餓で苦しんでいる人が大勢いる社会問題と重なって見えてくる部分もあり、地域の方と一緒にフードロス問題を考えていくようなことができればと考えるようになりました。

 サルベージクッキングに参加するゲストハウス住民から「1人10円以上回収する」ことをルールとして設定し、そして集まったお金を活用して地域の方々も呼び込んで行う「サルベージパーティ」の開催を目標に、「地域の方々との交流を通して、食品ロス問題を身近なものにし一緒に解決を目指す」を目的として「10円食堂」はスタートし始めました。

実際にサルベージクッキングを始めてみて

 ゲストハウス内での食品ロスを回収することは比較的簡単でしたが、地域の方々から廃棄食材を集めるにはどうしたらいいかと考え、地域にある八百屋さんを回って話を聞いていると、「今はコロナで八百屋もなるべく食品ロスは出したくない状態。仕入れの段階で仕入れ量には相当気を使っているからロスはほとんどない」というお話を伺うことができました。

 となると今一番困っているのは卸先が少なくなって在庫が余ってしまっている農家さんではないかと考え、廃棄食材のターゲットを「野菜」に絞り、卸先がなくて困っている農家さんとのコンタクトを取ろうと動いている段階です。

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・・・まだまだ課題は沢山あります。

以下、「10円活動」の概要です。

狙い)廃棄食材を扱ったイベントで、地域の方々との交流を通して、食品ロス問題を身近なものにし解決を一緒に目指す。
きっかけ)
・ゲストハウスは集団生活なので食材をシェアしやすい環境にも関わらず、一人一人で食材を購入しゲストハウス内でも食品ロスが生まれている現状を解決したい。
・住民は学生が多く経済的基盤が整っていない人が多いので、食費の負担を抑えてあげたい。
・地域での食品ロスも沢山発生しているはずなので、そのミスマッチを解決したい。
目標)
・廃棄野菜を調理して行う「サルベージクッキング」で回収したお金を活用し、地域の方々を巻き込んだ「サルベージパーティ」を開催する。
・「サルベージクッキング」、「サルベージパーティ」を定期的に開催する。
目的)
・食品ロスを減らす。
・ゲストハウスに住んでいる人の食費を減らす。
・ゲストハウスと地域に住んでいる人達との交流・接点を作る。
・地域の人にもフードロスの意識を身近に感じてもらう。
10円食堂の流れ)
①野菜農家さんから規格外で廃棄されてしまう野菜を安価で譲り受ける。
②譲り受けた廃棄野菜をホステルで共同生活している住民達と一緒に調理してシェアする。(サルベージクッキング)
③住民からは10円以上を回収する。
④回収したお金はゲストハウスで共有する調味料を購入したり、地域の人をゲストハウスに呼んで行う「サルページパーティ」を開催する。
⑤「サルベージクッキング」や「サルページパーティ」の活動を継続する。
⑥地域の方に「10円食堂」の活動を知っていただき、地域の家庭や飲食店から発生してしまっている食品ロスを譲り受けられる関係性を築いていく。
⑦地域から出る食品ロスを減らしつつ、ゲストハウス住民の食費の負担も減り、ゲストハウスと地域住民との交流機会が活発になっていく


 まだまだ取り組み始めたばかりの活動ですが、週1でゲストハウス内の住民と一緒に行なっている「サルベージクッキング」の評判は上々で、みんなで楽しく調理しながら食品ロスを減らすことが出来てきています。
 まだ廃棄野菜を仕入れさせてもらえる農家さんが正式に見つかっていないことや、積極的な人との交流が制限されているコロナ渦において地域住民を巻き込んで行う「サルベージパーティ」のイベントを開催するタイミングや方法など課題も多くあります。
 それでも活動を始めてから少しずつ得られてきた手応えもあるので、今後も地道に取り組んでいきたいと考えています。

 この記事を読んで「10円食堂」の取り組みに対して共感できたり興味を持たれた方は「スキ」を付けていただけると大変嬉しいです。

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 「サルベージクッキングの為に食材を提供しなきゃ」」なんて別に大きなことじゃなくても、リアクションがもらえるだけでも活動を継続していく大きな励みになりますのでどうかよろしくお願いします。


ついでに・・・

hostel DENでは「TSUBAME LEMONADE」を毎週水曜日の11:30〜14:00に販売しています。

こちらのレモネードは環境配慮を意識して開発された商品で、廃棄されてしまう無農薬・ノンワックスの瀬戸内レモンを使用しています。

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詳しくはインスタグラムのページもチェックしてみてください。

@hostelden
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@beerrunningman
https://instagram.com/beer_runningman?igshid=z6lmf26itr6c

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