【1日1事例】小児在宅医療患者の入院実態調査 #小児在宅医療 #緊急入院 #入院判断

参考文献:小児在宅医療患者の入院実態調査
筆者:島﨑亮司
発行日:2020年
掲載元:日本在宅医療連合学会誌 1 巻 (2019) 2 号
検索方法:インターネット
キーワード:小児在宅医療, 緊急入院, 非小児科医, 入院判断
抄録
【目的】小児・成人の在宅医療における入院回数と緊急入院時の判断過程を調査した.
【方法】2018 年 1 月から 12 月までの 12 カ月間に在宅医療を行った小児 15 名,成人 77 名を後方的に調査した.
【結果】小児では 13 名,合計 32 回(年間 2.13 回 / 人)の入院があった.成人では 13 名,合計 14 回(年間 0.16 回 / 人) の入院があった.緊急入院時の判断過程では,小児では家族の判断や訪問看護からの報告で緊急受診し入院となるケースが 50%認められ,成人より高率であった.
【結論】成人に比べ小児では入院回数が多い傾向にある.緊急入院までの判断経過において成人に比べ小児では家族と訪問看護の判断が影響する傾向にある.
メモ
・平成 28 年に医療的ケア児が行政用語として 登録され,医療・福祉・保健・教育と連携して医 療的ケア児の地域生活支援の充実化が様々な面で 図られている 2).医療界においても成人の在宅医 療を担う医師向けの小児在宅医療研修会の開催な ど,在宅の医療的ケア児を支える医療体制づくり を行っている.
・在宅で過す医療的ケア児の増加により,小児救 急医療において在宅医療的ケア児の受診が多く なってきている 3).しかし小児在宅療養者の家族 にとって救急外来を受診することは様々な面で負 担となっている 4).また在宅療養中の医療的ケア 児は入院する頻度が多く,療育機関の利用が不定 期になりがちであることも報告されている
・かつて小児在宅医療はNICU満床問題から始 まり,いかに重症心身障害児を在宅に返すか,という病院の都合が優先していた.しかし重症心身 障害児の在宅移行は「家族と一緒に暮らすための もの」であり,「障害を持ちながら生きている患 児自身のためのもの」であるとパラダイムシフト してきている

参考URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jahcm/1/2/1_1.2_27/_pdf/-char/ja

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